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Troopers Depo:弓張嶺夜襲作戦(Bonsai Games)(0101)


Banzai Magazine #4の付録ゲームであり、ルールやコンポーネントも公開されていたためすぐに工作できそうだったので、プレイしてみることにしました。


1.シナリオの概要

(1)全般
題材となる戦場は日露戦争時、遼陽会戦の一部として生起した弓張嶺付近の陣地を巡る日本軍による夜襲作戦(および翌日までの戦い)です。
遼陽南東に位置する弓張嶺に対し第1軍第2師団麾下の2個旅団計4個連隊が弓張嶺から毛石溝に渡って構築されたロシア軍陣地を夜襲するという、軍事史上、稀な師団規模の夜襲作戦として知られています。
この戦いそのものに絞られた記述はあまりネット上でも見つけることができませんでした。
書籍では手軽に入手できるものとしては歴史群像アーカイブ22:日露戦争P.22〜P.23辺りに他よりはやや詳しい記述を見つけることができました。

ゲーム上の目標は、件の山頂に築かれた陣地帯の制圧状況の多寡で問われます。

地形は山地が主となりますが、地形そのものによる移動や戦闘への効果はなく、高低差が戦闘に影響するのみです。
地形による消費移動力は一律であり、むしろ夜間か昼間かで変わります。


2.シチュエーション分析と方針

(1)分析
端的には両軍の境界に位置する山頂の陣地帯を押し引きしながら奪取する展開となりそうですが、ここで戦局に大きな影響を及ぼすのが夜間と昼間ターンとなります。
それぞれの有利/不利な点を両軍の特性や目的に合わせてより活用した方が勝利を掴むことになると思われます。

(2)日本軍側の方針と配置
日本軍は先攻かつ、初期配置の時点で固定配置のロシア軍に自在に接敵することが可能です。
まずはこれを活かすことと、夜戦において"最前線以外の部隊が予備拘置されており夜間に動けない"というロシア軍のウィークポイントを突くことも重要だと思われます。
部隊の能力は日本軍の方が、わずかに高いのですが、ロシア軍に陣地帯にうまく篭もられるとその排除はかなり困難と思われます。
この条件は夜も昼も同じですので、よりロシア軍稼働戦力が低い夜間に可能な限り陣地帯へ浸透し、夜が明けた後は、陣地に沿っての浸透と、最終ターンまで確保した陣地の死守に努める、ということを基本戦略とします。

(3)ロシア軍側の方針と配置
勝利条件からすればロシア軍は、どのような損害を被っても日本軍の勝利条件達成を阻止すればよいことになります。
日本軍がよほどのミスを犯さない限り、ロシア軍が日本軍後方に司令部に突入する、という状況は成立しにくいと思われます。
ここは素直に"日本軍陣地帯制圧の阻止"を図りものとします。
しかし、夜間ロシア軍は非常に脆弱な状態となっています。
ここで日本軍に抗うのはいたずらに損害を増やして最終的に陣地を奪還するための戦力を失うことになります。
よって夜間はEZOCからの離脱も可能ですので、死守よりも戦力温存を優先することとします。
陣地帯を最終的に2/3以上明け渡すことがなければよいため、反撃は闇雲に行うのではなく、戦力を集中してわずかな箇所で確実に戦果を出せるようなポイントとタイミングで行います。
そのためには機動の機会が多くなり射撃戦闘を行う機会はさほど訪れないかもしれませんが、数少ない一撃で最後に日本軍の勝利を確実に阻止する、ということを基本方針とします。


3.プレイの経過

第1ターン。

日本軍:射撃/白兵戦

戦闘開始前に既に弓張嶺及び毛石溝までのロシア軍陣地帯を包囲していた日本軍は3箇所で攻勢にでます。
弓張嶺では1個連隊強によりリヤビンキ支隊第34連隊第4大隊を射撃戦で混乱状態へ陥れます。
同様に夜襲を行った弓張嶺と毛石溝の間の陣地帯のギャップを守るロシア軍第33連隊第3大隊も混乱状態とさせ、続く白兵戦へ向けて着剣します。
唯一、毛石溝の第33連隊第1大隊への攻撃は戦力も他の攻勢点に比べ低かったこともあり、ロシア軍を射圧することはできませんでした。

★毛石溝の攻勢は戦力を集めることができないため無理かなとも思いましたが、失敗しても混乱とならない射撃戦では1:1以上の戦闘比が立つのであれば攻撃を行う価値はありますので、実施してみました。

日本軍は2箇所の攻勢点にてロシア軍を劣勢とすることができたため、そのまま着剣しての突撃を指向します。
弓張嶺では2個大隊による突撃が行われ混乱状態となっていたロシア軍を撃破しますが、中央では1個連隊を投入した突撃が混乱したロシア軍の必死の抵抗で撃退されてしまいます。

★やはり白兵戦は必ず攻撃側が混乱状態となってしまうため、かなりの高戦闘比でないと一方的に混乱状態となってしまうリスクがあります。

ロシア軍:移動/白兵戦

一方、ロシア軍は戦力温存のために中央陣地で混乱状態となっている第33連隊第3大隊を後退させたいところですが、夜間は再編を選択できません。
仕方なく、混乱状態の日本軍再編を妨害するために陣地死守させることとします。
また南方では陣地帯の南を迂回されないよう第33連隊第2大隊が同連隊第1大隊の右翼陣地へ入構して防衛戦を補強します。

(続く)