折りたたみ自転車屋

【自転車の歴史】

最初の自転車は、1817年にカール・フォン・ドライス男爵によって発明されたドライジーネと呼ばれるものが起源になります。これは足で直接地面を蹴って走るものでした。 1860年にはフランスでミショー型が発明され、これが現在の三輪車と同じようにペドルを前輪に直接取り付けたものでした。 1870年頃にスピードを出すために前輪を巨大化させたオーディナリー型が開発され、更にスピードを追求するために、オーディナリー型自転車の前輪はどんどん拡大し、大きなものでは直径が1mを越えるようにもなりました。このため乗車するのが非常に困難で、また安定性が悪く危険でもありました。 19世紀後半になり、車体の中心付近にペダルとクランクを設け、後車輪とチェーンで連結することで動力を伝える現在の形のものが現れ、危険なオーディナリー型にたいしてセイフティー型と呼ばれるようになりました。その後、セイフティー型にフリーホイールやダンロップが発明した空気入りタイヤが装着され、現在の自転車がほぼ完成されました。 日本では明治から昭和初期にかけて、自転車は一部の富裕層にしか購入できないほど高価なものででした（銀行員の初任給の数倍から十数倍の価格と言われいます）。ですので自転車は一種のステータスシンボルとなっっていました。この頃から自転車競技大会なども開かれていて、大変な人気を集めていました。また、当時一般的であったダイアモンドフレームの自転車はスカートなどで乗るのに適さなかったため、自転車は男性の乗り物とされていました。 大正期からは富裕層の婦人による自転車倶楽部なども結成されて、女性の社会進出の象徴ともなりました。 戦後、自転車は普及していき、代わりにそのステータスシンボルとしての地位を自動車が占めるようになっていき、高度成長期には日本の自転車輸出量は世界一となり、世界中で日本製の自転車が乗られるようになりました。 現在では円が強くなったことで自転車の輸出は激減し、現在では安価な中国製や台湾製の自転車が日本の市場に多数でまわっています。 現在の自転車輸出量は台湾が世界一となっています。

【折りたたみ自転車の起源】

折畳み自転車の発想は、軍事目的から始まったと言われています。 戦後は住宅スペースの問題やマイカーに積み込む関係などから自転車もコンパクト化されいき、最近では特に駐車スペースの問題で、いろいろな形の折畳み自転車が造られています。

【職業で使われる自転車】

自転車を使う職業の代表は郵便配達ですが、英国では1880年に自転車による郵便配達が始められて、現在でも約37,000人の配達員が自転車を利用しています。 また新聞配達や出前など自転車を使う職業は数多くです。 英国の警察も1896年から自転車によるパトロールを始めていて、日本の警察は自動車とバイクによるパトロールに切り替えてしまったが、国によっては交通渋滞の多い都市で自転車パトロールを復活させているところもあります。（アメリカではニューヨーク、ロサンゼルス、サンフランシスコの各市警に「バイシクルユニット」という専従のチームがあって、「POLICE」のマーキングを入れた警察専用のMTBも製造されているくらいです）。このことからもわかるように都市部においては有効な輸送手段の一つとして自転車は利用されいます。

【軍隊で使われる自転車】

自転車が戦争に利用されたのはボーア戦争が始まりです英軍・ボーア軍ともに斥候に自転車を利用しました。 第一次世界大戦ではドイツ軍、フランス軍が軍隊の移動に自転車を利用しましたし、日本軍は日中戦争で5万人の自転車部隊を動員し、マレー半島攻略作戦でも銀輪部隊が活躍しました。またスイスの軍隊では長期にわたって自転車部隊を存続さていました。

【様々な国での自転車】

自転車に乗っている時に困るのが坂道ですが、国土の大半が平坦地なオランダやデンマークでは自転車の利用が非常に盛んです。特に西ヨーロッパ諸国では、都市部では自転車専用レーンが多く設置されていますし、列車にそのまま自転車を持ち込むことができる場合なども多く、日本と比べると自転車に対する環境が整備されています。趣味としてのサイクリングも、西ヨーロッパやアメリカ諸国は、その層が厚く、多くの世代がサイクリングを楽しんでいます。 中国沿海部の平地では自転車の利用が極めて多いですが、その一方の韓国では人力を賤しむ伝統的な風潮が強く自転車を嫌う人が多いとされています。 東南アジア諸国でも年中暑い気候のため、自転車の利用は一般的ではありません。また、アジアの国々の多くでは、自動車優先、自転車・歩行者軽視の意識が強く、運転マナーが悪くて事故率が高いことから、自転車に乗ると、事故の危険性が高くなってしまいます。 イギリスではロンドン同時多発テロ以降、テロの現場の近くの店から爆発的に自転車が売れ始めました。テロ以前に比べると平均三倍以上の売り上げが上がったのです。客層は主に会社役員やサラリーマンであり、折りたたみ自転車を中心に安いものがよく売れたということです。（買った人間はホテルで使う金が馬鹿らしいとのこと）これらのことから先進国の経済都市ではテロが起こると売り上げがあがると言う見方が存在してしまいます・・・。