さて、2017年になりました。最近の流行に乗っかって昨年のアニメで1話単位のベスト10を選んでみようと思います。記憶が鮮明な方が評価がより高いと思うので完全に公平とは言えないかもしれませんが、ともあれ書いていきましょう。

第10位 ハンドレッド 第12話「仲間」
さっそくイロモノスタートをしてしまいました。実はここ2クール分くらいこういうラノベアニメが不足していて悲しい限りです。この作品においてメインヒロインというと一応エミールだったはずなのですが、最初から好き好きオーラ全開だとメインヒロインとして人気が出ないのか、それとも単に作者が金髪巨乳ツンデレが好きなのかはわかりませんがとにかく最終話までとてもじゃないがハヤトとエミールの仲が進展しているようには見えなかったというのが正直なところだと思います。そればかりかこういうラノベアニメのお約束である最初の決闘相手はクレアでしたし、最終局面もクレアの妹に関するあれやこれやをやっていましたし、完全にメインヒロインの座を奪われていたと言っても過言ではないでしょう。それを、まさかの、最終話のしかもラスト3分で、完全にひっくり返してしまったのがすごい。お前らいつの間にそんなに気持ちを通わせていたんだってぐらいあっさりと「ずっと一緒」を交わし主人公自らキスまでしてしまうわけです。もう僕の頭の中はジェットコースター展開にぐちゃぐちゃなわけですが、そこからさらに怒涛の女バレ&修羅場とそこに流れるクソ面白BGMもあわさってもう笑い転げる以外の何もできなかったよ……そこまででも十分しゅごいのにようやく笑いが収まったと思った頃にあの提供ニコニコ動画だもんなぁ。いや反則とかそういうレベルじゃないでしょ。

第9位 エンドライド 第24話「終焉」
エンドライダーのみなさんこんにちは。実況しているオタクの数があまりにも少なすぎて本当にアニメ実況中なのか自信が持てなくなってしまったアニメ、エンドライド。ソシャゲの方は果たしてどうなっているのでしょうか。そちらにまで手を出す気は全くもってないのでだれかに教えてもらいたい。序盤こそ二人の主人公であるエミリオも瞬もガキでウザいということであまり楽しんでいなかったのですが、そんな二人が2クールかけてゆっくりと成長していく過程を見るのはそれはそれでいい経験だったと思います。増えていく仲間と去っていく仲間、そして父親との決別、全てが王道ではありましたがきれいにまとまっていたんじゃないでしょうか。往路はエミリオとその父親であるデルザイン王の話、復路は瞬とその父親である浅永の話という構成がきれいでした。でもやっぱりこの作品の、そして最終話のすべてが最後に詰まっているんですよね。戦いが終わって、「お前はどうする」と聞かれた瞬が戻ることを伝えるシーンがね、最高。「俺、そろそろ帰るわ」ってあっさりと帰ってしまうそのあっさりした別れがしかしRPG的な物語の終わり、少年の成長と冒険の終わりを感じさせて本当に涙せずにはいられないのでした。そして再びモノローグが入るわけです。1話と同じことを言いつつも、そのあとに続く感傷は、24話を経たからこそ言える輝きなのでしょう。本当に良いアニメで、良い最終話だった。

第8位 アンジュ・ヴィエルジュ 第10話「零れた想い」
2016年を代表するアニメと言えば何か、という問いがあったとして、僕の中での答えとなるのがこの作品であることは間違いないでしょう。とにかく意味不明なまでに風呂に入っていたり公式の用語として闇堕ちとか言い出したり本当に僕たちを終始楽しませてくれたアンジュですが、そんなアンジュの構成の妙が光ったのがまさにこの第10話「零れた想い」でした。それまでの展開から緑の世界編についても2話使って同じような構成をするのだと誰もが疑っていなかっただろうところにいきなり1話決着の話を持ってきたうえ、そこまで散々作中の謎コーナーとして存在していたサナギ姉妹パートがメインの物語といきなり交差するというのがもうびっくりでした。言ってしまえば数話分かけて丹念に紡がれた伏線だったわけです。しかしその伏線、正直どうでもいいことかのように一瞬で解決されてしまうんですよね。本当になんのために伏線を張ってまであの姉妹を出したんでしょうか……。でもそんな意味不明さが大好き。ここまでは作品全体における分岐点としての10話を評価してきましたが、もちろん緑の世界編としても非常に良い話でした。言わなきゃわからないこと、殴らなきゃわからないことがあった。その不器用な関係が軍人らしくて良いですね。0が空に浮かび上がる演出とか冷静に考えるとわけわかんないけどでもやっぱりぞわっと来たし、のめりこませる強さがこの作品にはありました。

第7位 ハイスクール・フリート 第9話「ミーナでピンチ!」
正直なところ物語的にはいふりのピークだったのがこの9話じゃないでしょうか。この後にはOVAである10話を挟んでなんとも微妙な最終決戦がまっているだけですからね。最終決戦もそれ自体が悪いというわけじゃないんですけど、尺が足りてないという印象は否めないんですよね。艦長の葛藤というのがしっかり描かれないままにああして見せられると、それは優柔不断にしか見えないんだよなぁ……。まあはいふり全体への話はともかく、この9話というのはそこまで丁寧に少しずつ描かれていた任侠ガールズの絆とかミーナとシュペー艦長の関係性とか突入班選出時の艦長副長とか、それまでの総決算らしい展開はむしろこの9話にこそ詰まっていたんですよね。任侠ガールズの絆が本当に良くてなぁ……最初はあんまり乗り気じゃなかった副長にもしっかりヤクザ言葉が伝播しているのとか笑いながら自然と涙が出るタイプの演出でした。個人的にはもえかにはやっぱり謎ウイルスに感染していてほしかったなぁ。幼馴染からの必死の呼びかけもむなしく襲い掛かってくるとかそういう展開を望んでいたんですよ僕は。幼馴染は殴り合わなくてはいけない。

第6位 装神少女まとい 第11話「いってきます」
まといというアニメは終始親子の物語だったわけですが、その全てが詰まっていると言ってもいいのがこの話でしょう。かつて妻がどこに行くのかもわからないまま送り出した伸吾が、今度娘もまた同じように自分のもとを去っていくのだと感じ取るわけですが、そこで何も言わずに送り出すのがまさに万感の思いなんだろうなぁとこちらも感じずにはいられません。一方でまといの方も結局自分が託された使命について何も告げずに「いってきます」なんですよね。お互いがお互いのことを思いながら何も告げないこの別れのシーン、涙なくして視聴できましょうか。「大切な人を迎えに行ってくる」「逢いたいな」とここまで言っておいて肝心のことを言わないんですよねぇ……あぁ……。まといというこの作品は願いの強さに神様が応えてくれるという話だったので、まといが行くと決めた時点でもう勝利は決まっていたんですよ。だからこその気持ちのピークが11話に持ってこられたわけです。

第5位 アイカツ!アイドル活動 第178話「最高のプレゼント」
長きにわたったアイカツもついに終わりを迎えることになりました。僕が追うようになったのは100話を超えたあたりからでしたから、1年と少ししか関わってはいないはずですが、それでもやっぱりついに終わってしまうんだなぁという思いがこみ上げてきます。アイカツから1話取り上げるにあたって本当は僕が一番好きな新条ひなきちゃんのドレス回にするか少し迷ったのですが、やっぱり作品全体を締めるという性格が強いこの話の方がいいなと思ったのでこちらにしました。のり弁を作ったり、崖を登ったり、斧で木を切ったりするだけで涙が流れてくるアニメは今後生まれることはないでしょう。この178話分の蓄積が、多くの小学生女児に夢と喜びを与え、そして多分それ以上の数の大きなお友達に夢と希望を与えたのだと思うと言葉も出ません。アイカツ全体で見ても史上最高の50話に並ぶ輝きがつまった話だったんじゃないでしょうか。ああみんな登場して、終わっていくんだなぁって思っていたらライブパートにカレンダーガールですよ。そんなん泣くわ。名曲だなぁ……やっぱり作品を締めるにはこの曲を流さないといけませんね。「私を捕まえて!」じゃあないんだよ。泣くぞ。オタクが醜く泣くぞ。オタクの泣き顔は史上最強に醜いが、その涙はどこまでも清いのだ……。最後の場所が崖の上なんだよなぁ。のぼりつめたその先に何があるのか……答えはのぼりつめたアイドルだけが知っているんだ。私たちの熱いアイドル活動、アイカツ! はじまります!(フフッヒ


第4位 うたわれるもの偽りの仮面 第25話「意志を継ぐもの」
うたわれるものというと長らくはるか昔の名作という認識だったわけですが、それがまさかこんな形で続編が出るとは思ってもいませんでした。でも本当にいい作品でした。早く続きが見たいんですが……なぁ。それはともかく、この最終話のタイトルって本来であれば「遺志を継ぐもの」になりそうなものですが、それが意志になっているのはネタバレ回避的な意味なんでしょうか。オシュトルの遺志をハクが継いだわけですが、ここからが物語の始まりなんだと思わざるを得ないんですよね。原作ゲームをやればいいという話ではあるのですが、なんとかアニメもまたやってほしいものです。オシュトル亡き後に墓に酒をかけるシーンがまたたまりませんね。その弔い方はオシュトルから教わったものなんだよなぁ。唯一の肉親であった兄が死に、親友が死に、支えてくれていたクオンが去り、ここからハクの孤独な戦いが始まるのです。しかもそのスタートは決して輝かしいスタートなどではない。すでに血にまみれ、そしてこれからもっと血にまみれていく道となるのです。それこそが「修羅となる」という決意へとつながるのです。

第3位 フリップフラッパーズ 第11話「ピュアストレージ」
冬アニメの中でも異彩を放っていたこの作品で、どの話が一番かと言われると非常に迷います。作品的に流れを大きく変えた5話か、あるいはヤヤカの気持ちに焦点を当てた9話か、それとも最終話か……。しかし僕は11話を選ぶことにしました。11話というのは特異な回でした。半分が回想にあてられ、これまで謎に包まれていた部分が一気に解決する一方で今までと同じかそれ以上の謎も生みました。一気に頭の中に情報が入り込んでくる混乱とパズルのピースがはまる爽快感があり、そしてスカッとしたところでヤヤカが颯爽と登場するわけです。そこには僕が望んでいた「ぽっと出の運命の相手にも負けない強い幼馴染」がいました。へこたれている運命の相手に一発入れてやる気概、お前が助けに行かないなら俺だけで行っちゃうぜというその強さとまっすぐなココナへの想い……お前がナンバーワンだ。パピカ、ココナ、ヤヤカという図式はいわばパピカナ、ミミ、ソルトという三人の図式の焼き直しだったわけです。ソルトの方が普段からミミ寄りの言動をしていた分大事な時に教団の側についてしまったとすれば、ヤヤカは普段から敵対行動をしておきながら大事な時にはココナのそばにいたんですよね。だからこそソルトが救いを求めるのはパピカでもパピカナでもなくヤヤカだったのです。あの時自分ができなかった行動を、ヤヤカならやってくれるとわかっていたのです。それがソルトの償いなんでしょうね。そしてそのあとのヤヤカがもうかっこいいことかっこいいこと……「違うだろ、お前はそうじゃないだろ!」ってセリフ、これまでずっと自分の気持ちを偽って”覚悟”と言っていたヤヤカが言うからこその重みがありますよね。やっぱりお前らは似た者同士なんだ。

第2位 灼熱の卓球娘 第12話「ふたりでならどこまでも」
フリフラと散々迷いましたが最終的に秋アニメのトップは灼熱の卓球娘ということにしました。卓球娘の中で一番オタク内での人気が高いのはやっぱり10話になるんでしょうか。くるりとこよりの一戦は息をのむような試合でしたし、双方の卓球に書ける真剣な気持ちが伝わってくるそれはすばらしい話でした。実際に物語の展開的にはむしろあの10話を最終話にしたほうが良かったのかもしれません。僕も11話時点ではそう思っていました。それをすべてひっくり返したのがこの12話です。一度秋アニメの感想の方でも語っているのですが、あの合宿があったことではじめてこの『灼熱の卓球娘』という作品が雀が原中学卓球部の物語になったんですよね。それまではあがりとこよりの物語、そしてレギュラーメンバーたちの物語でしかなく、雀が原の1年生たちは言ってしまえば名前付きモブでしかなかったわけです。それがこの12話によって一人ひとりの存在になったのです。「先輩」がいて、「友達」がいて、「ライバル」がいる。それだけじゃなくて「後輩」までできたことでようやく彼女たちの物語が幕を上げたのです。チャイムが放課後を知らせたら、彼女たちの本気がはじまるんですよ。そのチャイムはこの12話でなりました。ここからが本気と本気のぶつかり合いなんです。「なぜ卓球をするのか」、その答えを探して真剣勝負に身をゆだねていく、それがこの『灼熱の卓球娘』という物語なんですねぇ。答えは真剣勝負の中。


番外編 聖戦ケルベロス 竜刻のファタリテ 第4話「エクスペクテッド・ジャーニー」
さて、1話を発表する前に少しだけもったいぶって番外編を紹介しておきましょう。この1年で一番頭がおかしかったと思う話がこちらになります。聖戦ケルベロスという作品は、大きな筋が非常にしっかりとした物語として通っている一方で、各話内部の展開が本当に意味わからないものばかりでした。その中でも群を抜いて頭がおかしかったのがこの話です。治癒の泉があるよって伏線を張るのはいいとして、その存在がまさか主人公を味方が切り倒した傷をいやすためっていうのがいったいどうすりゃそんな発想が出てくるんだとしか言いようがない。天才すぎる。


第1位 コンクリート・レボルティオ 超人幻想 第24話「君はまだ歌えるか」
はい。2016年のトップを飾るのはこの話でしょう。「お前のような奴に出会うのはこれがはじめてじゃない。そして多分最後でもない!」というこのセリフがもうたまらんね。戦いはこれで終わりじゃないのです。だって超人の敵は超人を嗤うやつなのだから。子供たちが超人を夢見続ける限り、感じられなくとも確かに超人というのは存在し続けるし、そしてそんな子供たちの夢を、超人を嗤う大人だって存在し続けるでしょう。夢のない大人から子供たちの夢を守る戦いはこれからもずっと続いていくのでしょう。そんなときにはどこからともなくあの歌が聞こえてくる。子供たちに歌として語り継がれる超人の存在がある限り。本当の意味はカタラレズトモ、込められた思いが語られていく……それが超人幻想なのです。だからこその「君はまだ歌えるか」という問いかけなのです。本当の意味を知らなくたっていい、ただその歌を歌いさえすれば、超人はいつだって夢を守りに駆けつけてくれる……そんな希望と夢に満ちた最終話でした。