July 16, 2007
続極私的現代音楽雑感
李 岳凌 (YEHLIN LEE)
先月フランスへ演奏ツアーに行ったおり、パリのとあるライブハウスで日本人女性がオーガナイズしたアジアのエクスペリメンタル・ミュージシャンのコンサートがありました。興味があったので友人と聴きに行ったのですが、三人(組)の出演者のうちの YEHLLIN LEE という若い台湾人ラップトップ奏者の音楽が非常に素晴らしく心打たれたのでここに紹介しておきます。
http://rio.recorderz.com
その音楽のオープニングは、どこかのお祭りに上げる花火(爆竹?)のようなサンプリング(だと思う)の轟音コラージュから始まり、そのリアルな音質と立体感にまず耳が釘付けになりました。その後がいわゆる視覚イメージを誘う私好みの抽象サウンドとなり、何楽章かに分かれたような作品となっているのですが、よくあるコンピューター・ミュージックとは異質な、サウンドはもちろん「音楽」についても非常に深い考察を試みながら作られた個性(形式)を感じました。いわゆる西洋の現代音楽手法とはちょっと異なる構造・プロセスですが、リズムのばらし方・音色の使い分けや重ね方・ダイナミズムの配分など、機械テクノロジーと人間の芸術的感性が見事に合致した作品ではないかと思いました。「新しさ」というものに感動したわけではないけれど、正統派電子音楽(笑)で心に残ったのものは久々です。
彼は次のようなメールを私にくれました。
〜I hope it will be released before the end of this year.
今年の終わりまでにアルバムをリリースしたいと思っています。
> About the music, I do think that is the difference of how much 'good music' you have listened. Luckily, we Taiwanese and Chinese young artists got a superb 'senbai', Dajuin Yao. He had been doing a broadcast program (now the programs are all in my backup site http://maxmsp.recorderz.org/subborg). Through his historical point of listening, several young artist among us do think of music in a way taste-oriented aesthetic, not just playing around without purpose.
音楽について、あなたが聴いた「良い音楽」の違いを私も思います。
幸運なことに、私達、台湾や中国の若いアーティストには素晴らしい「先輩(?)」であるDajuin Yaoがいます。
彼は放送番組を作ってきています。(今、番組は全部私のバックアップサイトhttp://maxmsp.recorderz.org/subborgにあります)聴くことにたいする彼の歴史的な考えを通して、私達(の間で)様々な若いアーティストは、ただ単に目的無く演奏するのではなく、「嗜好に関連付けられた美学」をもとに音楽をとらえます。
As I was trained in scientific field before, I do think experimental music should not be just 'doing strange things'. I do think I have to know and think what people have done already, and stand in the border of this aesthetic frontier, and explore outward.
以前、科学の分野の教育を受けた時、実験音楽はただ「変わったことをする」だけではないべきだと考えました。人々が既にしてきたことを知って考え、この美的に未開拓な分野の境界に立ち、外界を探検しなければならないと考えます。
…これはまさに私の理想でもあり、高柳さんが音楽に対して常に心がけていた言葉です。そしてそのことは清水俊彦さんもイナニメイト・ネイチャーのライナーで書かれていますね。
先月フランスへ演奏ツアーに行ったおり、パリのとあるライブハウスで日本人女性がオーガナイズしたアジアのエクスペリメンタル・ミュージシャンのコンサートがありました。興味があったので友人と聴きに行ったのですが、三人(組)の出演者のうちの YEHLLIN LEE という若い台湾人ラップトップ奏者の音楽が非常に素晴らしく心打たれたのでここに紹介しておきます。
http://rio.recorderz.com
その音楽のオープニングは、どこかのお祭りに上げる花火(爆竹?)のようなサンプリング(だと思う)の轟音コラージュから始まり、そのリアルな音質と立体感にまず耳が釘付けになりました。その後がいわゆる視覚イメージを誘う私好みの抽象サウンドとなり、何楽章かに分かれたような作品となっているのですが、よくあるコンピューター・ミュージックとは異質な、サウンドはもちろん「音楽」についても非常に深い考察を試みながら作られた個性(形式)を感じました。いわゆる西洋の現代音楽手法とはちょっと異なる構造・プロセスですが、リズムのばらし方・音色の使い分けや重ね方・ダイナミズムの配分など、機械テクノロジーと人間の芸術的感性が見事に合致した作品ではないかと思いました。「新しさ」というものに感動したわけではないけれど、正統派電子音楽(笑)で心に残ったのものは久々です。
彼は次のようなメールを私にくれました。
〜I hope it will be released before the end of this year.
今年の終わりまでにアルバムをリリースしたいと思っています。
> About the music, I do think that is the difference of how much 'good music' you have listened. Luckily, we Taiwanese and Chinese young artists got a superb 'senbai', Dajuin Yao. He had been doing a broadcast program (now the programs are all in my backup site http://maxmsp.recorderz.org/subborg). Through his historical point of listening, several young artist among us do think of music in a way taste-oriented aesthetic, not just playing around without purpose.
音楽について、あなたが聴いた「良い音楽」の違いを私も思います。
幸運なことに、私達、台湾や中国の若いアーティストには素晴らしい「先輩(?)」であるDajuin Yaoがいます。
彼は放送番組を作ってきています。(今、番組は全部私のバックアップサイトhttp://maxmsp.recorderz.org/subborgにあります)聴くことにたいする彼の歴史的な考えを通して、私達(の間で)様々な若いアーティストは、ただ単に目的無く演奏するのではなく、「嗜好に関連付けられた美学」をもとに音楽をとらえます。
As I was trained in scientific field before, I do think experimental music should not be just 'doing strange things'. I do think I have to know and think what people have done already, and stand in the border of this aesthetic frontier, and explore outward.
以前、科学の分野の教育を受けた時、実験音楽はただ「変わったことをする」だけではないべきだと考えました。人々が既にしてきたことを知って考え、この美的に未開拓な分野の境界に立ち、外界を探検しなければならないと考えます。
…これはまさに私の理想でもあり、高柳さんが音楽に対して常に心がけていた言葉です。そしてそのことは清水俊彦さんもイナニメイト・ネイチャーのライナーで書かれていますね。