中東の窓

長年、日本の外交官として中東に深く関与。中東から見た国際関係を日々発信するブログ。

2012年12月

ムバラク前大統領の危篤

ムバラク前大統領が容態悪化のため、刑務所の病院より軍病院に移送されたことは先に書きましたが、30日づkのal qods al arabi net は、ムバラクの家族の言として、エジプトTVが前大統領は危篤状態にあると報じていると伝えています。
取り敢えず
http://www.alquds.co.uk/index.asp?fname=latest\data\2012-12-30-11-42-34.htm

経済危機(エジプト)

コンゴのムルシ―政権の安定が経済再建にかかっていることは先に書きましたが、30日づkのal mayadeen net は、カンディール首相が同日、IMFからの48億ドルの借款の交渉再開のために、IMFに対して来月カイロを訪問するように要請したと発表したことを報じています。
また同ネットは同時に、エジプト中央銀行がエジプトの保有外貨が、昨年革命以来最低の水準になり、エジプトとして必要とする外貨保有の最低限度に近付いたと確認したと報じています。
保有外貨数等は報じていませんが、外貨の減少の理由として、観光収入の30%減少、過去2年間の外国からの直接投資の全面的引き上げ、外国人投資の引き上げがあり、エジプトとしてはその経済運営のためには現在の外貨準備の水準を守る必要があるとしている由。

取り敢えずの記事の要点は以上ですが、IMFからの借款には、補助金の削減とか、緊縮財政とかの条件をつけられるのが通常で、経済的に疲弊し、国民の要求が増大しているエジプトで、どの程度の緊縮政策を求められ、又政治的にエジプトに受け入れ可能なのか、今後厳しい交渉が続く可能性もあるように思われます。
いずれにしても、今後の経済運営は極めて厳しいものではないかと思われます。
http://almayadeen.net/ar/news/egypt-jdP9kCu3R0G2Y6E3AMjgFQ/مصر-وصندوق-النقد-لاستئناف-المفاوضات
エジプト外貨準備について、31日付のal arabiya net は、エジプトは11月に外貨を4・48億ドル失ったが、その結果2010年12月の外貨360億ドルが、200億ドルも減少して、150・35億ドルとなったが、これはエジプトの輸入の3月を賄えるだけに過ぎないとしている。
記事は又米ドルは30日対エジプトポンドで、2・5%も上昇したとも報じています。
http://www.alarabiya.net/articles/2012/12/31/257887.html

シリア情勢(30日)

30日のシリア情勢について何時もの通りとりまとめた所次の通りです。
ブラヒミ特使は、政治的解決の必要性を強調して、安保理5常任理事国を含む大多数の国が合意している政治解決の原則はあるがサウディとイランがこれに同意していないと語った(al mayadeen net )とのことですが、彼が具体的に何を指しているか不明なるも、鍵はアサドの去就のはずで、この点についてロシア、中国と欧米が合意しているとも思われません。
尤も最近ロシアが反政府連立に色目を使い始めた模様で、裏面で何らかの大きな動きがあるのかもしれません。
又クルドがシリアのクルド地域の地図を発表したと言うニュースもシリアの抱える少数派問題を象徴しているように思われます。

・30日ダマスと近郊での戦闘が激しくなり、ダマスの旧市街でも衝突があった。
ゴータを含む周辺地域では政府軍機が爆撃を行っている
他方ホムスでは政府軍が包囲を強化し、地歩を広げた。
ダラアでは政府軍がヨルダン国境沿いの軍事拠点奪還の努力を続けている。
アレッポでは反政府軍部隊が対空部隊599を制圧し、軍事飛行場2の周辺で戦闘を続けている。
イドリブでは攻撃ヘリが撃墜された。
http://www.aljazeera.net/news/pages/cbb79faa-209b-4ef5-abdb-2e3b70ebebf5?GoogleStatID=1
http://www.alquds.co.uk/index.asp?fname=latest\data\2012-12-30-11-34-58.htm
http://www.alquds.co.uk/index.asp?fname=latest\data\2012-12-30-10-28-56.htm
・ヨルダンのサラフィストはそのメンバー300名がシリアで戦闘していると語った。
http://almayadeen.net/ar/news/syria-XsDttGRTIU6OfKE3AKn63A/سورية-أرض-جهاد-لسلفيي-الأردن
・ブラヒミ特使は政治解決の原則については、安保理5常任理事国、周辺国が合意したものがあるが、残念ながらサウディとイランはこれに合意していないと述べた。
http://almayadeen.net/ar/news/syria-kTxuh7q40kCbcaE3ALeREw/الإبراهيمي-الحل-السياسي-أو-الصوملة
・ブラヒミは彼には政治解決の案があり、その案を基礎として国際社会が政治解決を模索できると語った。
http://www.alquds.co.uk/index.asp?fname=latest\data\2012-12-30-11-28-00.htm
・ボンにあるクルドの研究所はシリア北部のクルド人地域の地図を発表した。
その地域はシリアの最東北部ハスカのdirik市からトルコ国境沿いに最西北部のアレキサンドレッタまでつながっている。
http://www.alquds.co.uk/index.asp?fname=latest\data\2012-12-30-18-01-44.htm
http://www.alarabiya.net/articles/2012/12/30/257825.html
http://www.alquds.co.uk/index.asp?fname=latest\data\2012-12-30-11-28-00.htm

カイロ市中心部の警察署襲撃事件

エジプトのニュースをもう一つ
29日付のal qods al arabi net は、同日カイロの中心のkasr al ain(本当に中心の中心です)警察署が襲われる事件があり、治安当局がこれを阻止したと報じています。
記事によると、複数の何ものか(身分等不詳)が先日ムルシー反対派が占拠しているタハリール広場に押し入ろうとして、kasr al ain の警察署に留置されている2人の男を救出しようとして、銃及び刀で武装して警察署に押しかけたとのことで、警察は威嚇射撃をして撃退したとのことです(逮捕等はなかった模様)
その後現場付近には警官隊が大幅に増員された由。

記事の要点は以上で、これらの者がムスリム同胞団などと関係あるのか、それともタハリール広場が占領され、交通等が非常に不便なことに腹を立てている不穏分子か、その辺は一切不明ですが、カイロ市の中止のその中心でこのような事件があったことは驚き(治安悪化というべきか?)なので、Tりあえずご報告しておきます。

http://www.alquds.co.uk/index.asp?fname=latest\data\2012-12-29-10-23-20.htm

サウディの歴史的(金額)の予算

29日付al jazeera net 、al qods al arabi netは、サウディ政府が同日これまでで最大の予算を決定したと報じています。
それによると、2013年の収入が8920億リヤル(2210億ドル)で、支出が8200リヤル(2187億ドル)で、黒字が90億リヤルとのことです。

歴史的大予算と言うので、わが国や欧米のように大幅赤字で、国債を大量に発行するのかと思ったら、何と黒字予算で23・9億ドルの黒だとのことです。
勿論、この数字は石油収入の見込みの上に計算されたものですから、原油価格や輸出量が大幅に落ち込めば、赤字に転落する可能性もなくはありませんが、当面石油市場も安定しているようで、よほどのことがなければ健全財政を貫けるのでしょう。
誠にうらやましい限りです。
http://aljazeera.net/ebusiness/pages/80dbc199-c0ce-4fd1-bbc5-efc5a75bcb68?GoogleStatID=9
http://www.alquds.co.uk/index.asp?fname=latest\data\2012-12-29-12-35-28.htm
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