弁護士 松田 達志

民法親族編の親権・未成年後見に関する条文は、戦後、新憲法に抵触するものを除いて、長年にわたり大部分は明治民法の枠組みがそのまま維持されてきたといえる。

しかし、近年における児童虐待事件の急増等の事態により、制度自体を再検討する必要性が高まったことから、法制審議会関係部会等での議論、国会での議決を経て、平成23年6月3日に民法の一部を改正する法律が公布された。

主な改正内容は、①離婚後の子の監護に関する事項の具体的内容を追加(766条)、②監護・教育権に「子の利益のために」の文言を追加(820条)、③懲戒権の目的の明示及び懲戒場に関する規定の削除(822条)、③親権喪失規定の要件を変更(834条)、④親権停止制度の新設(834条の2)、⑤管理権喪失審判の要件を変更(835条)、⑥親権喪失・親権停止・管理権喪失の申立権者に子ども自身を追加、⑥未成年後見制度における複数の後見人選任を可能にする改正(840条2項、3項の改正、857条の2の追加、旧842条の削除)である。

                    以上

2011