中東の窓

長年、日本の外交官として中東に深く関与。中東から見た国際関係を日々発信するブログ。

ロシアの地対空ミサイルS300の模造の実験(イラン)

こんな話は本当なのでしょうか?

al qods al arabi net は、イランの国防次官が1日、イランは地対空ミサイル・システムS300を模した、地対空ミサイルba'ur373(アラビア文字からの訳)の実験を行っていると語ったと報じています。
同次官は、この対空防衛網が配備できるようになるまで、実験を続けると語った由。
同次官はさらに、イランはすべてのミサイルの開発を進めているが(確か、艦隊艦巡航ミサイルの試射を行たtことは報告済み)、このba'ur373の開発には特に力を入れていると語ったよし
http://www.alquds.co.uk/?p=681675
外国製兵器の模造品の政策は中国が大得意ですが、たしかこのS300対空防衛システムのイランへの輸出に対しては、イスラエルとか米国が反対していた、非常に性能の高いミサイルだったと思います(もっとも、ロシアはさらにそれより新型のS400をシリアに配備していたかと思います)
こういう場合、ロシアにとっては模造品が作られることは、輸出機会を奪われることになると思うのですが、その防止協定など結んでいないのでしょうか?
もっとも、イランは確か領空侵犯で撃ち落とした米国のドローンを模造制作したと思いますが、あれはいわば戦利品ということで、正規の輸出品ではないですよね。
しかし、これだけイランが各種ミサイルの開発能力を身に着けているということは、その軍事産業も侮れないということなのでしょうね

















ゴルフボール大の雹(エイラート)

76190690990100640360no[1]今年は中東でも大雪が降ったり、洪水になったり、異常気象が続いていますが、イスラエルのアカバ湾に面するエイラートでは1日朝、突然の洪水に見舞われ、ゴルフボール大の雹が降ったとのことです(写真)
こんなのが頭に当たったら大怪我することは確実ですね。

もっとも駐車場に取り残された高校生たちが救助されたくらいで,雹に打たれて大怪我をした人はいなかった模様です。
http://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4929185,00.html

イラン軍事予算の増加

トランプが米の国防予算を10%増大させると表明したようですが、イランも負けてはいないようです。
al arabiya net は、イラン政府報道官が、イランはその軍事予算を過去5年間で128%増大させたが、今年の予算も大幅な赤字であるにかかわらず、軍事、治安関係予算を増加させると発表した由
それによると、ロウハ二大統領の下で、イランの国防・治安予算は86%増大した由
またこの21日に始める今年度予算では、軍事費関連が13億ドル増加し、116億ドルに達するよし、
とりあえず
https://www.alarabiya.net/ar/iran/2017/02/28/إيران-رفعنا-الميزانية-العسكرية-بنسبة-128-.html















アルジェリアの対テロの戦い

アルジェリアでは、先日東部のコンスタンティーヌで、ISが市の警察本部等2箇所に対するテロを企てたとの報道を紹介しましたが、その1日後には、今度は首都アルジェの東の丘陵地帯で、アルジェリア軍がテロリスト9名を殺害したと発表しました。
彼らの所属グループは不明だが、このtizi uzu県は、90年代に「マグレブアラブのアルカイダ」の根拠地だったところで、現在でも若干の残党が潜んでいる由につき、アルカイダ系かと思われます
これで2月間にアルジェリア治安当局が殺害したテロリストは31名に上る由。
なお、この記事を書いたal jazeera net は、アルジェリアには「マグレブアラブのアルカイダ」と「カリフの兵士たち」という2のテロ組織のほかに、2013年にISに忠誠を誓った小グループが西部で活動している、とコメントしています。
http://www.aljazeera.net/news/arabic/2017/2/28/مقتل-تسعة-مسلحين-بعملية-للجيش-الجزائري







モースル奪還作戦

モースル作戦の現地情勢は下記のとおりですが、そのほかal arabiya net は、ISの指導者al baghdadiのお別れメッセージとやらを報じていて、どうやらモースル奪還作戦も最終局面に入ってきたようです。
尤も、al baghdadi のメッセージについては、ほかに伝えているところは、今のところ見当たらないので、事実か否かは不明です。
また現地情勢についても今朝はほかのアラビア語メディアは特に報じていないので、念のため

・現地特派員によれば、イラク軍等は、西モースルの中心地で政府庁舎などのあるスクウェアに近づきつつある。
イラク軍関係者も28日、地方議会および政府庁舎は、大砲等の射程距離に入ったと語った。
連邦警察は、これまで解放された地域の地雷等の除去とまだ潜んでいるIS戦闘員の掃討を行っていると語った。
またIS戦闘員は、小さなグループに分かれて、それぞれが戦っている状況で、幹部は逃走し、戦意も失われつつある由。
しかし、まだその抵抗は激しく、方々で市街戦が繰り広げられている由。
政府軍が両端を占拠した第4橋は現在修復中で、それがある程度進めば、イラク軍等の作戦に大きく貢献する由
https://www.alarabiya.net/ar/arab-and-world/iraq/2017/02/28/الموصل-القوات-العراقية-تقترب-من-المربع-الأمني-غربا.html
・地元筋に基づきニノワ県のal smouria newsが伝えるところでは、ISの指導者al baghdadi は28日、フェアウェルメッセージを彼の支持者に対して発した。
彼はその中でモースルにおけるISの敗北を認めた由。
そしてIS戦闘員と支持者に対して、丘陵地帯に逃走するように呼び掛けた由。また包囲された場合には自爆するように呼び掛けた由。
同筋によれば、ISの機関組織であるムジャーヒディーン革命評議会メンバーは、全員シリアに向け逃走し、al bghdadi と彼に従う者は、イラク・シリア国境地帯を移動している由
また彼はモースル内のISの行政機関の閉鎖を命令したよし

https://www.alarabiya.net/ar/arab-and-world/iraq/2017/03/01/خطبة-الوداع-البغدادي-يقر-بهزيمة-داعش-في-خطاب-لأنصاره.html
























シリアの化学兵器(安保理決議の拒否権)

安保理は28日、英仏米提出のシリアでの化学兵器使用問題と責任者に対する制裁に関する決議案を採決しましたが、前から予測されていた通り、ロシアと中国が拒否権を行使し、決議案は採択されませんでした。
賛成したのが9か国で、反対がロシアと中国のほかにボリビア(まあ、南米でベネズエラと並んで反米の国ですから・・)、棄権したのがカザフスタン(アスタナの会議のあったところですから、棄権も理解できないわけではない)とエチオピアとエジプトでした
安保理決議は、実質問題については、常任理事国の反対がないことと、9国の賛成が必要ですが、今回はかろうじて9国の賛成を得たものの、ロシアと中国の拒否権(al arabianet は二重拒否権と表現)で、採決されなくなったものです。
同記事は、これでロシアがシリアのために拒否権を行使したのが7回で、中国がロシアに同調したのが6回と報じています。
この決議案にロシアが拒否権を使うことは、広く予測されていたので、、大したニュースにもなりませんが、若干注目されるのがエジプトの棄権でしょうか?
エジプトのアサド政権との接近がささやかれていますが、今回の棄権はエジプトの微妙な立場変更を象徴していると思われます。
http://www.alquds.co.uk/?p=681325
https://www.alarabiya.net/ar/arab-and-world/syria/2017/02/27/مجلس-الأمن-يصوت-غدا-على-عقوبات-محتملة-بحق-النظام-السوري.html













北部シリアの勢力図の変更?

先ほどはトルコがシリアとの国境地帯に大規模な部隊を増派しているというニュースをお伝えしましたが、この動きとおそらくは関係があるのではないか、と思われるのが、北部シリアにおける政府軍の前進です。

al jazeera net は、過去1週間の間に政府軍とその同盟者(ヒズボッラーか?)が、al babの南の20の村落を占拠し、manbijのクルド(シリア民主軍)占拠からアレッポに伸びる、回廊を支配し、トルコ軍と自由シリア軍がラッカ方向に南下するのを阻止する体制を作ったと報じています。
記事はこの方面では、ISは政府軍に対して、抵抗らしい抵抗もせずに、地域を明け渡したとしており、政府軍はトルコ軍等の接近を防ぐために、さらに活動を強化していると報じています(ISが抵抗しなかったのが事実として、その背景は不明。一部のアラブ紙ネットは、政府軍と提携してトルコ軍の攻勢を阻止するためとしているものもあるが、若干読みすぎの意見か?)
記事は、この政府軍の侵攻で、西部のシリアの政府軍支配地域から北部の、YPG支配地域まで回廊ができたと報じています。
また、この点に関してはシリア民主軍のクルド筋も、クルド勢力と政府軍の衝突は、おそらくないだろうとしている由。
http://www.aljazeera.net/news/arabic/2017/2/28/النظام-السوري-يسعى-لتغيير-خريطة-المواجهات-قرب-تركيا
おそらく明日以降になれば、上記トルコ軍の動きと合わせて、このあたりの状況ももう少し、明らかになってくると思いますが、とりあえず










イエメン情勢(hadi大統領のUAE訪問等)

イエメンでは、紅海沿岸地帯をhothy連合から奪還するとの、政府軍の作戦は、モカを奪取し、一部はさらに首都サナアの外港のホデイダ目指して前進中とのことです。
なお、この作戦はアラブ連合の空軍と海軍に支援されている由
しかし、モカ周辺では、いまだにその北部方向、および東部方向への作戦が続いて伊rて、政府軍はモカに増援部隊を派遣した由。

他方、マアレブではhothy連合が、マアレブの町に対して、地対地ミサイルを発射したのを、アラブ連合のパトリオット・ミサイルが捕捉した由
なお、この地域ではかこhothy連合が10発のミサイルを発射しているがいずれも捕捉されている由(捕捉率が100%…事実であれば…というのもすごいが、いくら潰しても、潰しても、ミサイルがなくならないというのは、やはり太い武器密輸のパイプがあるからでしょうかね?)
https://www.alarabiya.net/ar/arab-and-world/yemen/2017/02/27/الشرعية-تتقدم-في-جبهة-المخا-على-الساحل-الغربي.html
http://www.alquds.co.uk/?p=681130
しかし、本日のイエメン関係で最も注目される、というか興味深いのが、hadi大統領の突然のUAE訪問です。
これを報じるal qods al arabi net の別の記事は、大統領はUAE訪問後、サウディを訪問し、サウディ関係者と協議をしたと報じています。
記事はさらに、(先に報告したアデンにおける大統領警備隊と安全地帯警備隊の衝突とUAEの介入に関して触れて)この訪問は、先の衝突でUAEが空港警備隊を保護した問題で、両国関係が緊張したことを受けて行われたものとコメントしています。
それによると、空港警備隊が給料の支払い遅延に抗議したところ、大統領の息子が率いる大統領警備隊が、これに対抗し、衝突になったが、大統領が大統領警備隊を後退させて収まったよし。
大統領に近い筋は、今回の訪問の目的は、両警備隊の権限の明確化、連絡方法の明確化等にあるとしている由。
なお、UAE部隊はアラブ連合軍の中で、サウディに次ぐ第2の兵力で、主としてアデン、ラハジェ、アブヤン、ダリヤ地域を担当しているよし
(以上が記事の要点ですが、どうも察するに、hadiは先日の衝突について、UAEから非難され、呼び出されて善後策を協議に行って、その帰りに最大の「株主」のサウディの了解も取り付けるためにリヤドに立ち寄った、というところが真相ではないかと思われます。
何しろ、自分だけでは・・というよりも圧倒的なアラブ連合空軍の支援を受けてさえ・・・hothy連合を鎮圧できないhadi政権にとっては、アラブ連合軍の第2の主力であるUAEを怒らせたままではおけなかったのでしょう。
とにかくイエメン情勢は複雑というか、怪奇ですね)
http://www.alquds.co.uk/?p=680871







セラージュ首相のロシア訪問

ロシアはシリアではトルコ、イラン等とともに、アスタナ会談を開いて、停戦の監視にもあたっていますが、どうやらリビアでもロシアの出番のようです。
alarabiya net は、リビアの統一政府首相のセラージュが、彼とhaftar将軍との間の氷山を溶かすため(ロシア訪問なので、なかなかうまい表現を使う!)にロシアの仲介を頼んで、モスクワを訪問すると報じています。
それは彼とhaftarのカイロでの会談が実現しなかったため、ロシアの要人に会うためである由。
haftarは2度モスクワを訪問しており、また先日リビアに寄港したロシア空母艦上では、ロシア軍人等とも会談しているところ、セラージュは彼とhaftarの意見の差を縮めるうえで、ロシアの役割を期待すると語っている由。
記事はさらに、ロシアはリビアの政治的解決を支持するが、当面はISとの戦いを最重要と考えていて、協力相手としてはhaftarを好んでいるとコメントしています
https://www.alarabiya.net/ar/north-africa/2017/02/28/السراج-يزور-موسكو-للمساعدة-في-دفع-جهود-الحل-في-ليبيا.html
記事にもあるが、彼とhaftarがわざわざカイロまで出かけて行ったにもかかわらず、会談が実現しなかった経緯があるが、さらに先日はエジプトーチュニジアーアルジェリアの3国外相がリビアについて協議したが、何の具体的な成果もなかった模様で、やはりここでも「実力を有する」ロシアの出番、ということになるのでしょうか?
これも一つには、リビア情勢で最も影響を受ける欧州連合が、brexit やウクライナ問題や対トランプ問題やら、多くに加盟国の選挙で(オランダ・・あの自由主義のオランダで・・や仏などでは、極右政権の出現の可能性が出てきている)求心力を失っていることが、大きな要因かと思われます。
尤も、口で何と言おうとも、もしょせん、彼らにとって最大の関心は、リビア経由の難民、避難民の流入問題で、気候の悪い冬にはその流入が減少しているので、関心が高くないのかもしれない。








 
















シリア情勢(とくに北部情勢)

・シリアでは政府軍機とロシア軍機が、イドリブ、ダマス、ホムス等を空爆し、住民にかなりの死傷者が出ている模様です。

・しかし、何といっても今後大きな動きがありそうなのは、北部シリアで、特にal bab からアレッポ、manbij ,ラッカ方面の動きが激しくなりそうです。
al bab 方面では、自由シリア軍とトルコ軍がようやく同市を完全に制圧し、住民も戻りつつある模様ですが、その間tadef 等からISが撤退したことに乗じて(ISの戦意は低下している由)政府軍が、al bab の南、南東の地域を占拠し、YPGを中心とするシリア民主軍の制圧地域に近づきつつあり、シリア人権もうでは自由シリア軍とトルコ軍の前進を止めることになるとみている由です。
他方、ほかに類似の報道はないが、al qods al arabi net はトルコ軍がシリアとの国境方面に、大量の部隊を増派してるとのことで、どうも上記政府軍の動きとの関連で、この方面でトルコ軍等の何か大きな動きが、起きそうな気がします。
ということで、al qods al arabi net の記事の要点のみ次の通り紹介しておきます。
もちろん、仮にこの報道が事実であっても、その意味するところは必ずしも明確ではないので、念のため

「27日、トルコ首相は突然イスタンブールで国防大臣と参謀長と会談したが、その数時間後には、イスタンブール滞在中のエルドアン首相が彼らを集めて会議を行った。
これらの会議については何の発表もない。
トルコ軍は、それに先立ち、24,25日と、シリア国境に面する地域に、トルコ各地から各種増援部隊が送り込まれていたが、27日には、戦車、装甲車等を含む増援部隊が到着した。
さらに、27日には国境の町ガジアンテップに、22両のAPCを含む大規模な増援部隊が到着した」
http://www.alquds.co.uk/?p=680883
http://www.aljazeera.net/news/arabic/2017/2/27/قتلى-في-غارات-بريف-إدلب-وتقدم-للنظام-شرق-الباب






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