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写真はこちらでどぞ。
Troopers Depo:World at War:Compedium(LnL)/Scenario:Bridgehead@KGG_08(0101)


※写真をクリックするとスライドショーで見ることができます。

ウォーゲーマーSNS“Must Attack”でやりとりをしながら東のWaWエヴァンジェリストであるTeddy斎藤師匠とのWorld at Warシリーズの対戦プレイを計画していましたが、まさか拙のゲーム会でそれが成立するというだけでもスゴイのですが、もうひとり西のロックンローダーで拙にWaWの楽しさを教えてくださったぐちーずさんにも参加いただくことになり、もうこれは夢としか言いようがないマッチメイクなのでした。


1.シナリオの概要

しかーし!!
当日、拙が持参をお約束していたのBlood&Bridgeのモジュールをなんと忘れるという失態に(汗。
急遽Teddyさんにアレンジ頂いて、WaWのシナリオ集からEisenbachマップを使用するシナリオである表題シナリオを選定頂きました。
陣営は拙が希望させていただいてNATO軍、Teddyさんがソ連軍序盤戦力(二個大隊)、ぐちーずさんが同じくソ連軍増援の一個戦車大隊という分担となりました。

ゲームそのものについても簡単に言及しておきますが、World at Warシリーズは1980年台半ばの某日にワルシャワ条約軍が西ドイツを侵攻を開始、という大設定の元、仮想戦史の時系列に沿ったいろいろな戦場での戦いを1ユニット小隊規模で再現します。
中隊〜大隊毎に司令部を持っており、同じくこの単位でランダムに活性化を行って各種アクションを行います。
特に拙の興味を引いているが、本システムの特徴のひとつである戦闘解決です。
CRTを使用せず双方が兵装や地形等諸々で決まるダイス数と命中値を元にダイスを振り合って判定するのですが、戦闘毎に双方がダイスを振り合いますので、防御側も飽くことなく、戦場の随所で歓声と悲鳴が錯綜するという“燃える”システムとなっています。

(1)全般

本シナリオは珍しくNATO軍(西ドイツ軍)が反撃側となりEisenbachとその南東にある小さな街Krappebruckを橋頭堡として確保する、という設定です。
マップはEisenbach Gapの物を使用していますが、シナリオの舞台は西ドイツ南東ババリア方面でありEisenbach北に流れる大河はドナウ川を、EisenbachはPassau(パッサウ)を表しています。
双方の戦力を見るに「いやNATO軍それ攻めるとこじゃないでしょう!」というバランスであり、ソ連軍完全三個大隊が守る河岸の街二箇所をNATO軍(といっても西ドイツ軍のみ)の二個カンプグルッペが襲撃します。
時が時なら東部戦線での敗残独軍の華麗なる機動防御、という絵面にもなりそうなシチュエーションです。
NATO軍としては何をどうすれば…としばし呆然となりましたが、幸いにも双方ともCASがなく、地上戦力のみの殴り合いですので、戦い方次第ではなんとかなるかも知れないのが救いといえば救いでしょうか。
とにかく上級司令部があの街を獲れ!ということなのでやるしかありません。
(ぜひとも“連隊司令部が獲れ!と言ってる街があまりに固すぎるんだが(略してアイゼンバッハ!)”とかいうタイトルでどこかでゲーム化していただきたいところですw)

主体的な目標は西ドイツ軍側のみが持っており、EisenbachとKrappebruckの2つの街(規模は全然違いますが)の支配か、否かだけとなります。

ソ連軍には増援という形で一個戦車大隊が予備として拘置されており、開始時の盤上には一個戦車大隊と一個機械化狙撃兵大隊が街の周辺を守っています。
対する西ドイツ軍は大半が小さなフォーメーションの寄せ集めからなるカンプグルッペが2つ、西方と南方の盤端からの進入します。
(チット次第では西ドイツ軍のフォーメーションのいくつかは登場できない可能性もあります、というかありました)

戦場は横長で北がソ連軍、西〜南がNATO軍のテリトリーとなります。
北東部は大河で遮られ、渡河点は件のEisenbachとKrappebruckの二箇所となり、ここを巡って戦われるためシナリオのタイトル“Bridgehead”の所以となります。
(ちなみに河を隔てた北東部は実質ゲームには使用しません)

Eisenbachの西にはいくつかの丘陵地帯とBergengipfel、Schlafengbauerといった小さな街がありますが、丘陵地帯には森もあり、Eisenbachから見ると見通しが悪い地形となっており、ロングレンジウェポンの視界をかわしてEisenbachまで近づくことが可能そうです。

Eisenbach南には丘陵がひとつありますが、その南は開けた平地となっており、この丘に上にT72が配置されると拡張射程で大半のエリアを射界内に収めることができますので、ここを突っ切るのは、NATO軍としては悪手となりそうです。

一方Eisenbach南東およびKrappebruckの南には広い森林地帯が広がっており、その南の開豁地を無事駆け抜けることができれば、ここへ潜り込んで一定の遮蔽効果を得られそうです。
また丘の上からも森林の内部へは視認線が届きませんので、退避や攻勢発起集合地点としても使えそうです。
森へ踏み込んでくるようならT72も至近距離戦闘を強いられますので、我が装甲擲弾兵にも勝機が出てきそうです。

(2)西ドイツ軍について
良くも悪くもカンプグルッペといった編成です。
内包するフォーメーションで小さなものは一個小隊+司令部といったサイズで、細々と動くことはできますがソ連軍のような一斉に機動する物量戦はほとんど望めそうにありません。
ソ連軍に優れているとすれば、個々の部隊の質(兵器性能や練度を含む)といえるでしょう。
スタビライザー装備かつ攻撃精度/破壊力に長けたレオパルド(I,II)やATGM装備のマルダー等、Blood&Bridgeの西ドイツ軍しか知らない拙にとってはどこの時代の西ドイツ軍なのか?と思える垂涎の能力を持った部隊です。
レオパルドIIを除けば非撃破率が高そうなのが意外でした。

(3)ソ連軍について
ほぼ完全戦力の二個戦車大隊(T72、内一個大隊は増援となります)と自動車化狙撃兵大隊という編成です。

主力はT72純血編成の二個戦車大隊(それぞれ1フォーメーションで12ユニット程度あり)となりますが、Eisenbach西に布陣した機械化狙撃兵大隊も種々雑多な部隊を持っており、いろいろな戦い方ができそうで、案外手ごわそうです。


2.シチュエーション分析と方針

(1)分析
設定上ソ連軍が先に配置となりますが、やはりメインはEisenbachとなるようでその西〜南を囲むように2つの部隊を展開させます。
南の開豁地方面をやはり機動力と耐久力が高い戦車大隊が、西方の見通しの悪いエリアに機械化狙撃兵大隊を分散させてきました。

(2)方針と配置

さて、西ドイツ軍です。
まず作戦としては、街への突入よりも敵戦力の減殺を第一とすることにしました。
マップ上戦力だけでも、かなり厳しいのですが、ここに完全戦力の一個戦車大隊が加わることだけはなんとしても避けたいと思います。

次に具体的な戦術方針として、以下の順番で敵部隊撃破を企図します。
 1.ミサイル等の長射程兵器を持つ部隊
 2.司令部とスタックする部隊
 3.機甲部隊
1.についてはミサイル等の長射程兵器はそこにいるだけで強力なZOCを形成するため、これら兵器を早期に無力化させることは味方の生存率を上げるとともに、敵との間合いを詰めやすくしてくれます。
相手がハード、ソフトターゲットに関わらず、優先的に撃破を図ります。
2.については敵のコマンドコントロールを麻痺させることで、敵の機動の確実性を奪います。
指揮範囲外であるだけで、やはり味方の生存率が上がる(攻撃を受けないので)のとともに、相対的に味方のアクション回数が増えることで戦場のイニシアチブを取りやすくなるでしょう。
3.は各兵科を並べた際に厄介な順番となります。

以上を踏まえた上での進入後の布陣を考えて見ます。大きくは西と南の進撃路しかありません。
先にも書いたように物量戦は困難ですので逆に細切れフォーメーションを活かして敵を分散させることを企図します。
一つは火力集中をさせないことと、指揮系統の混乱を狙ってのものです。

まず西からの部隊は、装甲擲弾兵に北の道路沿いに展開させてEisenbach西の丘の確保を狙います。
丘陵や街、森林等の障害が点在する地形で、比較的近距離での戦闘になりそうでしたので、歩兵は早期に下車させて生存性を高めるとともに敵の突撃や蹂躙に対する抑止となるようにします。
その南の丘もレオパルド等の攻撃精度が高い部隊を布陣させ、いわゆる“狙撃”役を担わせます。
やや移動砲座的な運用ですが、丘上に上がればそれなりに叩かれるはずですので、装甲による生存性の高さと機動性はこの役目に最適といえるでしょう。
これらもフォーメーションがそこそこに出揃ってくれればですが、一部のフォーメーションが出揃わない可能性も高く、その場合は、無理せず現状維持か反撃があればいったん撤収も考慮します。

次に南からの部隊ですが、中央は論外として東端から進入して件の森林地帯を目指します。
こちらも装甲擲弾兵ですので、森林内で早期に下車させて、東のKrappebruckをまずは目標とします。
(実はこの下車ポイントは森に入る前に下車させておく方がよかったと思われますが、この時は気付きませんでした)

なお、中央の開豁地は現時点では悪手ですが、ソ連軍が分散してここにギャップが出来るような状況があれば、ここを突破するオプションも果敢に試したいと思います。

まあチット次第で膝カックンを食らうのがこのゲームなのですが、毎度ながら“臨機応変”に対応したいと思います。


3.プレイの経過

まず戦場に到着したのがレオパルドIの一個中隊。
迷わず西方の丘の上に上がり射撃位置を確保します。
Eisenbachとの間にある丘から激しい攻撃を受けますが、なんとかこれを耐えしのぎ、自慢の高精度な砲撃で逆にソ連軍を制圧していきます。
そうこうしている内にSchlafengbauerに歩兵を満載した装甲擲弾兵が到着します。
ソ連軍は西方のソ連軍は混戦状態となったためか、定位置での射撃戦を選択します。

一方、南東からも同じようにレオパルドIの一個中隊と装甲擲弾兵中隊が一路Krappenbruckを目指して北進を開始します。
Eisenbach南方を守備していた戦車大隊は北西で開始された戦闘に気を取られていたのか南東方向への警戒が薄かったため、西ドイツ軍は森林地帯へ取り付くことに成功します。
しかしこの動きも早々にソ連軍に知れる所となり、戦車大隊が一斉に南東へ向けて押し寄せます。
一部はKappebruckへ入城し死守モードへ。

西ドイツ軍は森林へT72を誘って至近距離での待ち伏せを企図しますが、ソ連軍は挑発に応じません。
仕方なく、ミラン携帯の歩兵を単独先行させHE弾攻撃をいなしつつミサイルによる戦車狩りを指向しますが、さすがにソ連軍もミサイルには警戒していたか、我が擲弾兵の姿を木々の間に認めるや、HE弾による激しいツリーバースト攻撃で歩兵をねじ伏せます。
森の中、後方で待機中のマルダーは射線が通らず彼らを支援することができません。

★ここで失策に気付いたのですが、歩兵は森林に入るもっと手前の街Runwald辺りで下車させてマルダーはT72の基本射程外の障害地形からロングレンジのATGMによる攻撃(のフリだけでも)を行えれば歩兵に対するT72の圧力をかなり下げることができたように思います。

結局マルダーは歩兵を置いて再び森林の外へ出てT72への反撃を企図しますが、歩兵を片付けて余裕ができたT72 はすかさず森を抜けてきたマルダーに対して拡張射程ながら的確な機会射撃を加えてきます。
この阻止砲撃でマルダーの幾つかの小隊が開豁地で立ち往生。
せっかくのロングレンジ攻撃の要の一つが、ほとんど無力化されてしまいました。

★指揮範囲の制約があり、そう極端に離れることはできませんが、司令部を中心に後方のマルダーによるATGMと前進浸透した歩兵による携行ATGM及び突撃等による縦深戦闘…という流れに持って行きたかったのですが、最初の下車位置の失策で全てが水の泡となってしまいました。

先のプランどおり北西と南東という極端な分進でソ連軍をそれなりに誘引、分散〜拘束することには成功したものの南の戦線はほぼ半壊状態であり、ここの拘束が解けてしまうとソ連軍戦車大隊が北西に回る可能性もあり、北西の突破と南東の崩壊のどちらが速いかの勝負といった戦況となってきました。

しかし、ここで戦況を左右する大活躍をしたのが、北西の司令部付レオパルドII一個小隊と南東のレオパルドI一個中隊でした。
それぞれスタビライザー装備による移動射撃と持ち前の高精度砲撃能力を活かし、機動戦に持ち込み、アウトレンジでT72やATGM装備の装甲車を的確に屠っていきます。

序盤こそ数に物を言わせていたソ連軍ですが、このピンポイントで確実に戦力を削っていくボディブロー攻撃が徐々に効いてきたようです。
とうとう北西部ではSchlafengbauerを抜けてBergengipfel西方まで進出、Eisenbachを直接臨むことができるBergengipfel南北の丘陵の制圧にも成功します。

司令部を失ったソ連軍歩兵二個小隊がBergengipfelへ立て篭もりますが、不用意な突撃のみを警戒しておけば指揮系統が麻痺した歩兵はほぼ無力化されたに等しい状態となります。

しかしここでソ連軍増援が投入されます。
完全戦力の一個戦車大隊がEisenbachに到着します。

★西ドイツ軍としてはソ連軍増援が到着するまでにもう少し戦力を削っておきたかったのですが…

Eisenbachに立てこもったソ連軍は移動トーチカと化して、徐々に包囲網を狭める西ドイツ軍との砲撃戦へと移行します。

最終的にはレオパルドI/IIの攻撃でT72のクラスタを粉砕はできるでしょうが、如何せん時間がかかり過ぎます。
そこで装甲擲弾兵一個中隊は再度マルダーに搭乗し、Eisenbach北西にある小さな森からの突撃を指向すべく敵射界外を功名に移動して浸透を行います。

しかしここで予想外にソ連軍が打って出てきました。
双方の指揮系統も混乱を来たし、この小森とその周辺で西ドイツ軍/ソ連軍が入り乱れての大混戦状態となります。
まだ十分な射撃位置に付く間もなくマルダーがいきなり飛び出てきたT72 に撃ちすくめられ半壊するなど先行した装甲擲弾兵中隊に危機的状況が訪れます。

しかし、絶妙のタイミングでレオパルドI中隊の大活躍で形勢逆転に成功した南東から装甲擲弾兵残余のマルダー一個小隊が北西の支援に駆けつけます。
西方の丘の上に陣取ったマルダーは司令部直率でEisenbachから打って出たソ連軍戦車に対してATGMの真骨頂であるアウトレンジ攻撃をお見舞いします。
大混戦中に遥か西方側面からのATGM攻撃にソ連軍はパニックとなります。
一時は壊滅必至とも思えた装甲擲弾兵中隊はなんとか体勢を立て直し、飛び出してきたソ連軍T72 を返り討ちにしていきます。

戦場が静かになる頃には、ソ連軍三個大隊のほぼ全数が壊滅または戦闘不能状態となっており、西ドイツ軍もかなりの損害を出したはいたものの、当初の計画通り東のKrappebruckとEisenbachを占拠し、ここに橋頭堡を築くことに成功します。

ゲームとしては中盤ではありましたが、ソ連軍部隊が全てなくなったためNATO軍勝利でゲーム終了となりました。


4.プレイを終えて

今回は拙のダイス目が冴え渡りすぎたのが少なからず勝因に影響しているように思えますw
ソ連軍もそれなりに対応していたのですが、特にレオパルド隊の無双とも思える活躍がプレイ後半の流れを決めた印象があります。
やや極端な展開でしたが、それを除けば、随所に非常にドラマチックな局面が見られた面白いゲーム展開だったと思います。

Teddyさん、ぐちーずさんとの感想戦では、プレイのテクニカルな話というより、一般論としてこういう兵器が飛び交う戦場では、やはり、ミサイル等の長射程兵器の無力化、司令部の破壊による指揮系統の麻痺は、かなり優先事項として高いなということで意見の一致を見ました。
これはNATO軍がプレイ前に検討していた方針とも一致しますし、実はこれよりもう1クラス規模の大きな作戦級であるModern Battles2やNew World Order Battlesといったゲームでも同じ方針で戦える(というよりそう戦わないとキビしい)ということに気付いてたりして、唸らされました。

ゲームテクニック的には以下のような点がポイントとなりそうです。
(全部が全部、いつも当てはまるわけではありませんが…)
 ・まだ活性化していないのなら躊躇なく機会射撃を行うほうがよいでしょう。
  (チット回数+1回の攻撃ができることになります)
 ・軽装甲車両に対してはAP/HEの両方が使えるなら火力と命中数をよく比較してどちらかに決めたほうがよいでしょう。
  (判定方法としてはHE攻撃の方がAP攻撃と同じかより有利になる場合もあるかもしれません)
 ・ATGM攻撃の際には弾薬切れなども要考慮


5.ルールについて

なお、Teddyさんに申し訳なかったのですが、当方のルールの勘違いがありました。
除去された司令部が再配置されるにはやはり“同じ兵種”のユニットのいずれかにスタックさせて、となりますので、同じ兵種(シルエット)のユニットがなければ再配置できないですね。
失礼いたしました。

いやあ、久々のWaW対戦(山科会EXでぐちーずさんと3シナリオ連戦したとき以来)でしたが、これだけ大規模のものは初めてでしたし、結構長丁場でしたが時間の経過を感じないくらい興奮し楽しめたゲームでした。
(時間わからないくらい楽しかったのは拙が勝ってた陣営だったからかもです…すいません)
Treddyさん、ぐちーずさん、最後までお付き合いくださりありがとうございました。