中東の窓

長年、日本の外交官として中東に深く関与。中東から見た国際関係を日々発信するブログ。

2011年05月

イエメン情勢(サナアの戦闘再開)

イエメンではサナアで政府軍とhashed部族連合との間に、つい2日前でしたか、停戦が実現しましたが、31日付のal qods al arabi net の記事によると、この停戦は早くも破られ、31日早朝から両者の間で激しい戦闘が続いているとのことです。
戦闘はこれまでの戦闘の舞台であったhasba地区とその周辺で行われているとのことで、重火器及び中火器が使用され、部族長ahmarの家も激しく攻撃されているとのことです。
またサナアの住民は深夜多くの激しい爆発音を聞いたとのことです。
停戦が破られた原因等は不明とのことです。

タエズにおける激しい衝突に引き続き、首都でも戦闘が再開された様で、イエメンの情勢はますます泥沼に入りつつある模様です。
http://www.alquds.co.uk/index.asp?fname=latest/data/2011-05-31-05-44-58.htm

ヒズボッラの活動(シリアからのミサイルの移動等)

シリアの不安定化がレバノン、中東紛争にも影を落としてきたようです。
30日付のal qods al arabi net の記事は、イスラエルのTV局3チャネルと10チャネルを引用して、信頼できるイスラエル情報筋が、それらTV局に語ったところでは、最近のシリアの不安定な情勢に鑑み、ヒズボッラがシリアに貯蔵していたミサイルをレバノンに移動し、また陣地構築等の活動を活発に行っていて、イスラエル軍が非常に警戒していると報じています。
このようなニュースについてはイスラエル紙のネットでは見つかりませんでしたが、潜在的に重要なニュースかと思うので、記事の要点のみ。

「イスラエル情報筋によればこれからレバノンとの国境が大いに緊張する可能性があると言う。
これはヒズボッラがこのところシリアに貯蔵してあった武器を盛んにレバノンに運び入れ、それを貯蔵するのではなく部隊に配布しているという具体的な情報に基づくものである。その理由は最近のシリアの不安定な情勢とのことである。
この情報は新しいイスラエル参謀総長が特に北部方面軍の配置替えを積極的に進めていることと時間的にタイミングが合っている。
また別のイスラエル軍情報筋によれば、ヒズボッラh最近南レバノンの多くのところで陣地の強化を進め、270の村にその部隊を展開しているとのことである。強化された陣地は550で、そのうち350は地下が強化されて
いる由。
同筋はまたシリア及びイランはヒズボッラの武装強化を進め、現在ではイスラエルの何処にでも到達する長距離ミサイルを多数所有しているとしている由。
イスラル軍の分析によれば、現在ヒズボッラは約4万発のミサイルを有し、戦闘になれば毎日500〜600発のミサイルをイスラエル奥深く発射できるとのことです。
イスラエル軍情報によれば、これらミサイル配置の中心はal khyyam 村で、そこには数100発のミサイルが配置され、特殊部隊を含む1000人の部隊が配置されているとのことです。
また同筋によれば、ヒズボッラh最近南部レバノンの東部地区で活動を再開したが、これは2006年のイスラエルのレバノン侵攻前の状況を想起させるとのことです
(先日国連軍のUNIFILのイタリア部隊が何者かに襲われた事件がありまsたが、もしかしたらヒズボッラがその活動をするにあたり邪魔な国連軍を遠ざけるために行ったテロかもしれません。特に確証はありませんが)」
http://www.alquds.co.uk/index.asp?fname=today\30z495.htm&arc=data\2011\05\05-30\30z495.htm

シリア情勢(ヒズボッラとの関係)

シリア政府の抗議運動に対してイランの革命防衛隊が、群衆規制のやり方等の技術指導の他に、その為の盗聴危などの資材提供で弾圧を支援していると言う話は、これまでも米紙(ワシントンポストなど)で報じられていましたが、今度はヒズボッラの関与の話です。
30日付のal qods al arabi net の記事は、イスラエル放送を引いて、イスラエル情報筋によれば幾つかのシリアの町で、ヒズボッラの書記長ナスラッラのポスターが燃やされたが、これはヒズボッラの多くのメンバーが長いこと続く群衆の抗議運動の弾圧で苦労しているシリア政府を助けるために、民衆の弾圧に参加していることに対するシリア民衆の反発を反映している、と報じています。

この話もヒズボッラとシリア政府の関係に鑑みれば、大いにあり得る話ですが、他方同じ記事でイスラエル政府gヒズボッラの活動に警戒感を強めているというところもあり(そこについては別途報告します)、イスラエル政府が国際的なシリア非難にかこつけて、ヒズボッラの悪さを宣伝していると解されなくもないかもしrません。
この種の報道は他では見かけていません(イスラエル紙のネットでも見つけていない)ので、勿論真偽のほどは不明ですが、あり得る話と思うので。
http://www.alquds.co.uk/index.asp?fname=today\30z495.htm&arc=data\2011\05\05-30\30z495.htm

国連夏の陣(パレスチナのゲームプラン)

先日のオバマ演説にも拘わらず、今のところ米国が具体的な和平交渉開始のために精力的に動いているようにも見えません。
どうもこのままでいけば、本年の国連総会でパレスチナ国家承認の攻防があると言うシナリオが(米国の強い反対にも拘わらず)動き出しそうです。
その点に関して、31日付のhaaretz net の記事は、PA(パレスチナ暫定政府)のワークプランを入手したと報じています。その真偽のほどは不明ですが、これまでに報道されている事実関係や発想をよく反映しているように思われます。
米国はこれからどう動いて行くのでしょうか?このままでいけば、オバマの発言は却って彼がspin docteor であって、真剣に中東和平を動かす意図も能力もないことを示すことになりはしないでしょうか

記事の要点のみ次の通り
「国連総会は新国家の加盟を認める権限を有しているが、それは安保理の勧告に基づく必要があり、安保理では米国の拒否権が確実視されている(注:日本の国連加盟に当たっても何度かソ連の拒否権で阻まれたあと、1956年でしたかの日ソ共同声明の国交正常化後にようやく加盟が実現したことが記憶される)。
しかしPAとしては、あくまでも加盟要請をして、安保理で米国に拒否権行使を余議なくさせようとしている。
PA指導部は25日会合し、そこにerakatのワークプランが提出された。本紙はその中身を手に入れたが、それは国連加盟のための時間的な作業計画を含んでいる。
国連総会は9月15日に開催されるが、総会で十分な時間をかけて審議するためには、遅くとも7月中旬には加盟申請を正式に提出する必要がある。
このためPAはこの時期までに国連事務総長に公式の書簡で、1967年の国境に基づいてのパレスチナ国家の加盟を申請することになり、その書簡では国連憲章の原則の受諾が表明される。
事務総長は書簡を7月の安保理議長(ドイツ)に回付する。そしてこの申請を検討する小委員会が設立され、その報告は総会開会の35日前、即ち8月10日には安保理に提出される必要がある。
小委員会の報告に基づいて安保理は採決するが、仮に採択されれば(あり難い話だが)、次は総会の3分の2の多数(128国)を獲得する必要がある。(注:通常の問題は過半数の賛成だが、いわゆる重要事項が3分の2、但し正確には出席し、且つ投票する国の3分の2なので、票数は必ずしも上の数字とは限らない)。
PAとしてはこのタイムスケジュールに従って、米国に安保理で拒否権を行使させようとしている。
その場合、総会はパレスチナ国家の加盟は決議できないが、独立国家として承認することはできる」
http://livedoor.blogcms.jp/blog/abu_mustafa/article/edit

シリア情勢(30日)

シリアでは政府の猛烈な弾圧と国際的な弾圧非難にも拘わらず、抗議運動が続き、政府の弾圧も依然として血生臭いものがあるようです。
確か前にホムスの近郊の村が戦車を伴った治安部隊により包囲されていると言うニュースをお知らせしたかと思いますが、30日付のal jazeerah net の記事は、これらの治安部隊が戦車とともに、ホムス郊外のいくつかの町と村(名前の挙がっているのはtelbisa とal rastanの2です)に突入し、子供を含む14人が殺されたと報じています。
他方政府系の報道はtelbisaで治安部隊の兵士4名が武装テロリストにより殺されたと報じているとのことです。
人権団体等の非政府組織によれば、これまで1000人が殺され、1万人以上が逮捕されているとのことです。

シリアの状況も悲惨な状況が続いていますが、このままでバース党政府の弾圧が民衆の抗議運動を圧殺して行くのでしょうか?
http://www.aljazeera.net/NR/exeres/02D147BE-01F7-4FA2-88EF-D8D29C00767B.htm?GoogleStatID=1
livedoor プロフィール
最新コメント
記事検索
  • ライブドアブログ