中東の窓

長年、日本の外交官として中東に深く関与。中東から見た国際関係を日々発信するブログ。

シリア情勢

シリアに関して、アラビア語メディアから取りまとめたところ、断片的ながら、次の通り。
先日はロシアとトルコの共同空爆をお伝えしましたが、こどはロシアと米軍です。プーチンとは折り合いの悪かったオバマですが、現地レベルでは結構協力関係もあったもですね。
今後トランプになった場合、どうなるのか興味のあるところです。

・(先日米軍がイドリブを空爆したことはお伝えしたかと思いますが)
国防総省は声明にて、17日の空爆でシャム・ファタハ戦線の幹部等を殺害したと発表した。
この幹部はイドリブ近郊に対する空爆で死亡したが、チュニジア国籍のmuhammad habib ibn saadoun al tyunisi という名前の男で、2014年にシリアにきたが、彼はそれまで、アフガニスタンでタリバンから訓練を受けた後、多くの中東、欧州諸国を滞在していて、多くのアルカイダ要員と接触があり、旧名ヌスラ戦線のシリア外(欧州等のことか?)でのテロに関与してきたよし。
また国防総省は、12日の別の空爆でも、abdel jalil al muslimiというアルカイダのテロリストを殺害した由。

・そのシャム・ファタハ戦線だがシリア人権網によれば、この戦闘員が19日、イドリブ県西部で、アハラール・シャムの検問所と拠点を攻撃し、戦闘になった由。
現在イドリブとトルコの間の検問所をこのシャム・ファタハ戦線が支配している由・

・トルコとロシア軍の場合のように共同での作戦か否かはわかりませんが(おそらく衝突等を避けるためにも、最低調整はあったと思われる)、米軍等有志連合空軍とロシア空軍はアレッポ近辺の過激派拠点を空爆した
シャム・ファタハ戦線は、米軍の彼らの訓練基地空爆で、数十名の損失が出たと語っている。
(そのほかの地域では)
・政府軍はバラダ渓谷の水源地アインフィジに対する砲撃を続けている。
・ダマすのjouber 地区で、政府軍と反政府軍が戦闘を続けている
・その他、ハマ、イドリブ
http://www.aljazeera.net/news/arabic/2017/1/20/البنتاغون-يتبنى-قتل-قيادي-في-القاعدة-بغارة-بإدلب
https://www.alarabiya.net/ar/arab-and-world/syria/2017/01/19/المرصد-جفش-تهاجم-أحرار-الشام-في-إدلب.html



















リビアのISに対する米軍機の空爆 2

朝方リビアのシルトの南部のIS訓練基地を空爆した米軍機には、戦略爆撃機でステルス性能を有するB2が参加していたとの報道をお伝えしましたが、どうやらB2の空爆参加は事実で、国防総省の報道官は、B2は米ミズリー州の基地から参加し、往復で30時間の作戦時間であったよし。
なお、この米軍の空爆に関し、カーター国防長官(明日から交代するが)は、リビアの基地にはシルトから撤退したIS要因が訓練を受けていたが、彼らは欧州でのテロを計画していたと語ったよし
http://www.alquds.co.uk/?p=662123
ISを空爆するためにB2が参加したのは初めてではないかと思いますが(たしかB1はイラクだったかシリアだったかで爆撃に参加していたと思う)、上記国防長官の発言は、この空爆が非常に重要な意義を有していて、そのために米軍はこれを成功させるためにわざわざB2を参加させたものであることを示しているように思われます。
それにしても、モースルやこの後書くつもりのシリアでの、ISやシャム・ファタハ戦線の幹部に対する攻撃を見ていると、米軍も最近は過激派幹部の動向に関し、かなり正確でタイミングの良い情報を得ているらしいことが推測されます。


イエメン情勢

イエメン情勢についても連日報告していますが、どうやら今回は政府軍もついに?モカ攻略に取り掛かる模様です。
タエズ戦線のほうは相変わらずの模様です。
断片的ですが、次の通り

・政府軍と抵抗組織は、モカ近辺の戦略高地等を占拠した後、その南東部一帯で、アラブ連合軍のアパッチヘリに支援されて、hothy連合に対する掃討作戦をr続けるとともに、彼らの敷設した地雷を除去している。
イエメン軍は同時にモカ攻略の準備を進めており、作戦は時間の問題となっている。
モカが攻略できれば、バーブルマンデブからモカまでの紅海沿岸を政府軍が支配することとなり、hothy連合の密輸ルートを閉鎖することになる。
・政府軍としては、その支配地域をホデイダ(サナアの外港)まで拡大する作戦で、ホデイダに対しては、アラブ連合空軍が現地作戦本部を爆撃した。
・サナア方面では、相変わらずnaham での戦闘が続いているが、アラブ連合空軍はサナアの南方の第48基地を15回空爆し、おそらく弾薬庫が爆発したと思われるが、大きな爆発と振動があり、近辺の住民は避難の準備をしている。
・他方タエズ方面では相変わらず、hothy連合が、住宅地等を砲撃している
・サウディ軍は、hothy連合の発射した弾道ミサイルを補足した由

http://www.aljazeera.net/news/arabic/2017/1/20/غارات-للتحالف-بصنعاء-والجيش-يتقدم-غرب-تعز
https://www.alarabiya.net/ar/arab-and-world/yemen/2017/01/20/اليمن-الشرعية-على-مشارف-المخا-والتحالف-يقصف-الحديدة.html

















過激派との戦闘(リビア)

リビアでは、19日、対過激派で2の作戦が同時並行的に進んでいます。

・1は先日統一政府軍(というよりはその支持の民兵)が、ようやくISを追い出したシルトの近くの、砂漠のなかのIS訓練基地に対する米空軍の空爆です。
ISはシルトから追放された後も、さらにリビアや周辺(中には欧州も含むよし)でのテロ活動を続けるべく、シルトから南西に45〜50卉賄世虜叔に2の訓練基地を設けていたところ、これを19日早朝、、米空軍が攻撃し、ほぼ80名の要因を殺害した由。
その中には欧州でのテロ等に関係した、幹部も複数含まれている模様とのことですが、砂漠の中の訓練基地ということで、民間人の被害はない由。
・この作戦を報じているのは、al arabiya net とal jazeera net ですが、そのうちal arabiya netは 、空爆にはB2爆撃機も含まれているとしています。B2といえば、米空具の有する最新鋭の戦略爆撃機で、ステルスということで有名ですが、この報道が事実であれば、この基地の存在について米軍が非常に重要視していることを示すものでしょう。
・他方統一政府も声明を出し、リビア政府と米軍の共同作戦が19日早朝実施されたと発表した
(特にリビア軍が参加したという報道もないので、リビア政府の参加とは、米軍の攻撃に許可を出した程度か?もしかしたら、空爆後の現地制圧と残存IS要員の掃討作戦を行った可能性はあるが、報道はない)

・もう一つの戦闘は、トブルク政府軍(haftar将軍)が、同じく19日から、ベンガジの過激派に対する攻撃を行っていることです。
ベンガジでは、過激派を中心に地方勢力が革命評議会なる組織を作り、これをhaftar将軍指揮下のリビア軍が長いこと攻撃していて、トブルク政府によれば、その大部分は奪還したとのことですが、まだ過激派の支配するポケットが残っていて、これを攻撃している由
過激派にはアルカイダに近いansdar al sahria とIS要因が含まれている由
https://www.alarabiya.net/ar/north-africa/2017/01/19/غارات-أميركية-على-معسكرات-لداعش-خارج-سرت.html
http://www.aljazeera.net/news/arabic/2017/1/19/غارات-أميركية-تقتل-العشرات-من-تنظيم-الدولة-بليبيا
http://www.alquds.co.uk/?p=662103
















イラク情勢

モースル開放作戦につき、アラビア語メディアより、断片的ですが、次の通り

・イバーディ首相は、西モースルの解放作戦が始まったと宣言したことは先にお伝えしましたが、現地では政治家の宣言通りには動いていないようです。
イラク軍司令官は、西モースル解放作戦の開始は近いとしつつも、その前にまずイラク軍やテロ対策部隊、連邦警察、部族兵等すべての部隊の幹部の集まる作戦会議が開かれ、作戦の調整が行われると語った。
しかし、同司令官は、モースルのISの幹部の大多数は、既に東モ−スルの戦闘で死亡していると語った由。
・他方、東モースルではいまだに、ISの残存兵の掃討作戦が進んでいて、新たにオベルロイ・ホテルと大統領宮殿が占拠された由。
ISは主として狙撃兵で抵抗している由。
・有志連合軍は、ティグリス川の交通、補給等に使われていたISの舟艇50隻を破壊した由。
・これまでの戦闘で、数千名の民間人が、死傷した由。

・イラク軍はさらに、モースルの北のtalkifの町の大部分を奪還した由。
この町は3か月前から政府軍が包囲していて、住民はISの占領と同時に逃げ出していたが、その北の方向から第9師団等が19日攻撃を開始し、その大部分を占拠し、掃討作戦が進んでいる由

・他方ISは、モースルの西の、テルアファルの南で、シーア派民兵を攻撃し、指揮官を含む13名を殺害し、多数を負傷させたと発表した。
https://www.alarabiya.net/ar/arab-and-world/iraq/2017/01/19/قائد-عسكري-عراقي-معظم-قادة-داعش-قتلوا-في-الموصل.html
https://www.alarabiya.net/ar/arab-and-world/iraq/2017/01/19/قائد-عسكري-عراقي-معظم-قادة-داعش-قتلوا-في-الموصل.html















米国と中国の力比べ

bb32e496-3993-40e1-8173-c5a687bb7401_4x3_296x222[1]現在ダボスで世界経済フォーラムが開かれていると思いますが、それに関する風刺画です。
中東に関するものではありませんが、中東でも最近は中国の存在が大きくなっているので・・・
題は「ダボス会議の米中貿易戦争に対する警告」とあり、双方が押し合っている地球には「世界経済」と書いてあります。
政治軍事の面はともかく、経済的には中東でも中国の影はますます濃くなっているようです。
https://www.alarabiya.net/





イラン・シリア経済協定の締結

報道だけを見れば、シリア内戦がもう終わり、戦後復興の時代に入ったかのように思われますが、シリア首相を代表とするシリア代表団がテヘランでイラン側との間で、イランのシリア内における経済活動を認める5の協定に署名したとのことです。

これを報じるal jazeera net によれば 、これらの協定の対象は、イランに対して携帯電話事業のライセンスを与えること、シリア海岸に石油の港を建設するために5000ヘクタールを貸与すること、同じく5000ヘクタールの農業用土地、同じ規模のリン鉱石開発の許可等からなる由。
同ネットはこの合意はこれまででシリア政府が結んだ最大の(外国との)合意であるとしている。
さらに、イランはシリア内戦で、多額の資金と武器をアサド政権に供与したのみならず、革命防衛隊や、その他のシーア派の民兵等の多大の血で、アサド政権を支えてきたので、それに伴い政治的、治安上の影響力を獲得することは当然であろうが、それと合わせて、このような形で経済的権益も獲得したが、2国間の協力関係は今後も続くであろうとコメントしている。
署名に際し、シリア首相はイランのシリアに対する支持に感謝し、イラン側はシリア政権の堅忍不抜の努力を高く評価しているとしたよし
http://www.aljazeera.net/news/arabic/2017/1/18/طهران-تحوز-أكبر-صفقة-اقتصادية-بتاريخ-سوريا
これらのプロジェクトが、具体的にどこの場所で、いつから、金額的にどの程度のもので、どのような形で始められるか、その辺は報道からは不明で、そもそもこの内戦のさなかに、ある意味では完全に時期尚早の話で、とにかくアサド政権に対するイランの支援を表明するだけの、宣伝的なものかとも思われますが、とりあえず報道のまま。



イエメン情勢

イエメン情勢については、政府軍は、紅海沿岸の奪還を狙う「黄金の槍」作戦とタエズの戦闘と合わせて、首都サナアを狙う作戦をnaham 出続けている模様です。
al arabiya net とal jazeera net はこれらの作戦がいずれも、順調に進捗し、hothy連合に大きな損失を与えたと報じています、これまでも政府軍からの誇大戦果発表は何度も聞いていますので、少なくともモカを奪還したとか、サナア市内に入ったとかのより具体的な戦火を聞かないと、軽々にはそのまま受け取れない感じがします。

・首都方面では、政府軍と支援民兵は、サナアの東部のnaham の重要拠点、特に高地を複数占拠したと報じられていますが、政府軍は首都への侵攻は単一の方向からではなく、複数方向から進行する作戦であると明らかにした。
・他方、紅海沿岸を制圧する「黄金のやり」作戦では、バーブルマンデブ近辺を制圧し、モカ(イランからのhothy連合への武器密輸および補給基地の由)を見下ろす高地に達し、モカまではごく近距離に来た、
政府軍はこれと併せて、紅海沿岸を制圧し、ホデイダまで支配することを計画している。
・タエズでもタエズ市内、その周辺の高地等で、激しい攻撃をおこない、hothy連合に多大の損害を与えている
http://www.aljazeera.net/news/arabic/2017/1/18/الجيش-يتقدم-للسيطرة-على-ساحل-اليمن-الغربي

https://www.alarabiya.net/ar/arab-and-world/yemen/2017/01/19/الجيش-اليمني-سندخل-صنعاء-من-جهات-عدة.html









リビア情勢

イエメンでは内戦が再び激しくなっているときに、国連の特別代表が再度仲介を試みるべく、アデンからサナアを訪問中ですが、リビアでも国連の仲介努力は、大きな壁にぶつかっています。

al qods al arabi net は航空当局の話として、トブルク政府(haftar将軍の影響力が強い)は、18日、トブルク議会(モロッコで1年前に、リビア各派の間で成立したスヘイラト合意で統一新政府ができたが、この政府はトブルク議会の承認を得ないと法的な政府とならないも、トブルク議会の議長が承認のための議会開催を何度も拒否してきた)の議長と会談のために、同地を訪問しようとした国連のリビア特別代表の乗った国連機の着陸を拒否したと報じています。
それによると航空当局が接触したところ、トブルク政府は、国連代表とは会談したくないと回答した由。
またこの拒否は前2回の、国連代表の訪問の際、彼の訪問に反対するデモが空港でもあったためであるとしている由
国連側でも、着陸拒否を確認し、まことに残念としている由。
リビア東部(要するにトブルクを中心とする地域)では、スヘイラート合意から1年たち、その合意はすでに無効となっているとの意見が出始めている由。
http://www.alquds.co.uk/?p=661617
これまでも、セラージ政府はリビアの統一を取り戻すことに失敗し、むしろトブルク政府や、さらには死んでいたはずのトリポリ政府まで首を持ち上げ、軍事的には、せかっくシルトからISを追い出したところまではよかったが、首都トリポリの治安さえ確保できず、ロシア空母がトブルクを訪問し、haftar 等と会談する等、国際的にもその立場は弱くなってきています。
極言すれば、国連の特別代表だけが、セラージの強い味方であったものが、ついにトブルク訪問まで実力で、拒否されるという事態になり、今後のリビア情勢はますます混迷するか、もしかするとトブルク政府とhaftar を中心に動き出す可能性も出てきたような感じがするところ、これだけの材料で何か言うのは時期尚早ですが、とりあえず



















シリア情勢

シリア情勢につき、断片的ですが、取りまとめたところ、次の通り
プーチンはロシア機を削減するといったはずですが、どうして、どうして、その活動はむしろ活発になっています。
特にトルコと自由シリア軍が攻撃中のal bab に対して、ロシア軍機がトルコ軍機と共同で空爆したとのニュースには驚かされます。作戦中の過誤を防いだり、目標設定、さらには情報共有ということで、両者の間に相当緊密な連携が出来上がっていることをうかがわせます。

・シリア北部のal bab では、トルコが米軍等が積極的に攻撃に参加しないことを非難して、インチェリック空港の使用許可の取り消しもありうる、と示唆したことが効いたのか、有志連合の17日だったかの発表では、米軍機が初めてal bab を空爆(それまでは偵察飛行までであった)しました。
それに引き続き、今度はロシア機の空爆ですが、今回はなんとトルコ機との共同作戦です。
ロシア国防省の18日の発表によると、ロシア機はトルコ機と共同で、、al bab を空爆したとのことですが、それによると9機のロシア機と8機のトルコ機が作戦に参加したよし。
最初の評価によれば空爆は大いに実効的であった好(具体的なことは不明)
また、ロシアによれば、この攻撃はアサド政府の同意も得ている由。

・他方この数日お伝えしているデリゾルでの、、ISによる政府軍支配地域に対する攻撃では、依然として激しい戦闘が続いている模様で、双方及び住民に多数の死傷者が出ている由
ISはデリゾル市と空港で全身を見せていて、空港近辺での政府軍の反撃を撃退したとしている由。また政府軍機及びロシア機の攻撃を妨害するために石油やタイヤを燃やして、黒い煙を上げている由。
また空港の戦闘で捕虜になった政府軍兵士10名を残虐な方法で処刑した由。
これに対して、政府軍機とロシア機がISの拠点や車両や兵員を攻撃しているよし。
また政府軍は、いまだに政府軍の手にあった空港を通じて、200名のひずぼっらー兵士および武器弾薬を送り込んだ由。

・だますのkafar susa 地区で、反政府軍の地下トンネル爆破で政府軍等に9名の死者が出た事件について、シャム・ファタハ戦線(アルカイダ系の旧」ヌスラ戦線)が18日、犯行声明を出した。
ttp://www.alquds.co.uk/?p=661588
http://www.aljazeera.net/news/arabic/2017/1/18/تنظيم-الدولة-يهاجم-مواقع-النظام-بدير-الزور-وشرق-حمص
http://www.alquds.co.uk/?p=661571





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