2014年02月

2014年02月01日

THIS IS IT 〜 トランスクリティカルHIP HOP

 2012年11月21日にリリースした、A.K.I.PRODUCTIONSのサード・アルバム『小説「我輩はガキである・パレーシアとネオテニー」』に所収の44pに及ぶブックレット「ガキ・アカデミーへの報告日記」は、A.K.I.PRODUCTIONSの「遊動論」であり、音楽自体はその実践でした。

 柄谷行人さんは、柳田国男以外にも、夏目漱石や坂口安吾、カントやマルクスやフロイトからも遊動性を感じられていたはずで、その遊動性こそが、「抑圧されたものの回帰」として反復され続けているものだった、ということなのだと思います。
 つまり、「抑圧されたもの」とは、遊動性であり、言い換えれば、リアルのことなのです。

 僕は、宮沢章夫さん作・演出のシティボーイズ・ショー(後のラジカル・ガジベリ・ビンバシステム)、また、DOUBLE DEE & STEINSKIなどの80年代のヒップホップを通して、中学2年生の頃、つまり1984年頃に、遊動性というものを強烈に体感しました。
 中でも、波、風、サーフィン、宇宙、タオ、ビート禅、サイバネティクス、といったキーワードが時に現れる、ヤン富田さんの音楽と、その哲学的エンターテインメント、中でも、ここ数年の『アシッド・テスト』を始めとするそのライヴ活動からは、最大級の遊動性を感じ続けております。

 2010年に、天然文庫からリリースされる予定だった『ガキさん大好き♡ Keep it Real!』という、A.K.I.PRODUCTIONSの電子書籍本は、(特にその表題作がそうなのですが)遊動論的なものが自分の中で徐々に芽吹いてくる様を記録したものだったのでした。

 遊動性は、僕の言葉で言い直せば、フレッシュなバランスを示し続けることだと思っております。
 また、ヤン富田さんのおっしゃる「必然性のある偶然」は、このことをとても簡潔に言い表してらっしゃると思います。

 遊動的なものは、一定の物差しで測れないので、だからこそリアルなのですが、逆説的に、多くの人にはそれは「リアル」とは思えないことが多いようです。
 この状態を笑い飛ばせるのが、遊動性であり、ヒューモアであり、リアルであります。
 この状態に耐えられないと、例え笑えても、それはイロニーになります。
 どちらを取るかは、人それぞれですが、僕はヒューモア、遊動性の方を目指したいと思います。
 またそれは、ドラッグの類いをまったく必要としない意味でのサイケデリック、とも言えるものなのです。

 マクルーハンもまた、遊動論を唱え続けていた人でした。
 そして、アラン・ワッツも。グレゴリー・ベイトソンも。
 そんな彼らについて、御本やライヴのMCなどでよく話されるヤン富田さんの作品は、古今東西の遊動性の、異種交配によるブレイクスルーとしての電子音楽、パフォーミング・アーツであり、僕はそれがとても好きです。



新垣里沙 Spring Live 2014 〜ガキさんは、LIVE番長!〜@渋谷duo MUSIC EXCHANGEを観に行く日の朝に。
2014年2月1日土曜日 A.K.I.(G&A.K.I.PRODUCTIONS / 倫理B-BOY RECORDS / A.K.I.PRODUCTIONS)

*この文は、予告なく、加筆・訂正が施される場合がございます。ご了承ください。




 A.K.I.PRODUCTIONSは、春先に、神田・TETOKA でのワンマン・ライヴを予定しております。
 詳しい情報は、期日が決まり次第、下記リンクなどに上がって来ることになっております。

TETOKA

TETOKA FB

TETOKA TWITTER



【関連URL】

皆様による、『小説「我輩はガキである・パレーシアとネオテニー」』に関するツイート(ありがとうございます!)。



皆様による、A.K.I.PRODUCTIONSのアルバム評一覧(ありがとうございます!)。



A.K.I.PRODUCTIONSのCDが購入出来るお店、などなど。



A.K.I.PRODUCTIONSのサード・アルバム『小説「我輩はガキである・パレーシアとネオテニー」』リリースから1年が経ち、ふと記したメモ。