いびつな本棚

私の本棚にある本を、既読未読を問わず、一日一冊ずつ紹介します。死ぬまで続けます(予定)。なお、予告なくネタバレを書くことがあります。

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関山和夫『落語名人伝』(1992年、白水uブックス)

 落語史を通覧しながら「名人」たちについて述べたもの。
 単行本は1986年白水社。

 一 関西の巻
  1 近世(江戸時代)
   安楽庵策伝
   露の五郎兵衛
   米沢彦八
   松田弥助と桂文治
   桂文治の没年について
   芝屋芝叟・近世後期の上方落語界
  2 近代(明治・大正から昭和へ)
   桂派・浪花三友派
   曽呂利新左衛門・桂春団治・笑福亭松鶴
 二 関東の巻
  1 近世(江戸時代)
   鹿野武左衛門
   烏亭焉馬と五世市川団十郎
   桜川慈悲成
   三笑亭可楽
   石井宗叔・朝寝坊むらく・翁家さん馬
   三遊亭圓生
   林屋正蔵
   五代目林家正蔵について
   船遊亭扇橋
   『奥のしをり』
  2 近代(明治・大正から昭和へ)
   三遊亭圓朝
   談洲楼燕枝
   三遊亭圓遊と禽語楼小さん
   春錦亭柳桜・六代目桂文治・四代目桂文楽・三代目古今亭志ん生
   四代目橘家圓喬
   三遊亭圓橘
   三代目柳家小さん
   寄席の四天王
   落語研究会
 あとがき
 演題索引
 人名索引

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関山和夫『落語食物談義』(1991年、白水uブックス)

 著者は仏教に造詣が深く、とりわけ安楽庵策伝の研究で知られる。亡くなるまで名古屋の『含笑長屋』の主宰もつとめられた。「話芸」という語を作ったのも関山先生であった。研究者でありながら、軽妙な話術の持ち主でもあった。
 これは『とうかい食べあるき』(北白川書房)に昭和51年(1976)4月号から55年(1980)8月号までの連載をまとめたもの。単行本は1986年白水社。

 一 主食類
  米
  赤飯
  弁当
  粥
  餅
  蕎麦
  うどん
 二 副食物
  豆腐
  田楽
  おでん
  蒟蒻
  天婦羅
  鍋物
  漬物
  納豆
  茗荷
 三 魚肉類
  刺身
  鰻
  白魚
  蒲鉾
  干物
  貝
  鮨
  牛肉
  初鰹
  猪料理
  蟹
  桜鯛
  さんま
 四 飲み物
  酒(一)
  酒(二)
  酒(三)
  卵酒
  味噌汁
  茶の湯
 五 調味料
  醤油
  酢
  辛味
  焼き塩
 六 間食類
  饅頭
  団子
  飴
  カステラ
  羊羹
  薩摩芋
  汁粉
  みかん
 七 その他
  本膳
  八百善
  大飯食い
  釣
  庖丁
 あとがき

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宇井無愁『落語のみなもと』(1983年、中公新書)

 宇井無愁さんは落語の原話についての本を何冊も出している。数多くの古典に通暁しているようだ。ペンネームはフランス語の「ウィ・ムッシュ」の洒落。

> この本の目的を一言でいうなら、「落語ネタのルーツさがし」である。

 と「はじめに」にある通り。ここで「ルーツ」と言っているのは、いわゆる「原話」とは異なるからだ。古典落語の原話は、わかっているものもあるが、むしろ少ない。同じ趣向の噺が古い文献に出ているからといって、それが原話とは限らない。その辺をあいまいにぼやかして「ルーツ」と言っているわけだ。

 はじめに
 序説 落語のはじまり
 『備後国風土記』逸文
  ぞろぞろ
  大師の馬
  大師の杵
  悟り坊主
 『日本霊異記』
  魂の入れ替え
  朝友
 『古本説話集』
  黒玉つぶし
  お茶くみ
  かくれ蓑笠
  花の都
 『今昔物語集』
  佐々木裁き
  あとに心
  久米の仙人
  羽衣
  牛の子
  大阪名所四季の夢
  なめる
  転宅
  みっちゃ息子
  茄子娘
  真桑瓜
  蔵前駕籠
  そってん芝居
  外科本道
  愛宕山
 『宇治拾遺物語』
  いもりの黒焼
 『撰集抄』
  善光寺骨よせ
  お血脈
 『沙石集』
  無言の行
  八五郎坊主
  寿限無
  長名の倅
  テレスコ
  品川の豆
  まわり猫
  材木丁稚
 『雑談集』
  おたおたの太助
  牛の嫁入り
  堀越村お玉牛
  お玉牛
 『徒然草』
  あたま山
  桜んぼ
 『小野小町説話』
  骨つり
  野ざらし
  六歌仙
  通い小町
  百夜通い
  惚れ帳
  口合小町
  洒落小町
 『平治物語』『太平記』
  追い炊き
  俵藤太
 『平家物語』『源平盛衰記』
  袈裟御前
  源平盛衰記
 『義経記』
  熊坂
  船弁慶
  初音の鼓
  猫の忠信
  猫忠
 謡曲
  盲景清
  景清
  九尾の狐
  丑の刻まいり
  わら人形
  菜刀息子
 狂言
  松山鏡
  羽生村の鏡
  百人坊主
  大山詣り
  鶴満寺
  子盗人
  穴どろ
  芋屁
  芋俵
  犬の無筆
  お半お半
  十年玉
  クイクイ
  金明竹
 信田妻説話
  信田狐
  天神山
  墓見
 道成寺縁起説話
  煙草道成寺
  煙草ずき
  下女日高川
  日高川
 お伽草子
  世帯念仏
  小言念仏
  三人旅「おしくら」
  三人旅「浮かれの尼買い」
  二階の間男
  茶漬間男
 『奇異雑談集』
  片袖
  幽霊飴

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稲田和浩・守田梢路『5人の落語家が語る ザ・前座修業』(2010年、NHK出版生活人新書)

 噺家の「前座」に光を当て、五人の噺家へのインタビューを中心に構成している。面白い。

 I部 密着前座の仕事 ~「浅草演芸ホール」での一日~
 II部 5人の落語家が語る 私の前座修業
  柳家小三治 「修業の根本は、手を使い、心をこめることだ」
  三遊亭円丈 「好きに生きるためには、自分を殺す時代があっていい」
  林家正蔵 「喜んで身体を使って働くことは、前座時代だけではない人生の基本だ」
  春風亭昇太 「未熟であってもプロはプロ。どんな言い訳もそこにはない」
  立川志らく 「気を遣ってうまく立ち振る舞え。言葉を読み込み、感性とセンスを磨け」
 III部 「落語」を楽しむためのミニガイダンス ~落語・落語家・修業のいろいろ~
 あとがき

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柳家花緑『落語家はなぜ噺を忘れないのか』(2008年、角川SSC新書)

 柳家花緑による体験的落語論。売れっ子の花緑さんが、真摯に落語について語っている。決してタレント本の類ではない。体験をストレートに記述しているところが多く、とても面白い。

 はじめに
 第一章 落語家はなぜ噺を忘れないのか!?
  一四五本ある持ちネタ
  熟成されていくネタ
  稽古が足りていないネタ
  一度覚えたものの現在の自分に合っていないネタ
  ネタはどうやって覚えるか
  初めは丸々コピーして覚える
  覚え方を覚える
  古今亭志ん朝師匠の一二の教え
  立体的に刻まれた記憶
  噺に刻み込まれた情報
  試練の口上もの
 第二章 いかにして噺に命を吹き込むか
  ウケればいいのか
  もともと噺は面白く作られている
  笑いがなくても心に残る
  噺のツボに向けて進む
  登場人物の日常の一部を切り取る感覚
  噺は場を選ぶ
  「リアリティ」より「らしさ」
  記憶に残る師匠の酔っ払い
  「間」のマジック
  突っ込みの妙
  柳家花緑の転機
  古典を壊すということ
  「守・破・離」の教え
  演劇から学んだ優先順位
  ネタの再構成
  スパイスとしてのギャグ
 第三章 落語家にとっての噺の種類
  ネタのレパートリー
  噺のジャンル
  噺を詰める
  『初天神』の九シーン
  三〇分の『初天神』が四分半に
  難しい噺とは
  柳家小三治師匠という存在
  前座噺こそ難しい
  落語の奥深さ
 第四章 自分のネタを作る──『笠碁』への挑戦
  師匠の十八番への挑戦
  『笠碁』あらすじ
  NHK収蔵の七本のテープ
  なぜ『笠碁』だったのか
  花緑版のテーマ探し
  台本づくり
  五代目柳家小さん版『笠碁』の冒頭
  柳家花緑版『笠碁』の冒頭
  冒頭に込めた思想
  借金話と青春話
  サゲの工夫
  枕に込めた「時間」
  初演での評価
  まだ「いつでも高座にかけられるネタ」ではない
  失敗と改正と
  ひとの意見
  六代目小さん師匠の『笠碁』
  落語は「了見」
 第五章 伝承芸としての落語
  初めての稽古
  噺の変え方も伝承される
  一門を超えた伝承
  上手い人は上手い人を好きになる
  芸は盗め
  花緑流の稽古
  落語界のしきたり
  熱狂空間の再現
  落語の可能性
 巻末 柳家花緑版『笠碁』──全文集録
 おわりに

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小山観翁『落語鑑賞学入門』(1990年、弘文出版)

 小山観翁さんの落語評論。小山さんならではの新しい指摘が散見されて、とても面白い。
 構成が変わっている。目次の前に「はじめに」が置かれるのは普通だが、その前に24人の(当時の)現役噺家の写真と短い紹介文が一人一頁で置かれている。雑誌『落語』風の構成で、なんだかありがたみが薄れる(笑)。その故かどうか、判型が横に長い変型判で、読みにくいし、本棚に収まりづらいことこの上ない。
 内容は優れた落語評論なので、『落語鑑賞の基礎知識』『落語の雑学』とともに三冊一緒に、ちくま文庫か河出文庫か中公文庫あたりで再刊して欲しいものだ。解説は私が書きますよ。

 (24人の噺家)
  柳家小さん
  三遊亭円歌
  三遊亭金馬
  古今亭志ん朝
  橘家円蔵
  古今亭円菊
  柳家小三治
  入船亭扇橋
  春風亭小朝
  雷門助六
  桂米丸
  桂文治
  春風亭柳昇
  桂小南
  三笑亭夢楽
  春風亭柳好
  桂歌丸
  三遊亭円楽
  三遊亭鳳楽
  三遊亭楽太郎
  立川談志
  桂米朝
  桂枝雀
  桂小文枝
 はじめに
 (目次)
 落語は面白いか
  落語鑑賞に必要な感性とは?
  落語鑑賞上のチェック・ポイント
 わかりやすい落語の味わい方
  落語はたった一人で森羅万象を描く芸
  寄席に行く前に知っておきたいこと
  寄席へ行くということ
  なぜ寄席が衰退したのか
  魅力ある寄席にするために
 落語界の仕組み
  真打・二ツ目・前座の違い
  真打とは何なのか?
  落語家の名跡と芸風
 落語鑑賞の第一歩
  落語の約束事(ルール)
  さまざまな人物を演じ分ける技法
  咄に説得力を持たせる工夫
 落語と歌舞伎は一枚岩!?
  落語は庶民のものではなかった
  『五人廻し』に観る江戸ッ子気質
  大名の咄が好まれた理由
  寄席の「杉戸」に秘められた歴史
  講談・落語・歌舞伎は日本文化を代表する芸能
 講談・落語から学べる言葉遣い
  「される・られる」ばかりが敬語ではない
  言葉遣いへの〝心くばり〟は講談・落語の重要条件
  演者の言葉遣いは芸の洗練度のものさし
 人物の描き方
  典型化が人物描写の基本
  人物の描き方でわかる演者の上中下
  文楽と志ん生──二人の名人
  『富久』に観る志ん生の名人芸
 笑いのとり方
  笑いの質にも上中下がある
  人を笑わせるためには「芸」が必要
  四代目小さんに学ぶ笑いのとり方
 落語の構造
  寄席はバラエティショー
  観客サービスの工夫──三題噺・お題噺
  トリネタは続き物が常識──怪談・人情噺・芝居噺
  トリは寄席の共催者
  「寄席」の成り立ち
  マクラからストーリーへ
 『芸』としての落語の味わい方
  落語鑑賞に必要な眼力とは?
  人情噺と講談の違い
  テレビでは眼力はやしなえない
  講談師の語る引きごとは知識の源泉
  落語は観客に「復元能力」を要求する芸
 落語の人物たち──若旦那・幇間・通人
  若旦那の家業を演じ分けてこそプロの芸
  幇間は遊びのプロデューサー
  通人はお金を支払う側の人間
 鑑賞道の奥座敷
  正当な評価のないところに芸は育たない
  テレビの功罪──鑑賞眼の低下と均等化
  嫌いな芸人の分析で鑑賞眼をきたえる
  落語は「一対全員」の高度な芸
  寄席は日本文化の貴重な遺産
  古今亭円菊の『火焔太鼓』に観る次代の落語
  鑑賞道の究極──一人一代の視点を作り上げること

 ひところの私は、小山さんの落語論を、面白いし、優れているが、他方で「落語鑑賞はこうあらねばならない」といわれている感じで堅苦しいなあ、と思っていた。「落語鑑賞学」とか「落語鑑賞道」といった語彙を見てもたしかにそういう傾向があるとは思う。けれども、実際に小山さんとお会いして、その上品で優しいお人柄に接してから、これは落語を高めたい、その深さにアクセスして欲しいという小山さんの願いが投影されているのだということに気づいた。落語を一般向けに紹介しようとするとき、つい「一般」を意識し過ぎて薄っぺらい、軽薄な紹介の仕方になりがちである。実際雑誌新聞などではそういう記事に溢れている。そういう傾向に気づくとき、小山さんの落語論が生きてくる。

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小山観翁『落語の雑学 グラフ社雑学シリーズ9』(1985年、グラフ社)

 落語についての諸知識を一話見開き二ページで簡潔にまとめたもの。とはいえ、著者ならではの視点も感じられて面白い。
 『落語鑑賞の基礎知識』も同じ年に出版されているが、『基礎知識』は一月、『雑学』は十二月の出版。

 はじめに
 一、落語のみなもと
  人に語るということは
  落語はたいした芸なのだ
  落語鑑賞の一面
  鑑賞者の眼力
  落語と歌舞伎芝居
  隠し味の人間教育
  古典落語の第一条件
  落語の背景1~5
  本音と建前の美学1~3
  江戸と上方1~2
  通人の世界1~2
  粋と粋がり
  粋と野暮1~3
  江戸の生活感覚
 長屋のつくり
 二、咄家の世界
  咄家になるには
  真打ちという地位
  真打になるには
  昇進はだれがきめる
  芸阿呆
  咄家とマネージャー
  女の落語家
  前座の才能
  寄席の給与
  お座敷
  旦那
  贔屓
  顔を立てる
  芸人のおくやみ
  律儀な志ん生
  志ん生は名人か
  志ん生と馬生
  うまくやった桂文楽
  落語協会と芸術協会
 落語家の本名
 三、寄席へご案内
  高座のつくり
  定連
  昔の寄席風景
  江戸の寄席もう一つの顔
  寄席の楽屋
  寄席の文字と芝居の文字
  お茶子のウデ
  出囃子の江戸と上方
  出囃子と受け囃子
  出囃子の名人
  拍手はこまかく
  寄席の踊り
  お題ばなし
  色物のはなし1~2
  咄家と羽織
  扇子と手拭
  人形町末広の最期1~2
 想いでの明治大正寄席見立
 四、芸の聴き方、味わい方
  咄の緩急と抑揚
  人情噺と講談
  怪談噺
  まくらとはナンゾヤ1~3
  難解になったサゲ
  「鮑熨斗」とは?
  古典落語の生き死
  大家と隠居の人間像
  落語のスタンダードナンバー
  禁演落語の今昔
  『長者番付』にみる田舎者の扱い方1~6
 亭号・屋号・楼号
 五、落語の周辺
  旅のいろいろ
  旅館
  船頭
  鳶1~2
  幇間
  そば
  仇討ち1~2
  隠語あれこれ
  昔のカラオケ
  録音にも名人がいた
  まぼろしの録音テープ
  お大尽民放
  民放専属合戦秘話
  落研事始め
  落研の心得
  素人にできる落語1~3
  地方公演
 おわりに

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小山観翁『落語鑑賞の基礎知識』(1985年、三省堂)

 著者は元電通のプロデューサーでラジオの落語番組制作に多く携わった人。後には歌舞伎のイヤホンガイド等でもおなじみの方。
 この本は、落語をより深く味わうための要諦を記した一冊。落語入門書であり、概説書であり、評論でもある。とても面白い。

 はじめに
 1●基礎編──落語の本質を探る
  落語とは
  情報と教養の必要
  交際社会の実態
  寄席の繁栄
  文盲者にも教養を
  談林俳諧との関係
  生活の安定と❝笑い❞
  町人間の格差
  鑑賞眼の発達
  洒落文学の流行
 2●要諦編──芸の神髄に迫る
  現象の洒落と本質の洒落
  落語の本体は何か
  鑑賞作法の発生
  喫煙室 言葉の美意識
  落語凋落の一里塚
  大衆文芸と純文芸
  幇間の知られざる機能
  芝居噺の本当の姿
  講談と落語の社会的機能
  喫煙室 大島伯鶴
  新作落語の真の意味
  解説型落語の開発
  大仏餅の皮肉な笑い
  喫煙室 落語漫筆
  落語を観る・聴く・味わう
  「古典落語」とは何か
  喫煙室 テープマニア創生記
 付録1 名作鑑賞
  三軒長屋
  富久
  落語を作ってみませんか
 付録2 なつかしの楽屋時間割表
 あとがきにかえて

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延広真治・山本進・川添裕編『落語の世界3落語の空間』(2003年、岩波書店)

 全三巻の落語アンソロジーの最終巻。
 私は川添裕さんと対談をさせていただいた。

 舌代(川添裕)
 〈座談会〉落語はどこにあるのか(京須偕充・篠山紀信・横澤彪・山本進)
 メディアから落語を照らす
  落語のメディア空間(川添裕)
  速記と落語(清水康行)
  レコードに吹き込まれた落語(岡田則夫)
  放送と落語──上方落語を中心に──(熊谷富夫)
  上方寄席事情(中川桂)
  地域寄席(伊藤明)
  落語評論を書くこと(矢野誠一)
 資料復刻 瀧野寿吉「落語の席をあけるまで」(山本進)
 〈インタビュー〉立川志の輔(聞き手=長井好弘)
 〈対談〉落語論の可能性(川添裕・大友浩)
 〈座談会〉寄席の現在、そして未来(上野鈴本演芸場・新宿末広亭・浅草演芸ホール・池袋演芸場各席亭、司会=長井好弘)

20170919_16
延広真治・山本進・川添裕編『落語の世界2名人とは何か』(2003年、岩波書店)

 全三巻の落語アンソロジーの第二巻。
 私は「「落語家になる」とはどういうことか」という文章を執筆。落語家になるということは、単に職業に就くということとは異なる意味があるのだということを、ヴィクター・ターナーのコミュニタスという考え方を援用しながら説いてみた。

 口上(山本進)
 〈座談会〉名人とは、芸とは(小沢昭一・池内紀・野村万之丞)
 さまざまな名人芸のありかた
  名人芸の言語空間──志ん朝と枝雀──(野村雅昭)
  桂枝雀の演じた新作落語──新作はいかにして演じられたか──(小佐田定雄)
  「落語かになる」とはどういうことか(大友浩)
  上方落語 噺家とタレントとの境界──戦後の上方落語の復興をも重ねて──(戸田学)
  落語をめぐる文化論(寺脇研)
  三十年代黄金期の落語界(橘左近)
  資料復刻 正岡容「圓遊研究 鼻の圓遊と「道楽的世界」」(山本進)
 〈インタビュー〉桂文珍(聞き手=長井好弘)
 データ編
  落語に関する書籍ガイド──もっと落語を楽しむために──(大友浩)
  落語CD・DVDガイド──この名人を聴くなら、この一枚──(草柳俊一)

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