2007年03月14日

よくやった!えらい!!

 13日に起きたデハビラント8の胴体着陸。パイロットは見事に着陸を成功させ、けが人無しで事態に決着をつけました。
 ここはまず一言。よくやった!えらい!!

さて、この事故の環境についてちょっとお話を。

 今回は不幸なことに前輪が出ないというトラブルに見舞われたのですが、ふたを開けてみると、平成17年だけで不具合が44件あったとの報道がされています。もともと設計思想は1980年代のもの(数回に渡る改修は施されているにしろ)です。
 しかし、逆に「44件もの不具合が発見されながらも、決定的な事故に発展させなかった」という整備の努力があったと言えます。

 また、今回の胴体着陸も、おそらくパイロットとしては必修事項の一つに過ぎないのでしょう。ソフトランディングは民航機パイロットの技量のバロメーターでもあるのかもしれません。(クロスウィンドやランウェイコンディションの影響で、逆にハードランディングが求められるシチュエーションもあるとは思いますが)
 しかし、あの状況下で的確な着陸を決めたパイロットは賞賛されてしかるべき(客室乗務員などのクルーも!)ですし、そういうパイロットを育成した教育もまた素晴らしい。
 そして、今回編成されている「航空・鉄道事故調査委員会」ですが、これは実際の事故(アクシデント。人身、物損を問わず、被害が生じたもの)だけでなく、「インシデント」(直接的な被害が生じる事故に至らなかった危険な事案)も調査対象としています。一番イメージしやすいのは航空機のニアミスでしょうか。
 ハインリッヒの法則というのが航空業界の通説であり、即ち、「1つの重大事故の背後には29の軽微な事故があり、その背景には300の異常が存在する」ということです。
 インシデントも調査範囲に含めることにより、実際の「1の重大事故」のみならず、残りの29+300も事故の芽として刈り取ってしまおうというものです。

 こういう意識の結果が「平成17年中の44件もの異常報告(異常報告がちゃんと挙がるということは、正常に点検整備・報告・管理が行われている証拠)」であり、「そのなかでも1件も重大事故を発生させなかった」ことだと思います。今回は不幸にも重大事故は起きてしまったのですが、それでもクルーの的確な対処により死傷者を出さずに済みました。


 さて、自転車関連はどうか。死亡・重傷を伴う事故はアクシデントとして警察に処理されます。しかし、インシデントは?

あなたは点検整備をしっかりしていますか?
異変を感じたら自転車屋さんに持ち込んでいますか?
危険な状況に陥ったことを正しく認識し、的確な対処ができますか?
非常時に的確な対処ができる自転車乗りを育てる環境はありますか?
そして(これは個人の力量を越える話ですが)、インシデントに陥った原因を解析し、それを他の操縦者と共有していますか?



航空業界は1+29+300を刈り取るシステムがあります。
しかし、自転車を取り巻く環境は、死亡・重傷を伴う1の事故のみを扱い、残りの29+300は隠蔽・放置されたままなのです。

a_force at 23:51コメント(0)トラックバック(0)理想の自転車乗り | 自転車例え話 

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