中東の窓

長年、日本の外交官として中東に深く関与。中東から見た国際関係を日々発信するブログ。

エジプト・ガザ関係

確か先日ガザ援助船団事件の余波で、これまでガザとの境界を封鎖してきたエジプトがラファの検問所を解放することを余儀なくされたと言うことをお知らせしましたが、物事はしかく単純ではないようです。
3日付のal qods al arabi net はアルジェリアでのアラブ医学者会議に参加する予定であった、ハマスの保健大臣バーシム・アルナイーム(注:アラビア語からの音訳)が越境を拒否された(これで彼が拒否されたのは2度目の由)と報じています。
拒否の理由は不明です。
この報道が事実であれば、エジプト政府は検問所を開けるには開けたが、完全に自由にした訳ではなく、ガザのよう人等については厳しくチェックしていると言うことのようです。
http://www.alquds.co.uk/index.asp?fname=today\02z31.htm&storytitle=ff??? ???? ???? ??? '???????' ?? ?????? ?????? ??? ???fff&storytitleb=&storytitlec=

サウディ初の新聞社女性経営者

どうもガザの船団の話ばかり続いたので、趣向を変えて中東、と言うかサウディの女性の地位についてのニュースを一つ。
サウディと言う国は極めつけの女性隔離の国で、女性は運転免許証ももらえなければ、外出には親族男性のエスコートが義務というすごい国であることはよく知られています。
その国で現在のアブダッラ国王が保守派と言われながら、女性の地位向上に随分熱心であることは、先日お伝えしましたが、勿論それは国王の「趣味」である訳ではなく、時代の趨勢が流石のサウディをも動かしているところが少なくないと思います。
そのサウディの女性について、3日付のal qods al arabi net によると、新聞社の経営陣に初めてが選ばれたとのことです。時代は変わってきました。
記事によると、その女性はDr ファウジア・ アルバカルと言う人で、その新聞社はal watan と言う日刊紙を発行しているとのことですがすが(注:昔、昔、英国でアラビア語を学んでいる時に、同じ大学、またはそこの大学院に結構サウディの女子学生もいましたが、彼女らは極端に真面目で、よく勉強し、またよくできたことを記憶しています。かなりの女性が博士号も取っていたのではないかとおもいます)、新聞のインタビューに答え、サウディの社会も決定に女性が参加する必要がある、女性も[人間として」社会の決定に参加すべきであると述べています。
また、女性が新聞の編集長になるべきかとの問いに対しては、実は前編集長が辞任した時に自分のそのポストのオファーがあったが、編集長と言うのは長い経験を要するので、未だ早いと思ったと答えています。
最近の日本の大学では男子学生に覇気がなく、女子学生だけが元気ですが、記憶によれば、これも昔々のことですが、クウェイト大学で始めは成績優秀者(10名だったか?)に王様が賞状と賞金を与えていたが、途中からその授与者が全員女性となッたので、取りやめになったことがありました。
どうもどこでも女性の方が真面目に勉強するようです。

レバノンのイスラエル空軍機に対する対空砲発砲

2日付hurriet net (トルコ紙)は、イスラエル軍高官が1日AFPに対して、レバノン軍がレバノン南部上空を飛行中のイスラエル空軍機に対して高射砲を発砲したが、イスラエル機に損害は無かったと語ったと報じています。
それによると、イスラエル機に依るレバノン上空の飛行は国連停戦決議違反であるが、イスラエル機はしばしばレバノン南部を飛行してきたところ、レバノン軍はこれに対して滅多に発砲しないにかかわらず、今回は高射砲を発砲したとのことです。
レバノン軍は報道を否定も肯定もしていないとのことです。
この事件がガザ船団事件と何らかの関係があるのか否かまたtく不明ですが、取りあえず。
なお、この事件についてはアラブ、イスラエル紙ともに報道しているものを見つけられませんでした。
http://www.hurriyetdailynews.com/n.php?n=lebanon-fires-on-israeli-warplanes--2010-06-02

ガザ支援船団とトルコイスラエル関係

トルコのガザ船団事件に対する反応については、これまで何度かお伝えしてきたと思いますが、その事件と殆ど同時に起きたトルコ南部のイスケンデルンにおけるPKKのトルコ兵士7名殺害事件(注:1日のブログで紹介しました)と船団事件は関係している(裏でイスラエルが糸を引いている?)と言う主張がトルコの政治家の間で広まりだしていると2日付today's zaman net が報じています。
その記事を見ても事件がほぼ同時に起きたと言う以外に、2つの事件を結び付ける具体的な理由は挙げられていませんが、何しろトルコにとってPKKはテロリストであって、長年の敵でした。
そのテロリストとテロに対する戦争の最前線に居ると自負するイスラエルが結び付けられるのも皮肉な話ですが(尤も一般的にイスラエルは国家テロの典型と言う評価もあるが)、仮にこの説には全く根拠がなくとも、そのような話が広まるだけでも、トルコ人の現在の対イスラエル感情を物語っていると言えましょう。
因みに2日夕刻のBBC放送はトルコ政府は軍と情報機関の長を交えた緊急会議を開催しているが、これまでイスラエルと最も親密な関係にあった軍と情報機関が会議に招かれた、と言うことがトルコ政府が具体的に対イスラエル政策の見直しに真剣であるしるしであるとコメントしていました。
http://www.todayszaman.com/tz-web/news-211851-similarities-between-pkk-israel-attacks-raise-suspicions.html
 

ガザ援助船(アイルランド首相の要請)

ガザへの援助船団のメンバーの大部分が国外追放されることになったようですが、もう一方では新しい援助船がガザに向かいつつあるようです。
こちらの方はアイルランド船籍のMV Racher Corrierと言う名前の商船のようですが、この船は主としてありランドの人権運動家(その中には北アイルランドのねーベル平和賞受賞者も含まれているそうです)をのせて、5月31日にマルタを出港し、2日以降にガザに到着の予定だそうです。
2日付けのhaaretz net によれば、アイルランドのブライアン首相はイスラエルに対して、船が目的を達せられるようにと要請したとのことです。
これに対してイスラエル軍報道官は、軍としてはこれまでの方針にしたがてt、ガザの封鎖を続行すると述べているとのことで、前回の失敗に鑑みて、今回は相当慎重に人命の損失を招かないように配慮するとは思いますが、このように欧州の人権団体が積極的に動き出したら、イスラエルにとって極めて厄介な事態が続くと言うことになりそうです。
私は、別に人種差別主義者ではありませんが、現実問題としてアイルランドの人権運動家が殺されたりしたら、そもそも同国は欧州連合の加盟国だし、トルコの場合以上に欧州の反応は厳しいものと思われます。
http://www.haaretz.com/news/diplomacy-defense/ireland-to-israel-let-new-aid-ship-break-gaza-blockade-1.293616

援助船団(エジプトへの影響)

昨日だったか、この影響を最も被る国の一つがエジプトだろうと書きましたが、2ひづけのhaaretz net はエジプトがラファ地区のガザとの国境の検問所を解放したと報じています。
エジプト政府は、これまで国内及びアラブ世界からの要求にもかかわらず、ガザのハマスを孤立させるために、イスラエルと協力して国境を閉鎖してきました(そのため時々パレスチナ人との間で衝突等も起こり問題となってきた)。
しかし、今回の事件を受けて遂にこれまでの封鎖政策を持ちこたえられなくなたtのでしょう。
因みに解放される期間は今のところ未定とされているそうです。
http://www.haaretz.com/news/diplomacy-defense/egypt-opens-gaza-border-following-idf-raid-on-aid-flotilla-1.293560

ガザ援助船団(昔の記憶)

ガザへの人道物資を積んだ援助船団の対するイスラエル軍の武力行使が、国際的に大きな注目を浴びていて、例えば2日の朝日の朝刊なども国際面の半分近くも使って事件の概要、各国での反応などを大きく報じていました。
イスラエルの反応もかなり詳しく報じられていて、よくこのブログでもご紹介するhaaretz と言う中立系の新聞が極めて厳しい政府批判の論説を載せたと報じています。確かにこれらの新聞、また一部のイスラエル人はがざ封鎖の有効性、正当制について疑問を挟んできましたが、今後このような声が強まることも全く無いとは思えません。
他方、イスラエル政府や多くのイスラエル人の間では、船団を送り込んだ者の真の目的は人道物資を送り届けることではなく、がざ封鎖を撤回させることだとして反発を強めているとも聞きます。
この話を聞いていて、歴史に詳しく、今でも歴史が現実世界に生きている中東の、特にユダヤ人なら昔(と言ってもそんなに大昔ではなく、イスラエル建国の頃の話なのだが)のことを思い出さないのかなと、ふと思いました。
それは確か「栄光への脱出」 と言う本になって、確か60年かなんかのアカデミー賞をとった、船、その名がexodosと言う名前でした、ある意味でこの事件と酷似しているところがあります。
確か1947年だったか、当時アラブ人とユダヤ人の対立に悩まされていた英国は自部の統治下のパレスチナへのユダヤ人の流入を厳しく制限します。これに対してナチの強制収容所から釈放された生き残りのユダヤ人たちがパエrスチナへ渡ろうとするが、キプロス(当時英国領)の収容所に入れられていました。
これをユダヤ機関(その後イスラエル独立後の政府になる)がexodus と言う名前のボロ船を買い込んで、これにこれら生き残りのユダヤ人を載せてパレスチナへ送り込むが、英国軍の上陸を阻止され、確かパレスチナの沖合で自沈して何人かは死ぬが、これが世界中、特に米国の同情を買って英国非難の大合唱が置き、それがイスラエル建国につながったと言う話です。

そこで2つの話がどこで類似しているかと言うと、双方とも人道的で国際世論の同情を買うようなことを表向きの(かどうかについては異論もあるが)目的として、そのことで自分たちの政治的立場に同情と支援を得ようとして、そのために船を使ったと言う点です。
今回の事件が果たしてexodus の様に上手くいくかどうかは神のみぞ知ると言うところですが、「栄光への脱出」にならって、ベストセラーになるような本を誰かに書いてもらって、それを映画化する(そこでは勿論、英国兵士と同様にイスラエル軍も非人道的なものとして描かれなければならないが)ことも重要な手段でしょうね?
誰か面白い本でも書かないかな!

トルコ人兵士7名の死亡

先日PKK(トルコ労働者党)のオジャラン党首がトルコ政府が休戦に応じないことについて政府を非難した、と言うニュースをお伝えしましたが、1日付のトルコ紙はトルコ南部のイスケンデルンの海軍基地でテロリスト攻撃で7名の兵士が死亡したと報じています。
today's zaman net の記事の要点は次の通りですが、この地域はハタイ州に属しシリアとの国境に近い地中海沿いの町で(もし記憶に間違いがなければ、この地域はシリアが自国領と主張して両国間で領土問題となっていた土地です)こんな所までPKKのゲリラが出没すると言うのは驚きました。
これまでの衝突は主として北西部のイラクとの国境地帯でした。但し、シリアにも若干のクルド人が居住しているので、彼らの支援もあるのかも知れません(少なくとも昔はトルコはシリアを非難していた)
「PKKに属するテロリストが1日早朝イスケンデルン海軍基地の衛兵交代のためバスに分乗した兵士にロケット弾得を発射し、7名が死亡し、6名が負傷した。
最近気候が暖かくなって山岳地帯から離れることができるようになったPKKゲリラは、南東部の陸軍基地を攻撃してきたが、海軍基地を攻撃することはまれであった。
この週末も南東部で衝突があり6名が死亡しているが、このハタイ州でも29日遅く鉱山会社の事務所が襲われ、3人の民間防衛隊が死亡したところである」
http://www.todayszaman.com/tz-web/news-211723-7-troops-killed-in-terrorist-attack.html

援助船団の影響(トルコ経済)

イスラエルの軍事力行使に対する影響については順次ご紹介してきましたが、トルコではこの事件をきっかけにトルコを巡る中東情勢が不透明になって来たとして、証券が下落する等の影響が生じているそうです。
1日付のtoday's zaman net の記事要点のみ次の通り。
「31日のイスタンブール市場はイスラエルの武力行使のニュースで株が2%下がった。但しその後は様子見のために株価は安定した動きを示している。
経済専門家によれば、危機が継続すれば、金及びドルに対する需要が増え、トルコリラが下落し、それが株価にも影響するだろうとのことで、今後利息の上昇も予想されるとのことである。
これに対して欧州市場は、先進国経済があまりふるわないにもかかわらず、アジア経済が好調なため、模様眺めと言うことで取りあえずは平穏に推移している」
http://www.todayszaman.com/tz-web/news-211724-turkish-stocks-tumble-after-israels-brutal-attack-on-flotilla.html

ガザ向け船団の影響(エジプト)

昨日からガザへの援助物資の搬入を図った船団の事件に関する各国の反応を報告していますが、その中でエジプトのムバーラク大統領がイスラエル軍の行動をバランスを失しているとして厳しく批判したと言うことは気報告の通りですが、1日付のal qods al arabi によれば、31日エジプト外務省の前で多数のエジプト人がデモをして、イスラエル大使の追放を求めたと言うことです。
またプラカードの中にはイスラエルとの外交関係の破棄を求めるものもあったそうです。
大統領独裁のエジプトで他の場所ならともかく、外務省みたいな表の顔の場所で多くの人間がデモをするのは異例のことだと思いますが、エジプトはガザの封鎖にイスラエルと協力してきて、そのこともあってパレスチナ人や他のアラブ諸国からの批判に曝されてきたところ、今回の事件ではエジプト国内でも政府に対する批判がますます強まることは避けられず、ムバラクは苦しい対応を迫られることになると思われます。
http://www.alquds.co.uk/index.asp?fname=today\31z48.htm&storytitle=ff?????? ???? ????? ???????? ??????? ????? ???? ???? ??????? fff&storytitleb=&storytitlec=
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