中東の窓

長年、日本の外交官として中東に深く関与。中東から見た国際関係を日々発信するブログ。

イドリブ情勢

イドリブを巡る戦闘は更に激しさを増している模様です
(al sharq al awsat net は、ロシア―トルコ協議の再開を前にした戦闘激化、と評している)

ロシア軍機と政府軍機はイドリブ及び周辺に対する空爆を激化し、空中支援に支えられた政府軍等は更に制圧地域を広げようとしている模様です。
これに対してトルコ軍に支援された反政府軍は、sarkib の奪還を目指し、トルコ軍はロケット及び大砲の支援射撃で援護し、また爆発物処理でも協力している由

この間イドリブ市に対する空爆も激しくなり、al qods al arabi net  は、25日ロシア軍機等は複数の学校を空爆し、このため数十人の教師や児童が死傷したと報じています。
その目的はイドリブから住民を追い出すことと、同市に対する攻撃の準備攻撃の由
他のアラビア語メディアは、そこまであからさまではないが、25日の空爆で多数の女性、児童が死傷したと報じています。

このような状況で、外交の方も極めて忙しく動いている模様で、トルコ大統領は先に公表したトルコ、ロシア、独、仏だったかの4首脳会議(確か場所は不明だが日時としては3月5日とされていた)に関して最終的合意はないと発言したが、トルコ大統領府は、もし4首脳会議がない場合には、同日にトルコ・ロシア首脳会議がある可能性が出てきたと表明した由
もっとも、この首脳会議については、ロシア大統領府は懐疑的な発言をしている由

他方再開が云々されていたロシア・トルコの合同パトロールは、ハサカ県で実際に行われた由。
またアレッポその他でも合同パトロールが行われる予定の由

他方米国務省筋はトルコが要請したパトリオットミサイルは、現在のトルコのロシアとの関係、及び欧米との関係から見て供与されないであろうと語った由。
https://aawsat.com/home/article/2149421/%D8%A7%D8%AD%D8%AA%D8%AF%D8%A7%D9%85-%D9%85%D8%B9%D8%A7%D8%B1%D9%83-%D8%A5%D8%AF%D9%84%D8%A8-%D9%82%D8%A8%D9%84-%D8%A7%D9%84%D9%85%D8%AD%D8%A7%D8%AF%D8%AB%D8%A7%D8%AA-%D8%A7%D9%84%D8%B1%D9%88%D8%B3%D9%8A%D8%A9-%D9%80-%D8%A7%D9%84%D8%AA%D8%B1%D9%83%D9%8A%D8%A9
https://www.aljazeera.net/news/politics/2020/2/25/%D8%A7%D8%B4%D8%AA%D8%A8%D8%A7%D9%83%D8%A7%D8%AA-%D8%A8%D9%85%D8%AD%D9%8A%D8%B7-%D8%A7%D9%84%D9%86%D9%8A%D8%B1%D8%A8-%D9%88%D8%AA%D8%B6%D8%A7%D8%B1%D8%A8-%D8%A8%D8%B4%D8%A3%D9%86-%D9%84%D9%82%D8%A7%D8%A1-%D8%A8%D9%8A%D9%86-%D8%A3%D8%B1%D8%AF%D9%88%D8%BA%D8%A7%D9%86-%D9%88%D8%A8%D9%88%D8%AA%D9%8A%D9%86
https://www.alquds.co.uk/%d8%ba%d8%a7%d8%b1%d8%a7%d8%aa-%d8%b1%d9%88%d8%b3%d9%8a%d8%a9-%d8%b9%d9%84%d9%89-%d9%85%d8%af%d8%a7%d8%b1%d8%b3-%d8%aa%d9%82%d8%aa%d9%84-%d9%88%d8%aa%d8%ac%d8%b1%d8%ad-%d8%b9%d8%b4%d8%b1%d8%a7%d8%aa/
























イランのウイルス問題(トルコ航空)

イランのコロナウイルス問題は、近隣諸国にとって、ますます深刻な問題になりつつあるようです。

hurryiet net は、25日テヘランからイスタンブールに向かっていたトルコ航空の航空機が、保健省の要請でアンカラに着陸したと報じています。
この航空機にはトルコとイランの国境が閉鎖されたために、帰国のために全員がトルコ人の132名が乗っていたが、うち17名が平常より高い熱があり、また複数名はコムを訪問したことがある由。
このため乗客全員と乗り組む員は14日間隔離される由。
https://www.hurriyetdailynews.com/ankara-on-alert-after-plane-lands-due-to-suspicions-of-coronavirus-among-passengers-152421
取りあえず

ムバラク元大統領の死(エジプト)

アラビア語メディアはエジプトのTVが、ムバラク元大統領が25日カイロの軍病院で死亡したと報じていると伝えています。
享年91歳の由。

彼は第4次中東戦争の際の空軍司令官で、政治的野心のない人物とみられていたが、サダト大統領が1981年だったかイスラム過激派の軍人たちのテロにより倒れたことから、大統領となり、2011年のアラブの春の大衆運動で失脚するまで大統領を務めました。
この間基本的にはサダトの政策を引き継ぎ、特に目立った政策変更や、際立った政治的手腕を見せたことはないようだが、基本的には段階的な文民への政権移譲を考えていたと思われるが、これを次男やその取り巻きが利用して腐敗がはびこり、彼自身のみならず夫人、息子2人は最近まで汚職の嫌疑で裁判にかけられていました。

彼の葬儀がどうなるか不明ですが、焦点は元大統領として国葬になるかいなかですが、本日のアラビア語メディアの様子ではどうやら軍葬になりそうです。
取りあえず
https://www.alquds.co.uk/%d9%88%d9%81%d8%a7%d8%a9-%d8%a7%d9%84%d8%b1%d8%a6%d9%8a%d8%b3-%d8%a7%d9%84%d9%85%d8%b5%d8%b1%d9%8a-%d8%a7%d9%84%d8%a3%d8%b3%d8%a8%d9%82-%d8%ad%d8%b3%d9%86%d9%8a-%d9%85%d8%a8%d8%a7%d8%b1%d9%83/
https://www.aljazeera.net/news/politics/2020/2/25/مصر-وفاة-حسني-مبارك-الرئيس-الأسبق

イドリブの戦い

イドリブ地域では週末から24日にかけて、片や政府軍とイラン兵等とロシア軍機と政府軍機、片やトルコ軍と反政府軍(記事によっては反政府軍の穏健派と書いているところもあり、トルコもロシアの手前、旧ヌスラ戦線・・・元のアルカイダ系…抜きで戦っているのかもしれないが、実態は不明)が激しい戦闘を繰り広げている模様です。

状況が流動的な所為か、アラビア語メディアの報道にも若干のずれがあり、「2回の攻撃の失敗後、トルコ軍はnirub に対する攻撃を再開した」という見出しや「反政府軍はnirubを奪還した」というのや「穏健派がnirubを奪還した」というのがあり、それぞれ何時のことか書いてないので、それぞれの関連は不明ながら、おそらくは反政府側は、トルコ軍も入れて猛烈な攻撃をしたが、ロシア軍機等の空爆やその援護を受けた政府軍の抵抗で、2回(または複数回)の攻撃に失敗していたところ、24日午後の攻撃で、夕方までの戦闘でトルコ側がnirub を奪還したのではないかと思われますが、確かではありません。

いずれにしても、どのメディアもこのnirub(アラビア文字からの訳)の戦略的重要性について、この町が先に政府軍等が制圧したsarakib の町の入り口にあたり、sarakib はダマスーアレッポ間のM5自動車道路とアレッポ―ラタキアへのM4道路の分岐点を扼する地理にあるとしています。

そのため戦闘は激しかった模様で、トルコ軍は複数のミサイル発射基や大砲等を動員し、これに対してロシア機も1説によれば100回以上の攻撃をし、トルコ兵に複数の死傷者が出た模様ですが、その後のトルコ軍の再攻撃で、政府軍に多大の損害が出て、政府軍はこの町から撤退した模様です。

そのような背景からか、ロシアもトルコとは密接に協議をしている模様で、ロシア外相は近く再び、ロシア―トルコの軍事協議が行われると表明してる由。

他方国連はイドリブには未だ300万名の住民が残っており、政府軍の攻撃は住宅地にも盛んに及んでいて、このままでは真の人道危機、人道に対する犯罪が生じると懸念している由。

とりあえず。

イランの総選挙(風刺画)

cartoon25-2-2020-new[1]イラン総選挙に関する風刺画です。

左上にはイラン総選挙の結果と書いてあり、投票箱(びっくり箱?)から首を出しているのはハメネイでしょう。
不思議というか、面白いというのは、この選挙結果について投票率なりともすでに発表になっていると思うのですが(確か何処かで40%超という数字を見て、関心がないわりに結構高いなと思ったが、その後ニュースにもならない)、悪口を書くにしろイランを擁護するにしろ、「せっかくの選挙」だったはずなのに、選挙結果に関して、気が付いた限りではアラビア語メディは報道もしていないことです。

この風刺画の通り、選挙をしてもまた強硬派が出てくるだけで、何の意味もないと思っているのでしょうかね?

エジプトの大雨

506b9424-80f0-4a11-85e6-96edcafdf347[1]先ほどはエジプトも含めてアラブ諸国にコロナウイルスが押し掛けてきているという記事を書いたが、こういう時にはえてして、泣きっ面にハチ、ということが起こるもので、al arabiya net は、カイロやギザ県をはじめ多くのエジプトの地域が大雨に見舞われ、特にカイロやギザでは道路が水没し、交通が麻痺したと報じています。(写真)

記事は更に予報によれば、悪天候と降雨はさらに続く見込みとしているので、被害はさらに広がりそうです。

但し、死傷者の報道はありません。

ガザ情勢

この週末の、ガザのイスラム・ジハードのロケット発射に対するIDFのガザ及びダマス周辺に対する空爆は取りあえず収まりました(報道により違うが、双方の間に停戦の合意があったとする報道と、イスラム・ジハードが一方的に、軍事目的を達したと声明したとする報道があり、事実関係は不明)
この間双方が応酬したミサイル、ロケット弾は80発に上った模様
またイスラエルはこの間境界線を閉鎖し、また特に海上に向けての規制を強化した由

然るに、イスラム・ジハードは停戦声明の直後に、IDFが停戦を破っているとして、24日、ロケット弾の攻撃を再開し、これに対してIDFも報復をした由
現在のところこの再開された攻撃による、双方の犠牲の有無やその数は不明
取りあえず
https://www.haaretz.com/israel-news/.premium-gaza-flare-up-rocket-barrage-launched-at-israel-for-second-day-1.8568932
https://www.ynetnews.com/article/AY1VW02LP#autoplay
https://www.aljazeera.net/news/politics/2020/2/24/%D9%81%D9%84%D8%B3%D8%B7%D9%8A%D9%86-%D8%BA%D8%B2%D8%A9-%D8%AD%D9%85%D8%A7%D8%B3-%D9%86%D8%AA%D9%86%D9%8A%D8%A7%D9%87%D9%88-%D9%82%D8%B5%D9%81-%D8%A5%D8%B3%D8%B1%D8%A7%D8%A6%D9%8A%D9%84
https://aawsat.com/home/article/2147621/%C2%AB%D8%A7%D9%84%D8%AC%D9%87%D8%A7%D8%AF-%D8%A7%D9%84%D8%A5%D8%B3%D9%84%D8%A7%D9%85%D9%8A%C2%BB-%D8%AA%D8%B3%D8%AA%D8%A3%D9%86%D9%81-%D8%A7%D9%84%D8%B6%D8%B1%D8%A8%D8%A7%D8%AA-%D8%B9%D9%84%D9%89-%D8%A7%D8%B3%D8%B1%D8%A7%D8%A6%D9%8A%D9%84-%D8%A8%D8%B9%D8%AF-%D9%82%D8%B5%D9%81-%D9%85%D9%88%D8%A7%D9%82%D8%B9%D9%87%D8%A7

アラブ諸国へのウイルスの蔓延

どうやら中東諸国でもコロナウイルスの蔓延が始まったようで、al jazeera net は「コロナウイルスがアラブにもやってきたとしてアラブ諸国の状況を報じています。
またイタリアとともにウイルスが急速に広まったとされているイランについては、al qods al arabi net が、イラン議会の議員が、政府はウイルスの蔓延を隠しているとか、コムだけで50名が死亡したと非難したとか報じています。
矢張り政府が情報統制をしているところでは、政府に対する信頼が亡くなり、意図的に隠さなくとも国民は疑心暗鬼になるのでしょうね

al jazeera net の感染リストは次の通りですが、記事は特にウイルスがエジプト、イラク、湾岸諸国に来たと報じているところ、湾岸諸国はともかく、確かにエジプトとイラクへの拡散は大きな懸念材料ですね。
なお、状況は現在も流動的で、更に拡散が広がりつつある可能性が強いので、リストは取りあえずのものとお考え下さい

・記事によれば、未だ感染者の出ていない国はチュニジア、カタールだけ(サウディでは出ていないがクウェイトでサウディ人1名の感染があった模様)ですが、モロッコ、アルジェリア、等がどうなっているのかは不明だし、内戦中のイエメンやシリアやリビアではそもそもきちんと保健省が調査できない可能性もありそうです。
・感染があった国を並べると次の通りですが、、これらは網羅的ではないと思います
  バハレン    1名 
  イラク      ナジャフで1名
  オマーン    イランからの便も含めて3名
  クウェイト    3名
  サウディ    まだ出ていないがクウェイトでサウディ人が1名発症
  UAE      13名
  エジプト    1名
  レバノン    1名  
https://www.aljazeera.net/news/politics/2020/2/24/تعرف-على-قائمة-الدول-العربية-التي-وصلها-والإجراءات-الحكومية-لمواجهته
https://aawsat.com/home/article/2147611/%D9%86%D8%A7%D8%A6%D8%A8-%D8%A5%D9%8A%D8%B1%D8%A7%D9%86%D9%8A-%D8%A7%D8%AA%D9%91%D9%87%D9%85-%D8%A7%D9%84%D8%AD%D9%83%D9%88%D9%85%D8%A9-%D8%A8%D8%A7%D9%84%D8%AA%D8%B3%D8%AA%D8%B1-%D8%B9%D9%84%D9%89-%D9%88%D9%81%D9%8A%D8%A7%D8%AA-%C2%AB%D9%83%D9%88%D8%B1%D9%88%D9%86%D8%A7%C2%BB-%D8%AB%D9%85-%D8%A3%D8%B5%D9%8A%D8%A8-%D8%A8%D9%87

イドリブ情勢

al sharq al awsat net はプーチンが23日ロシア軍記念日の演説で、ロシア軍将兵がシリアでプロとして立派な働きをしていることを賞揚するとともにともに、トルコが和平合意を破り、反政府軍に新型兵器を供与したと非難し、ロシア空軍がこれを破壊したと語った由。

プーチン自身は名指しはしなかったが、ロシア軍筋はトルコ軍は反政府軍に対して米製の携帯式対空兵器を供与し、(これも名前がないので、不明だが、昔ならアフガニスタンでムジャーヒディーンがソ連軍に対して、スティンガーミサイルを使用し、これが攻撃ヘリや輸送機等に対しては甚大な脅威であった。もし供与したのがスティンガーであれば元KGBのプーチンにとっては、余計カチンときたと思われる)反政府派はこれで政府軍のヘリ2機を撃墜したとしている。

ロシア大統領府も、反政府軍はトルコの支援もあり、これらトルコ供与兵器を使って政府軍が制圧した地域の奪還作戦を進めたが、ロシア空軍が活発な介入でこれを止めたとしている由。
他に類似の報道もなく、この記事の信ぴょう性は確認できないが、事実とすれば、トルコとロシアはかなり衝突の危険水域まで行っていたように思われます。

イランのコロナウイルスに対する周辺国の対策

イランのコム等でコロナウイルスの発症が増大していることに対して、近隣諸国が隔離措置をとり始めたことは報告済みですが、al jazeera net はイランとの国境を閉鎖したり、イランへのまたはイランからの旅行を禁止したりする国が更に増えたと報じています。

そのリストは取りあえず次の通りですが、この記事は一般ニュースを報じており、特に保健衛生の専門でもありませんので、網羅的でもないと思われるので、関心の向きは渡航情報などをご覧ください。

なお、何故コムが最大の発生地になったかという理由は、そこの商人が何度も中国との間を往復していたからとのことです。

イランに対して国境を閉鎖したり、イランへの旅行を規制した国は、イラクの他、サウディ、クウェイト、アフガニスタン、トルコ、ヨルダン、オマーン、アルメニア、ヨルダン等である。


(なお、追加情報ですが、先ほど見たal qods al arabi net によると、クウェイトとバハレンは24日、イランからの乗客にクウェイトで3名バハレンで1名の感染者が見つかったと、双方の保健当局が発表したとのことです)
livedoor プロフィール

abu_mustafa

最新コメント
Categories
記事検索
Archives