中東の窓

長年、日本の外交官として中東に深く関与。中東から見た国際関係を日々発信するブログ。

北シナイでの夜間外出禁止の延長(エジプト)

エジプト、特にシナイ半島ではいまだ治安が回復しないというべきか、当局が適切な厳しい措置をとっているというべきか、おそらくは治安が回復していないというのが現実なのでしょう。

先日エジプト議会は、エジプト全土における非常事態の延長(確か3月で、これで3度目のはず)を認めましたが、al qods al arabi net は、エジプト政府が12日夕、北シナイのラファアとエルアリシュで、夜間外出禁止の措置を延長すると発表したと報じています。
この延長は13日から非常事態解除の日までとのことで、一部の地域を除いて、1900〜0600までが禁止時間となる由。
http://www.alquds.co.uk/?p=860003

エジプトでは、確か北シナイのモスクに対する攻撃で多数の住民が殺害され、シーシ大統領が3月だったかの期限をつけて、治安部隊に過激派を掃討するように厳命したと記憶していますが、どうもこの調子では、過激派の掃討作戦は、その通りに入っていないのではないでしょうか?








女性もサッカーを見た(サウディ)

ff1af778-9a46-44b4-88cf-b45d5cb8584e[1]女性のサッカー見物が許可されたことは昨日報告しましたが、12日のジェッダのぶだっらー国王競技場では史上初めて、女性が競技場でサッカーを見ることができたとのことです(写真参照)

観客が随分少ないように見えますが、彼女らは早くからきて、歴史的瞬間を写真にとっているのでしょう。
更に、alqods al arabi net は、サウディ当局が、男性の保護者なしの女性観光客に対しても、観光査証を発行することを決定したと報じています。
サウディの女性に対する自由化政策は、勿論まだまだ初歩段階ですが、加速度的に進みつつある感じがします。
https://www.alarabiya.net/ar/saudi-today/2018/01/13/بالفيديو-هكذا-تفاعلت-العائلات-وهتفت-في-ملعب-الجوهرة-.html
http://www.alquds.co.uk/?p=860050







抗議デモの鎮静化(チュニジア)

チュニジアで広がった物価高騰等への抗議デモは、ほぼ収まり(al jazeera net は北部のシリアナと南部のドゥズではまだ続いていると報じている)、特に若者による暴力行為は止まった模様です
(おそらく重要官庁街等に対する軍の展開が一役買ったと思う)
これに対して、治安当局は、違法行動者の逮捕を進め、これまで773名(al arabiya net の数字。aljazeera net は800名としている)が逮捕され、うち16名が過激派で、暴力行為を扇動したりしたとのことです
(あれだけ連日の全国各地での抗議デモにも拘わらず、過激派の逮捕が意外と少ないように思われるが、これが事実であれば、抗議デモは過激派等の扇動ではなく、一般民衆の政府の経済政策に対する不満が噴出したものというべく、経済的な問題は即効的な特効薬もないことから、状況が改善されなければ、、また爆発する可能性も否定できないと思われる
いずれにしても800名に近い逮捕者というのは問題の深刻さを表していると思う)
取りあえず
https://www.alarabiya.net/ar/north-africa/2018/01/12/تونس-عودة-الهدوء-وتواصل-حملة-الاعتقالات-.html
http://www.aljazeera.net/news/arabic/2018/1/12/تراجع-نسبي-لاحتجاجات-تونس-واعتقال-المئات



女性もサッカー見物ができる!(サウディ)

21ipj51[1]サウディの驚きはさらに続きます。
al qods al arabi net とal arabi net は、サウディでは12日から初めて女性が、「家族の一員として」として、サッカーの試合を見ることができるようになると報じています。
現在のところ、女性の観客が認められるのはジェッダ、リヤド、ダンマールの3つの競技場とのことです
(写真は、リヤド国際競技場でのサウディ建国87年の記念行事のものの由)
特に、alqods al arai net は、この改革は女性の運転許可(実行は6月から)とか映画館の再開と合わせて、皇太子の改革が急速に進みつつあることを示すとコメントしています
http://www.alquds.co.uk/?p=859812
https://www.alarabiya.net/ar/saudi-today/2017/09/23/شاهد-صور-العائلات-السعودية-باستاد-الملك-فهد-لأول-مرة.html





サウディでの日本のオケのコンサート

4c0064fe-325e-4fc0-8190-75ad54d53331_16x9_600x338[1]いや、驚きました。
al arabiya net は、11日夕リヤドのファハド文化会館で、サウディ初のクラシックオーケストラの演奏家が開かれたと報じていますが、なんとこの「歴史的な」名誉を担ったのは日本のオケだったとのことです。
記事によると、この行事は日・サウディ文化交流の一環で、サウディでの「日本文化の1週間」たと出した行事とのことで、オケの名前は出ていませんが、指揮者はhirofumi yoshida とのことです。
またサウディ文化情報大臣もオープニングに出席した由。
記事はSaudi人観客は初めての経験にもかかわらず、オケの演奏を楽しみ、大変好評であったとコメントしています。
https://www.alarabiya.net/ar/social-media/2017/04/14/كيف-تفاعل-السعوديون-مع-أول-حفل-أوركسترا-في-الرياض؟.html











リビアの化学兵器の最終的処分

al arabiya net は、米大統領府報道官が11日、リビアがカッダーフィ時代の化学兵器を完全に廃棄したことを歓迎し、シリアに対して同国も同じように化学兵器を全面的に廃棄するように呼びかけた、と報じています。
(シリアの化学兵器については、政権側が何度も使用し、このためオバマがシリア政府はred line を越えたとして、攻撃の意向をちらつかせたが、ビビり、結局は化学兵器禁止条約機構等がシリア政府の申し立てに従い、サリン等を搬出して、全量廃棄したとしたが、その後もアサド政権の化学兵器使用が続いた・・・要するにアサド政権は、保持する化学兵器をすべて申告した訳ではなかった・・・として、トランプ政権は確か2017年にシリアの基地を巡航ミサイル等で攻撃したと記憶しています)
また化学兵器禁止条約機構も、11日、カッダーフィ政権時代の化学兵器500トンが、ドイツ西部のmunstr(アラビア文字からの訳)の特別施設で、最終的に廃棄されたとして、これは人類にとって歴史的な成果であるとした由。
https://www.alarabiya.net/ar/north-africa/2018/01/11/ليبيا-تدمر-كيماوي-القذافي-وأميركا-تهنئ.html
確か、リビアの化学兵器は、リビア革命後、南部の砂漠地帯で保管されていて、リビアの治安が悪化するにつれ、それが過激派の手に落ちることが懸念されていたかと思います。
確かそのために米等NATOが特殊部隊等を派遣して、その安全を確保しているという報道があったような気がしますが、噂程度だったかもしれません。
何はともあれ、歓迎すべき動きではあります。

大量破壊兵器の問題では、当面北朝鮮の核とイランの核開発問題がありますが、確か北朝鮮は化学兵器や生物兵器も保持しているように思います。
全く剣呑な隣人です。

UAE機のカタール領空侵犯(安保理への苦情)

al qods al arabi net は、カタールが安保理に対して<UAE機が同国の領空を侵犯したが、これは国際法違反で、カタールの主権の侵害であるとして苦情を申し立てたと報じています。
但し、事件の起きたのは、昨年の12月21日で、しかも領空侵犯の時間はたったの1分だとのことです。
http://www.alquds.co.uk/?p=859444

UAE機のカタール領空侵犯というので、湾岸諸国の喧嘩もついに軍事的な問題にまで発展したか?と身構えましたが、昨年12月21日の事件でしかも、侵犯の時間がたったの1分ということであれば、なぜ今になって、こんな些細な事件を安保理に持ち出したのか、その方が気になります。
何か新しく事を構えるような動きがあるのでしょうか?







エルドアンの米国に対する警告

トルコ外務省が、米国のYPG(在シリアのクルド勢力)に対する軍事支援(国境警備のために400名のYPG要員を訓練中の由)に関連し、在トルコ米臨時代理大使を招致し、抗議したことは先にお伝えしましたが、hurryiet net はエルドアン大統領が11日、地方行政長たちとの会合で、『如何なる者も、シリア北部に新しい国家を創設しようとしてはならない、必ず失敗するであろうしトルコはこれを許さない」と語ったと報じています。
記事は更に、トランプ大統領は電話でエルドアンに対して、国防総省に対してYPGに武器を供与しないように訓令すると約束したが、現在でも米軍の協力は続いていると見られているとして、YPGが主力であるシリア民主軍の幹部の一人は、同軍が国境地帯の警備等のために新しい軍隊を創設中であると語ったとしています。
http://www.hurriyetdailynews.com/no-one-may-establish-a-new-state-in-northern-syria-erdogan-warns-us-125602

トルコのYPGに対する敵意は、、昔からよく知られていて特に目新しいことではありませんが、疑問なのは米国のYPG支援の戦略的背景です(米は度重なるトルコからの申し入れにもかかわらず、シリア民主軍への支援を止めなかったこともあり、現在YPGを訓練しているというのも、おそらくは事実と思われる)
ロシアとかイランは、アサド政権を支援して、アサドによる全土の奪還を助け、合わせて彼らの精力の扶植を図るという、明確な目的があると思いますが、米国の目的は何なのでしょうか?
そもそも、ISに対する戦いでシリア民主軍を支援するという口実は、ISのほぼ全面的(特にシリア北部で)な崩壊で、今更その必要性もなかろうかと思います。
そのような中で、トルコもイランもが敵対しているクルド人を、彼らの意図に反して支援して何を実現しようとしているのでしょうか?
まさかクルドを通じてアサドを倒せると思っている訳ではないと思います。
ということは、シリア内に自己の息のかかった地域を、たとえ小さな地域であろうと確保しておこうということでしょうか?ということはイスラエルなどが、その狙いを疑われている、シリア分割を狙っているのでしょうか?
どうにも米国の目的とするところが良く分かりません。






元参謀長の大統領選出馬(エジプト)

先日は、元首相(ムバラク時代最後の首相だったかと思う)シャフィークの大統領立候補からの撤退(どうやら体制側の封じ込めにあった模様だが)をお伝えしましたが、今度は元参謀長の出馬です。
アラビア語メディアはいずれも、「アラブのエジプト党」が、その創始者のsami anan 元参謀長画、3月末の大統領選挙に出馬すると報じています。
彼は1948年生まれで、第4次中東戦争に参加した後、防空軍司令官等を歴任し、2005年に参謀長に任命されたが、2012年当時の国防大臣とともに、シーシにより解任された人物の由。
これは同党の事務局長が、11日発表したとのことですが、まだ発表されたばかりで、その影響等は不明ですが、一部のメディアは、シャフィークの撤退でシーシ現大統領が圧倒的に有利と見られていたが、anan の出馬で軍等の支持が分かれる可能性があるとみているところもあります。
いずれにせよ、今後彼は必要な支持署名集めを始めるとのことで、今後どうなるのか、現時点で判断するのは正しく時期尚早でしょうが、エジプトの大統領選挙というんは矢張り元軍人同士の争いとなるのでしょうか?
http://www.alquds.co.uk/?p=859410
https://www.alarabiya.net/ar/arab-and-world/egypt/2018/01/12/سامي-عنان-رئيس-أركان-مصر-السابق-يترشح-للرئاسة.html
http://www.aljazeera.net/news/arabic/2018/1/12/حزب-مصر-العروبة-يرشح-الفريق-سامي-عنان-للرئاسة















チュニジアの抗議の拡大

チュニジアの抗議活動はその後も拡大をしているようで、al qods al arabi net やal sharq al awsat netは、これまで抗議が広まっていた首都チュニスの貧困地域、ガフサ、カスリーン、メノバ等に加えて、ナブル、ガバリ、ビゼルタ等の大きな都市にも広がりつつあると報じています。
更にal sharq al awsat net はこれまで230名が逮捕されたとして(al qods al arabi net では300名)、軍が治安関係の官庁、官公署等に対する破壊活動、略奪等を阻止するために、重要な地点に展開したと報じています。
また野党が抗議活動に参加する姿勢を見せていることは先ほど報告しましたが、政府与党及び野党等は、経済政策の遅れ等について、相互非難を始めた由。
http://www.alquds.co.uk/?p=859132
https://aawsat.com/home/article/1139861/%D8%A7%D8%AD%D8%AA%D8%AC%D8%A7%D8%AC%D8%A7%D8%AA-%D8%AA%D9%88%D9%86%D8%B3-%D8%AA%D8%AA%D9%85%D8%AF%D9%91%D8%AF-%D9%88%D8%A7%D9%84%D8%AC%D9%8A%D8%B4-%D9%8A%D9%86%D8%AA%D8%B4%D8%B1

・確かアラブの春の時も、チュニジア軍は政治的中立を守ったと記憶していますが、現在までのところ軍とデモ隊との衝突等はない模様
livedoor プロフィール
最新コメント
記事検索
  • ライブドアブログ