弁護士 松田 達志


 近年増加の著しいサイバー犯罪に対して、迅速・適切に対処することを目的として平成23年6月24日に刑法及び刑事訴訟法の関係規定を改正する法律案が公布された。

刑法では、①いわゆるコンピューターウイルスの作成・供用等の罪の新設(168条の2第1項が作成・提供行為、同条2項、3項が供用行為及びその未遂、168条の3が取得・保管行為)、②わいせつ物頒布罪等の罪の処罰対象拡張(175条第1項でわいせつな電磁記録の頒布行為を、同条2項で有償頒布目的での保管行為をそれぞれ処罰対象に追加)、③電子計算機損壊等業務妨害罪に未遂処罰を追加(234条の2第2項)などの改正がある。

刑事訴訟法では、①接続サーバー保管の自己作成データ等の差押えの導入、②電磁気的記録保管者等に対する記録命令付差押えの新設、③電磁的記録に係る記録媒体差押えの執行方法の整備、④差押えを受ける者等へ協力要請及び通信事業者等への電磁的記録保全要請に関する規定の整備等が主要な改正点となっている。

                       以上
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