ついに発表されましたね、ワールドユースに出場するU−20日本代表。思い返せば、この世代との出会いは2年前、U−18日本代表として立ち上げられたこの世代の練習試合を小平に見に行ったときでした。そのときからメンバーは大きく様変わりして、ユース世代の栄枯盛衰を目の当たりにしてきたわけです。つまり、この21人は本当の精鋭。一人ずつ見ていきましょう。

GK 18 山本 海人 1985.07.10 188/78 清水エスパルスユース→清水エスパルス
03年から召集経験があったものの、その後は常に西川と松井の後塵を拝し続けてきた。やはり簡単に立場逆転をするのが難しいポジションなのでしょうがないか。それでも“第3のキーパー”として、今回も順当に選出。

GK 1 松井 謙弥 1985.09.10 186/72 ジュビロ磐田ユース→ジュビロ磐田
常に代表に名を連ねてきており、当初はこの世代の正キーパーといえばこの松井だった。しかし西川との差はほとんどなく、壮絶な争いが続いてきたが、昨年あたりから2番手に甘んじることが多くなる。いずれにしろこのチームのキーパーは西川か松井かの二者択一である。

GK 21 西川 周作 1986.06.18 183/79 大分トリニータU−18→大分トリニータ
松井と同じく代表の常連選手。次第にファーストチョイスとして起用されることが多くなり、今大会の守護神も彼ということになりそう。左足のキックには是非とも注目だ。

DF 5 増嶋 竜也 1985.04.22 180/74 市立船橋高校→FC東京
この世代の顔として当初から召集されてきた。怪我を除くと常に代表に名を連ね、ディフェンスの要としての役割を果たしている。PKを任されたり、キャプテンマークをつけることも多く、大熊監督からの信頼も非常に厚い。まさに中心選手である。今年は怪我で多少出遅れたが、しっかりと間に合わせてきた。

DF 3 吉弘 充志 1985.05.04 181/72 広島皆実高校→サンフレッチェ広島
増嶋と並んでディフェンスの中心として常に召集。広島でも1年目から出場機会を得て経験を積んだ。ただ昨年終盤には“守備のできる中盤選手”を求める大熊監督の白羽の矢が立ち、ボランチで起用されることに。信頼も得たようで、ボランチのレギュラー獲得かと思われた矢先に大きな怪我をしたが、ぎりぎり最終合宿に間に合い今回も選出された。

DF 2 水本 裕貴 1985.09.12 183/72 三重高校→ジェフユナイテッド千葉
03年のチーム立ち上げ当初はまだ無名の選手。しかし夏の合宿で初めて召集されると、一気に評価を上げ瞬く間にレギュラー候補へと躍り出た。安定感のあるストッパーとして評価が高く、ジェフでは1年目の終盤からレギュラーポジションを獲得。代表でも外すことができない選手に成長した。

DF 4 小林 祐三 1985.11.15 175/72 静岡学園高校→柏レイソル
最も代表召集された数が多い選手。守備的なポジションならどこでもこなすユーティリティ性が買われて03年当初からの常連だが、一時期はレギュラー安泰というわけにはいかなかった。基本的にストッパーでの起用が多く吉弘や水本らとのポジション争いに苦しむ。だが、最近は右ストッパーのポジションを獲得した感が強い。本番でも吉弘との兼ね合いになるだろうが、ボランチやサイドでも使えるということで是非ベンチに1人欲しい選手でもある。

DF 16 高柳 一誠 1986.09.14 172/65 サンフレッチェ広島ユース→サンフレッチェ広島
学年が一つ下というハンデがありながらも当初から常に召集され続けてきたエリート。レギュラー確保とまではいかないが、ボランチとサイドを高いレベルでこなすことで非常に評価は高い。高校生時からJリーグでも出場経験があり、ユースでも最強広島ユースの軸として強烈な印象を残していた。彼も小林同様、ベンチに置いておくと安心できる選手だろう。

MF 8 中村 北斗 1985.07.10 167/64 国見高校→アビスパ福岡
国見高校時代はボランチだったが、代表では常に右サイド。最大の持ち味といえば豊富な運動量に裏打ちされた粘り強い守備だが、スピードも併せ持っており攻撃面でも非凡なものを見せる。総合力の非常に高い選手であり、一貫して代表の右サイドのレギュラーポジションを確保してきた。今年からは福岡でもレギュラーを獲得し、代表での活躍にも期待される。

MF 13 苔口 卓也 1985.07.13 179/71 玉野光南高校→セレッソ大阪
兎にも角にも速い、という印象の苔口は当初FWとして起用されてきた。しかし徐々に中盤起用が増え、今はすっかり中盤左サイドに定着。C大阪でも1年目から中盤のサイドで使われることが多かった。彼の爆発的なスピードはこの代表の一つの武器でもあったが、昨年終盤から成長著しい家長とのポジション争いが激化。最近怪我で離脱しているうちにポジションを奪われた感もある。とはいえそのスピードを生かさない手はなく、本番でも十分に活躍の機会は与えられるだろう。

MF 10 兵藤 慎剛 1985.07.29 170/60 国見高校→早稲田大学
国見ではアタッカー的なポジションだったが、代表ではトップ下やボランチで起用されてきた。豊富な運動量で周りを生かし、卓越した技術でチャンスを生み出す、この代表攻撃陣の軸となる選手である。フィジカル面の弱さも指摘され、世界で戦う上では一抹の不安もあるのは事実だが、早稲田期待の星として頑張って欲しい。信頼に足りうる人間性の持ち主でもあり、キャプテンを任される可能性が高い。

MF 6 伊野波 雅彦 1985.08.28 177/72 鹿児島実業高校→阪南大学
今年になって初めて召集されたにも関わらず、一気に大熊監督の信頼を得ると最終メンバーにまで残った。吉弘の離脱以降、新たな“守備のできる中盤”を求めていた大熊監督の要求を実践。阪南大ではサイドバックでの起用が多い彼も、代表ではボランチとしてレギュラーの座も近い。このチームの屋台骨となるべき選手である。

MF 12 水野 晃樹 1985.09.06 173/58 清水商業高校→ジェフユナイテッド千葉
高校時代は一部では評価こそ高かったものの代表召集されることもなく、ひっそりとジェフに入団。しかし昨年終盤にレギュラーポジションを獲得すると、その活躍が大熊監督の目に留まり代表召集。当初はチームと同じ右サイドのアタッカーとして、中村北斗とはまた違う持ち味を猛アピール。新しいオプションとして評価を得ると、最近は本来のポジションであるトップ下でも使えることを証明し、一気に代表の中心に名乗りをあげた。守備面に不安があるものの、切り札としての役割には期待が高まる。

MF 7 梶山 陽平 1985.09.24 180/77 FC東京U−18→FC東京
早くからトップチームでの出場経験もあった彼は、この代表の完全な軸となるべき選手だった。基本的にはボランチだが、前目のポジションでの起用もあり、好調時のプレーは他の何者にも代えがたい凄みがあった。しかし度重なる怪我で離脱することが多くなり、大熊監督は彼抜きのチーム作りを余儀なくされる。ただ結局のところ最後まで彼の穴を完全に埋めることができたとは言い切れず、怪我明けではあるが今回も召集されることとなった。やはり大熊監督の彼への信頼は本当に大きいようである。

MF 15 船谷 圭祐 1986.01.07 174/63 ジュビロ磐田ユース→ジュビロ磐田
テクニックのある左利きのボランチで、磐田下部組織の“名波2世”として早くから評価が高く、03年から代表召集されることも多かった。ただトップチームに昇格した04年、サテライト暮らしが続くと同時に代表にも呼ばれなくなる。転機は9月のアジアユース、怪我人の影響で急遽追加召集されると、出場した試合でしっかりと結果を残しインパクトを与えた。群雄割拠のボランチのポジションで軸となり得る選手が定まりきらないうちに、磐田での好調そのままに一気に代表の座を射止めた。これまでに幾度となく見せてきた勝負強さに注目である。

MF 14 本田 圭佑 1986.06.13 181/74 星稜高校→名古屋グランパスエイト
04年、星稜高校でのあまりの抜きん出た活躍ぶりに代表召集されることに。あれよあれよという間にボランチのレギュラーポジションを獲得し、名古屋でも1年目からレギュラー確保と、大物振りを発揮している。先に行われた壮行試合では精彩を欠き不安を覗かせたが、彼の左足にかかる期待は大きい。

MF 17 家長 昭博 1986.06.13 173/70 ガンバ大阪ユース→ガンバ大阪
中学生時代からあまりに大きな前評判の高さを持った選手だったが、この代表立ち上げ当初は本来のポジションとは違う中盤左サイドで起用される。案の定守備の不安を露呈させ、徐々に大熊監督の信頼を失い、ついには代表からも遠ざかることに。しかし04年終盤にまだ高校生ながらG大阪でレギュラーポジションをつかむと、再び代表にも招集されるように。トップチームでの経験を得たことで守備面での改善が大熊監督に評価され、苔口と左サイドのポジションを激しく争うこととなった。最近は攻撃面でさらなるキレを見せており、苔口の怪我もあって左サイドのレギュラーの座に一歩近づいた印象である。

FW 9 平山 相太 1985.06.06 190/81 国見高校→筑波大学
いわずと知れたこの代表の中心選手。だが03年立ち上げ当初はそこまで飛びぬけた存在ではなかった。高さこそ抜群のものを持っていたが、その他のプレーは不安定。しかしやはりその長身を生かさない手はなく、粘り強く召集を続けた大熊監督の期待に応えるかのように平山はめきめきと頭角を現した。高校レベルでは規格外のプレーを見せるようになり、その後上のカテゴリーの代表にも召集。経験値はこの代表でも飛びぬけており、責任も大きいだろう。

FW 11 カレン ロバート 1985.06.07 180/72 市立船橋高校→ジュビロ磐田
抜群の突破力を武器に常時代表召集。FWだけでなく、中盤のサイドでも起用されてきた。ただ、突破してからのシュートにせよクロスにせよラストプレーの精度に欠く嫌いがあり、それが代表でのノーゴールにもつながっている。それでも今年に入ってからは磐田でも出場機会が急増し、結果を残すとともにプレー面での向上がうかがえる。もともとポテンシャルは高いものを持っていただけに期待は大きい。

FW 19 前田 俊介 1986.06.09 170/70 サンフレッチェ広島ユース→サンフレッチェ広島
圧倒的な技術に裏打ちされたドリブル、ゴールセンスは以前より評価が高く、早い時期から代表に呼ばれることもあったが、大熊監督の信頼を得るまでには至らず常時召集というわけにはいかなかった。個人能力の高さ故の使い勝手の悪さが指摘されていたが、04年での広島ユースでのあまりにも強烈な活躍ぶりに再び代表召集。トップチームでも出場を果たし、経験を積んでいくうちに代表でも力を発揮できるようになる。個人で打開できる選手なだけに、本番でも使いどころはあるだろう。

FW 20 森本 貴幸 1988.05.07 182/75 ヴェルディユース→東京ヴェルディ1969
15歳という衝撃的な年齢でJリーグデビューし、その後もコンスタントに出場を重ねたために、下のカテゴリーながらも召集に踏み切られる。年齢を考えてもまだまだ伸びる可能性を秘めており、いやでも期待せざるをえない。戦力的にもスーパーサブとして十分な役割を果たせるものを持っており、ゴールという結果を残してもらいたいものだ。

結果はどうあれ、楽しみですね。