~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」

平成30年(2018年)10月13日(土曜日)弐

        通巻第5856号    <前日発行>

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

  マレーシア政府、逃亡ウィグル人をトルコへ送り出した。

   中国の強圧をはねのけて人道尊重。トルコも受け入れ歓迎

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 過酷な弾圧を逃れてウィグル族の若者らが決死の逃避行を続けている。

すでに数千、数万のウィグル人はカザフ経由などでトルコ入りした。過激派はイラク、シリアのISキャンプに志願した。


 2014年以来、ウィグルから雲南省など山道、けものみちを越え、別のルートと辿ってタイにたどり着いた数百のウィグル人はタイの収容所に暮らし、国際社会は一日も早いトルコへの帰還を呼びかけてきた。


ラビア・カディール女史が率いる「世界ウィグル会議」も様々な機会を通じて、国際機関に必死に訴えてきたが、タイ政府は2015年に、このうちの200名を中国へ強制送還した。


 タイの無慈悲な行為に国際社会は批判をやめず、最近はロヒンギャを弾圧したスーチーと並べて批判してきた。


 タイの収容所から11名のウィグル族が脱走し、マレーシアへ入国していた。

マレーシア政府はこれらの亡命希望者をトルコ政府と秘密交渉のすえに、トルコへ送り届けたことが10月12日までに分かった。



 マハティール新政権は、いかなる中国からの恐喝や強要をも無視して、人道主義に基づく決断をなしたことは、高く評価される。


ダウンロード


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 中国の対米投資にトランプ政権は強力な規制。「事前申告」強化

  CFIUS(対米外国投資委員会)、27の産業分野に拡大

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 アリババがデジタル・ペイ・システムの米国大手を買収しようとしたところ、突如、待ったがかかった。

結局、アリババは買収をあきらめざるを得なかった。

典型例はクアルコムで、同社は米国の有力な移動通信テクノロジー開発で知られる。シ

ンガポールのブロードコムが同社株式の取得を進め、買収をしかけた。


土壇場でトランプ大統領が国家安全保障を理由にこの買収を阻止した。

こうしてシリコンバレーにおけるハイテク・ベンチャーの有力企業買収に連続して待ったがかかり、

中国資本の対米企業買収は軒並み暗礁に乗り上げた。


 軍事技術に直結する宇宙・航空産業、通信、ロボット、コンピュータ、半導体企業などに限定されていたCFIUS(対米外国投資委員会)の審査対象となっている産業分野を、27の分野に拡大し、

さらなる規制強化に踏み切った。買収が完了する前、遅くとも、事前申告を45日前までに義務付け、違反した場合には買収金額と同額の罰金を課す。


 とりわけ、規制の対象になったのが航空機エンジンと部品、光学レンズ、アルミ精錬、石油化学、ナノテクノロジーなどである。新法は「中国」を名指ししてはいないが、対象は中国以外考えられない。


 他方、中国の産業スパイの摘発も強化された。

これまでにも数人の中国軍人のスパイ行為を摘発してきたが、

ベルギー当局に身柄拘束を依頼してきたサンジュン・シュ(音訳不明)容疑者が10月9日に米国に引き渡され、米国司法省は訴追を決定した。


 シュ容疑者はGEアビエーションの技術者などを中国に「講演」を名目に招待し、ハイテクの機密などを入手した疑い。

中国のエージェントは、巧妙なわなを仕掛けて、ハイテク開発や研究に携わる欧米の学者を講演旅行と高額の謝礼で釣って、ハイテク技術を次々と手に入れてきた。日本人学者もおそらく相当数が中国に招待されていることだろう。


 ▼中国主要40都市で不動産価格25%~30%の下落


 こうして確定的な不況入り状況に、

米国の金利上げによる株安はウォール街の震源から東京、香港、シンガポールに津波となって、
東京市場は3・9%下落した。

上海株式市場は6%の下落。米国の下落株は殆どがIT関連だが、

中国では不動産株の下落、というより暴落が目立った。


 とくにマハティールショックで「フォレストシティ」にマンションを建てて投資家に販売してきたのが碧桂園(カントリーガーデン)。

同社のマンションギャラリーに投資家が、あつまって抗議の声、「騙された。金返せ」と大騒ぎに発展している。


フォレストシティの物件は一万軒販売の七割を中国人が購入した。ところがマハティールが

「投資ヴィザは認めない。あそこは森の庭園という名前にふさわしく猿とオランウータンが住めば良いのだ」と発言したため、

物件も下落したが、同社の株価が暴落している。10月11日の一日だけで7・1%の下落だった。



 中国全土でも主要40都市でマンション価格は25~30%の下落に見舞われ、箪笥預金をはたいて投資した中産階級とおぼしき購入者が陸続とマンション販売会社に押しかけて「どうしてくれるんだ」と抗議の声を叫んでいるという。

投資はリスクがつきものであることを納得できないらしいのだ。

───────────────────────────────────
■今回の記事はいかがでしたか?
 下記ページより、あなたが記事の評価を行う事ができます!
  http://melma.com/score_U0K03QHq602EjPqjU0O7hKoF86be785b/ 

□このメルマガのバックナンバーやメルマガ解除はこちら
  http://melma.com/backnumber_45206/ 
□その他のメルマガ解除や登録メルマガの検索はこちら
  http://melma.com/contents/taikai/ 
───────────────────────────────────