中東の窓

長年、日本の外交官として中東に深く関与。中東から見た国際関係を日々発信するブログ。

2011年03月

ヒズボッラの武器庫(南レバノン)

イスラエルはかなり前から、シリアがヒズボッラに対して、ダマスカスの郊外の武器庫から種々の兵器をヒズボッラに引き渡してきたと非難してきましたが、30日付のhaaretz net の記事は、イスラエル情報機関がレバノン南部のヒズボッラの地下バンカー等の詳細な地図をセかのマスコミに流しているとして、ワシントン・ポストの記事を引用しています。
下記のhaaretzのサイトから地図を見ることができますが、それによると550のバンカーには武器が隠匿されており 、その他330の監視哨、その他の施設100があるとされ、それぞれ色分けされています。
このような詳細な情報をイスラエル政府が提供した理由として、同紙は将来イスラエルが南部レバノンに大規模軍事行動をする場合に、民間人居住地域を攻撃したと非難される可能性に備え、そこにはヒズボッラの武器庫があるからという証拠として使うためとしているます。
何故イスラエル政府が自国マスコミではなく、米国の有力紙を使ったか興味のあるところです。
http://www.haaretz.com/news/diplomacy-defense/israel-releases-map-detailing-hundreds-of-hezbollah-sites-in-lebanon-1.353095

リビア情勢(国連代表は傭兵)

リビアの運命は結局は現地の戦闘その他の情勢によるので、この話は逸話の類を出ないと思いますが、現代の世界では面白い話と思いますので、リビア外交の混迷ぶりについて。
リビアでは多くの外交官がカッダーフィから離反しましたが、国連の常駐代表および次席もそうでした。
これに対して、リビアの外相が新たなリビア代表として元ニカラグア外相のmiguel diskoto(注:アラビア語からの音訳)を任命しました。
この新代表に対して、前の常駐代表は、カッダーフィは兵隊も傭兵部隊を使っていたが、外交でも遂に傭兵を使いだしたと非難したとのことです。
ところがこの任命者のリビアの外相その人が今度は英国に亡命してきました。新しいリビアの国連大使の任命がどうなるかは不明です。
誠に、こう言っては何ですが、面白い動きですが、なに昔は国民国家等と言う意識がそれほど強烈ではなかったので、他の国の外交専門家を大使や外務大臣に任命することもそれほど、珍しいことではなかったと思います。
しかし現在の国際社会で、こういう例はまれでしょうね!
http://www.alquds.co.uk/index.asp?fname=latest/data/2011-03-31-05-38-09.htm

リビア情勢(ciaの出番?)

リビアの現地情勢は一進一退のようで、BBCなどの特派員も前線から、反政府軍は武器も劣悪で、訓練もされておらず、指揮命令もなく、カッダーフィ軍が組織力を装備を利用して反撃すると、桟を乱して退却すると特派員の話を映像入りで流しています。
これに対して米英政府は反政府軍への武器供与を検討し始めた模様で
、オバマやクリントンも2番目の安保理決議は武器の供与を認めていると解釈できる、などと発言し始めました。多国籍軍が地上軍を送り込まずに、戦線が今後長期間にわたりこう着するのを避ける唯一の方法かも知れません。
それと話が出てきたのがcIA等の情報機関及び特殊部隊の活用です。
最後の点に関し、31日付のal qods al arabi net の記事は、ワシントン・ポスト紙等を引用してCIA等は既に現地に要員を派遣して活動していると報じています。
記事によれば、CIA要員は元リビア大使館で現地の経験のある者及び新しく派遣された者で、その仕事は一つはカッダーフィ軍の戦車、大砲等の所在の確認と多国籍軍への攻撃目標の指示、もう一つが反政府勢力との接触です。
このほか今後の問題として、反政府軍へ供与される武器等に関する訓練があるだろうとしています。
英国の特殊部隊もほぼ同様の任務とのことです。
これは考えてみれば、多国籍軍の極めて正確と言われる空爆の陰には、目標を指示する地上からの支援部隊が存在していると考えた方が良いと思います。
また、反政府と言っても、どのような連中が集まっていて、その間の勢力関係とか、背後の勢力とかが不明で、おまけに未だ正当政府として承認していない段階では(尤も仏は承認したが)、正しくこれはcIA等の情報機関の仕事でしょう。
結局オバマが何のかんのと言っても、最後はこれまで通りCIA等の出番と言うシナリオになるのでしょうね?
http://www.alquds.co.uk/index.asp?fname=latest/data/2011-03-31-06-33-02.htm

イエメン情勢

イエメンでも情勢に大きな変化h見られません。
3日付のal jazeerah net の記事によると、サナアでは数万人がサーレハの辞任を求めてデモをしたが、昨日ご報告の通り3方向から大学前の広場に集合したとのことです。
同じように数万人規模のデモが、イッブ及びタエズでも行われたということです。
またal haimah (注:アラビア語からの音訳)部族の数百人及び他の部族の多数が反政府への参加を表明したとのことです。
サーレハ大統領の動静については特段伝えられていません。

それにしてもこれだけ連日大規模な(数字はかなり誇張はがあると思うが)政治的集会が行われていては、経済活動はどうなっているのでしょうか?
それよりもイエメン人がこよなく愛するqat パーティもやらずにデモをしているのでしょうか?人ごとながら気になります。
http://www.aljazeera.net/NR/exeres/466E8871-EA19-4CF9-9C01-EAA8AE2C1383.htm?GoogleStatID=1

シリア情勢(ラタキアのデモ)

アサドの演説の直後にラタキアでデモが起きたことは先に書きましたが、30付のal qods al arabi net の記事は、演説直後にラタキアで数百人規模のデモが『自由を」と叫んで行われたが、治安警察が多数展開し、銃声が聞かれたと報じています(なお、治安警察の発砲問題については、BBC放送の質問に対して、シリア外務省の報道官が、警察に対しては一切発砲しないようにとの命令が出されているとして、発砲を否定していました)。
また、ラタキアでは市内2箇所でデモがあり、激しい銃撃音を聞いたとも報じています。
また反政府派は、アサドの演説に納得できないとして、31日改めて大規模なデモを呼びかけているとのことです。

デモ関係のニュースは以上ですが、シリアでは未だ未だ緊張が続きそうです。
http://www.alquds.co.uk/index.asp?fname=today\30z499.htm&arc=data\2011\03\03-30\30z499.htm
livedoor プロフィール
最新コメント
記事検索
  • ライブドアブログ