中屋彦十郎薬局のブログ薬日記

漢方・生薬の専門店は中屋彦十郎薬局

黄連(おうれん)は数少ない国産生薬

キンポウゲ科のオウレン (セリバオウレンおよび
キクバオウレンなど)の根を除いた根茎である。
日本国内には幅広く野生する多年草である。
草の丈は10〜20cm、地下茎が横に伸び多数の髭根
をだす。葉は長い柄で根茎から叢清生し、さらに
小花をつける。早春に1cmほどの白い花を花茎の
先端に数個開く。薬用にする根茎の断面は鮮やかな
黄色である。なめると苦い。黄色い根が連なるので
この名がある。栽培されているのは小葉の形がセリ
の葉に似たセリバオウレンと、キクの形に似た
キクバオウレンの二種類である。自生のミツバ
オウレンやコセリバオウレンは根茎が小さいので
薬用には敵しない。丹波、因州、越前などが
主産地である。
畑にまいたものは4〜5年後に根茎を掘り下げ、
水洗いしないまま日干しにする。生乾きのころに
焚き火の中に根茎をいれてひげ根を焼き、
手にわらじをはめてむしろに広げた根茎をこすり、
焼け焦げのひげ根を除いてから天日で干す。
これで黄連のできあがりである。
黄連

高麗人参の力

ウコギ科のオタネニンジンの細根を除いた根
(白参、生干人参) 。またはこれを軽く湯通し
して (御種人参、雲州仕立て) 乾燥したもの。
人参はその調整法により「白参」と「紅参」
に大別できる。もっとも雲州仕立てのような
中間型もある。白参は直参、半曲参、曲参に
わけられる。日本産、開城人参などは直参、
豊基人参は半曲参、錦山人参は曲参で、
そのほか生産地により数種の形の人参がある。
紅参は細根をつけたまま蒸しあげ乾燥したもの
(日本産紅参) と、細根を除去し圧力をかけて
乾燥したもの (北鮮、韓国産紅参) とがある。
御種の由来は徳川幕府8代将軍吉宗が各藩に
栽培を奨励し種を下賜し栽培を奨励した
ことによる。
この子孫が御種人参である。
高麗人参

鹿茸(ろうじょう)の力

ご存知の鹿は一夫多妻の動物であり、
その角は真皮から生えたもので、オスジカの
頭上に隆々とそそりたち成長がきわめて早く
毎年生えかわります。春の初めコブ状の角が
ニョキニョキと生えはじめます。
これをナスビ状の鹿茸(ろくじょう)と呼んで
います。
しばらく経ちますと角は分岐し大きくなって
きます。角は褐色の毛でおおわれ、にぎると
しっとりと油気があります。本邦への輸入は
主にロシアのものですがマンシュウアカジカ
といわれるもので、灰褐色の毛でおおわれて
います。中国からの輸入品はマンシュウシカ
とよばれロシア産より少し小型で褐色の毛で
おおわれてい ます。鹿茸は生きているシカを
つかまえて未だ若い毛のびっしり生えた角を
切りおとすのですが切り口からからはどっと
真っ赤な血が流れ出します。そして、角 (茸)
の中の血液をぬいて水にいれ2〜3時間煮沸し、
室内で1ヶ月以上乾燥して市場にだします。
秋になると角は角化して固い角になってしまう。
鹿角 (ろっかく) です。
歴代の中国の皇帝も愛用したといわれる逸品です。
鹿茸

生薬の煎じ方

「煎じる」という意味は、薬を水などで煮て、
その成分をしみださせることです。
その煎じた汁を「煎汁」あるいは「湯液」と
いってこれを利用します。漢方薬は毎日煎じ、
その日のうちに使うのがよい。一日量を三回分
に分け利用する。
まず煎じる容器を用意する。土瓶などの焼き物か、
ガラス製のものが一番いい。ホウロウびきや
アルミ、アルマイトのやかんでもよいが、鉄や銅
のものはさける。
容器の中へ一日分の生薬(漢方薬、生薬一覧表で
確認すればいいが、量は多少前後しても心配は
いらない)をバラにして入れ、水を加える。
水の量は大人では普通600mlぐらいである。
次に火にかける。火は中火より少し弱くする。
10分位で沸騰してきたら火をさらに弱くして
煮こぼれないようにして、軽く煮立つようにする。
このとき容器のふたはとっておいてもよい。
容器のなかの水の量が約半分に減ってきたら、
火からおろし、ただちに茶こしガーゼなどで、
「かす」をこしてとりさる。
紫根を利用するときは冷ましてからがいい。

雪茶(ゆきちゃ)とは

漢方薬局お奨めの純度100パーセントの
天然・雪茶です。
雪茶は中国の雲南省高原地帯、標高
3,800m〜4,000mあたりに生育
している。
一年中雪が溶けない高山地帯に繁殖し葉が
白っぽいため雪茶と呼ばれている。
雪茶5〜6グラムを煎じて味わうのが一番
ですが、味をさらに良くして飲みたい方は
ジャスミンやプアール茶を少しブレンド
するとよろしいでしょう。
ダイエット効果が注目されています。
雪茶

夏バテに黄精(おうせい)酒はいかが、

滋養、強壮薬として、病後の虚弱、肺結核
の咳嗽、糖尿病の口渇、血糖過多などに
応用する。
漢方では補気、潤肺、強壮の効能があり、
胃腸虚弱や慢性の肺疾患、糖尿病、病後など
による食欲不振、咳嗽、栄養障害などに用いる。
日本の民間では江戸時代にも強壮・強精
ブームが起こり、砂糖漬けにした黄精が売られ
ていた。今でも、黄精のエキス入れた、黄精
アメが売られている。黄精に砂糖を加え焼酎に
つけたものを黄精酒といい、精力減退や病後
回復の滋養強壮薬として知られている。
小林一茶も黄精酒を愛用したとか。
黄精

天然物・阿膠(あきょう)が肌にいい

神農本草経の上品に収載されている。
ウマ科のロバ、およびラバの皮膚を水で煮て製した
膠である。中国山東省産の山東阿膠が良品である。
膠は接着剤として利用されるほか、カプセル剤や
座薬、ゼラチンスポンジなどの医薬品原料として応用
されている。中国、日本で産する。
膠質蛋白質のコラーゲンとゼラチン、グルチン、
コンドリンなどと、その部分加水分解産物のアミノ酸
などを含有する。
鎮静、止血を目的として、出血時に応用された。
阿膠は加熱すれば溶けるが、低温でゼリー状に凝固
するため、煎剤に用いるときは滓をこした後に溶か
しながら服用する。
タンニン酸によって沈殿するので配合に注意する。
煎剤、丸剤、散剤。1日2〜5グラム。
天然のコラーゲンとして長期服用しても安心である。
阿膠

鹿茸(ろくじょう)

ご存知の鹿は一夫多妻の動物であり、その角は
真皮から生えたものであり、オスジカの頭上に
隆々とそそりたち成長がきわめて早く、
毎年生えかわる。春の初めコブ状の角が
ニョキニョキと生えはじめる。
これをナスビ状の鹿茸と呼んでいる。
しばらく経ちますと角は分岐し、大きくなって
くる。角は褐色の毛でおおわれ、にぎると
しっとりと油気がある。本邦への輸入は
主にロシアのものでマンシュウアカジカと
いわれる。
灰褐色の毛でおおわれている中国からの
輸入品はマンシュウシカとよばれロシア産
より少し小型で褐色の毛でおおわれている。
鹿茸は生きているシカをつかまえて未だ
若い毛のびっしり生えた角を切りおとすの
だから切り口からからはどっと真っ赤な血
が流れ出す。
そして、角 (茸)の中の血液をぬいて、
水にいれ2〜3時間煮沸し、室内で1ヶ月
以上乾燥して市場にだす。
鹿茸

麝香(じゃこう)の薬効

麝香は麝香鹿の雄の生殖器と臍の中間にできる
御椀をふせたような袋状のものです。麝嚢と
呼ばれる部分を麝香鹿を捕獲して切りとります。
切り裂き取り出すときはその匂いは強烈で頭も
痛くなり、死にそうな くらいだといわれます。
殺さないと取りだすことはできないと思います。
鹿の一種で中国雲南地方の高山地帯に生息して
います。 鹿よりは随分と小ぶりです。
現在ではワシントン条約 (希少動物保護に
関する国際条約) で捕獲禁止になっています。
何故かこれを配合した製剤が一般市販されて
いるのも不思議です。この点を問いただすと、
沢山買って在庫しているというのです。
何十年先の分まで在庫しているとはとても
考えにくい話で、果たして承認された分量を
配合しているのか、担当者に聞いてみたいもの
だと 思います。生薬はその分量が間違いなく
配合されているかどうか確認できないのが
一番難しい点であります。ともかく、
麝香と牛黄は高貴薬という点で漢方の双璧
です。麝香は1匁 (3.75グラム) 50000円位、
牛黄は1匁 (3.75 グラム) 20000円です。
麝香は御椀を伏せたような鶏卵大の大きさ
で御椀部分は固い毛でおおわれていて、
底の部分は扁平で皮でできている。
この皮の部分を十字に切り裂き中身
を取り出す。小さな粒状や、粉状の
やや粘着性のある黒褐色のものです。
このままでは他の薬と配合しても
倍散に使用する生薬はその製剤に配合されて
いる薬で乾燥性のいい ものが最適です。
効能は興奮剤、強精剤、気付けに利用されて
います。マスクメロンの名前もこのムスク
から取って名付けられています

人気の熊の胆(い)

熊胆(ゆうたん)は「薬性論」に「小児の五疳
を主治し、虫を殺し、悪瘡を治す」とあり、
唐本注、神農本草経にも収載されている。
クマノイを獲るために猟師は雪山を越えて熊の
穴を探しもとめる。冬期間にとれた熊の胆は匂
いがしない。射殺したクマから血液や脂肪の
夾雑物が入らないように胆嚢を取り出し、
これを陰干しにするとカチカチに固まる。
これが生薬の熊胆で、不透明黒色の固い塊である。
多くは卵球形である。一種の香気があり、味は
きわめて苦い。粗悪品は魚臭い臭気がある。
粗悪品のほとんどはウシやブタの胆汁に植物の
リンドウ、オウレン、オウバクなどのエキス
を混和し、クマの胆嚢に充填した偽物である。
熊胆は品薄で、製剤原料にも入手困難と
なっている。
生薬市場に出回る熊胆はほとんどが中国、
インド産である。日本産は希少品で北海道
のヒグマ、北陸地方のツキノワグマから
とったものである。牛胆や動物胆を掴まされ
ないように注意しなければならない。
熊胆
QRコード
QRコード
最新コメント
  • ライブドアブログ