伊豆の狩野川は伊豆半島北部を南から北に流れるています、下流部でその流れは
富士山や箱根火山からの土砂に阻まれ、川幅が狭くなってしまっています。
川幅が狭くなってしまうとたくさんの水を流すことができなくなるため、
狩野川はしばしば氾濫し、この川の治水は古くから地域の課題でした。
この課題を解決するために狩野川放水路が作られました。
狩野川放水路とは伊豆の国市の、墹之上(ままのうえ)、狩野川資料館のすぐ横から狩野川を分流し、沼津市口野から江浦湾にそそぐ約3kmの人口水路です。途中に2箇所のトンネル区間を有し、全国の放水路の中でも珍しい構造となっています。狩野川流域の水害を防止する目的で昭和26年の着工以来、15年の歳月と今の金額に直すと約300億円の巨費を投じて昭和40年に完成しました。分流地点のゲートを開放することにより、1秒間に最大2,000屯(25mプール6杯分)もの流量を流すことができ、狩野川の洪水防止の要とも言えます。
狩野川放水路の空中写真です。
右側の星印が狩野川からの分岐点、左の星印の部分が江浦湾の放流地点。
国土交通省狩野川放水路管理所。
左に資料館があります。
放水路を見に行きます。
管理所付近から放水路下流方向を見ました。
分流堰をトンネル側の堤防の上から見ました。
此れは狩野川本流側から見た分岐堰部分の写真です。
右側に水量が多くなった時越流させる堰があり、左側は上下させるゲートです。
管理所付近から狩野川と分流堰を見ました。
狩野川本流、この部分で大きく蛇行しているのがわかります。
この写真の右側部分が放水路のゲートがります。
放水路トンネル部分に近づきました。
正面から見ました、人がいるのが分かりますか、大きいね~~。
トンネルは3本あり、高さ11m幅8mあります。
1秒間に最大2,000屯(25mプール6杯分)を流す事が出来ます。
1分ではありません、1秒ですよ。
中を少し歩いてみました。
職員の方ものお話では、技術の低かった今から60年前によくこれだけのものを作ったな、
行っておられました。
地盤が柔らかく切削工事での岩盤崩落などが発生し完成までに
殉職者も9人出たとのことでした。
放流時に流れ込みたまった土砂です。
この土砂も先日の台風でたまったものです。
近日中に取り除くと言っていました、大変ですね。
余談
トンネルの上のほうに穴があり蓋がしてあります。
職員方のお話では旧陸軍が何やら穴をあけて秘密の仕事をしていた跡だと。
明けて調べようとしましたが毒ガスでも在ると困るのでそのままにしてあります、
とのことでした。
橋の下を点検していました、便利な車があるのですね。
初めて見ました。
放水路堤防脇のお宅ですが最悪を想定して二階屋上への避難梯子が架けてありました。
狩野川台風の被害がいかにひどかったか。
狩野川放水路竣工記念碑。
逆光のためこんな汚くなってしまいました。
本当はこんなに綺麗です。
トンネル見学後、資料館の中でビデオと資料による説明を受けました。
狩野川放水路付近の空中写真。
狩野川台風による被害の写真。
放水路工事関係の色々なパネル。
狩野川放水路建設で多大の功績のあった地元出身の国会議員
久保田豊氏の像。
バスで移動中に見えた狩野川放水路、口野トンネル。
狩野川放水路見学をおわります。
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