中東の窓

長年、日本の外交官として中東に深く関与。中東から見た国際関係を日々発信するブログ。

2013年05月

ロシア兵器のシリアへの供給問題

EU諸国の反政府軍への武器供給問題が議論されていますが、それと並んで問題となっている(と言うかそれよりはるかに大規模な武器供給だが)のがロシアからの新型地帯空ミサイルS300の供与問題です。
この問題についてはアサドがヒズボッラーのtvとのインタビューであいまいな表現を使ったこともあり、一時既に供与されたとの報道もありましたが、どうやらその後の報道では未だ供与されていない、というのが正確なところのようです。
その供与時期については2014年という説が強いようですが、14年秋以降という報道も見られます。
なお、31日付のal qods al arabi net は、元ロシア空軍司令官の言葉として、シリア全土をカバーするためには10〜12基のs300ミサイルが必要で、クルーの訓練には最低半月から1月かかるが、これらのミサイルが作戦状態になれば、シリア上空に飛行禁止地域を設定することはほぼ不可能となると語ったと報じています・
(いくら最新式のミサイルでもシリア全土をカバーするに10〜12基では少なすぎるように素人目には見えるし、クルーの訓練期間も短過ぎるように思われますが、報道のまま)
他方、イスラエルのy net news とjerusalem post net は、ロシアがシリアと新型ミグ戦闘機Mig−29M/M2
を少なくとも10機購入する契約を結んだと報じています。
又、y net news は上記ミサイルについても、現在ロシアは契約を実行するとしているが、現実に供与されるか否かは不明とコメントしていて、希望的観測とも思われますが、取り敢えず
http://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4386588,00.html
http://www.alquds.co.uk/?p=49451
http://www.jpost.com/Middle-East/Russian-papers-S-300-delivery-to-Syria-not-before-2014-315006

イナゴ(バッタ)の大群の襲撃(メッカ)

1[10]中東、特に北アフリカでは殆ど毎年locust (バッタとも訳されるがイナゴとも訳され、どちらのこと素人の私には判別できないが)が大量に発生し、広い地域にわたり植物を食い荒らし、農業等に大被害を与えますが、31日のal arabiy net は30日夕イナゴの大群がメッカ地方を襲い、植物等を食い荒らしており、今年の農作物は大被害を受けるであろうと報じています。
今年のサウディは異常な大雨に広範な地域が見舞われたり、災難続きです。
念のために写真も無断掲載しておきます。
http://www.alarabiya.net/ar/saudi-today/2013/05/31/أسراب-من-الجراد-تغطي-السماء-وتجتاح-تربة-في-مكة-.html

イラクのテロ

このところイラクでのテロ事件については殆ど毎日書いていますが、30日もバグダッドを中心に爆弾その他のテロ事件で45名が死亡し、71名が負傷したとのことで、国連はイラクが宗派戦争に陥る危険性があると警告しているとのことです。
al jzeera net は、バグダッドではal bnouk,al karada,al saidiya,al shaab ,al maghreb, sador city 等での爆発で、34名が死亡し、63名が負傷したと報じています。
その他ではアンバールとかモースル等の地域では、武装グループとの衝突で治安関係者が複数死亡したとのことで、これで5月に入ってのテロでの死者は600名を越えたとのことです。
取り敢えず
http://www.aljazeera.net/news/pages/37e2ecb8-037a-4d72-9972-fe1e55bab6ac

ナイジェリアのヒズボッラー細胞逮捕

31日付のal arabiya net は、ナイジェリアの治安当局が、ヒズボッラーのテロ細胞を敵はついたと発表したと報じています。
それによると、逮捕されたものの総数は不明ですが、記事によると3名が逮捕されているとのことで、彼らはいずれもレバノン人です。
5月16日一人が逮捕され、彼の供述から、数日後出国しようとしていたもう一人がたいほされ、26日に3人目が逮捕されたとのことです。
又、彼らの供述から北部の町カノの住宅で、ヒズボッラーの武器庫が発見されたが、それはRPG,爆発物、対戦車地雷、ロケット砲等を含んでいるとのことで、彼らはイスラエルおよび西側の権益を攻撃することを計画していたとのことです。
記事はまた、ナイジェリアの北部のムスリム地方には前から多くのレバノン人が居住し、その中にはヒズボッラーの要員もいたとして、治安当局は警戒していたと報じています。
ヒズボッラー要員の点はさておいて、西アフリカに従来から重要なレバノン人のコロニーがあったことは事実で、その意味では荒唐無稽の話ではありませんが、発表のタイミングが興味をそそるところです。
http://www.alarabiya.net/ar/2013/05/31/نيجيريا-تعتقل-ثلاثة-لبنانيين-تشتبه-في-صلتهم-بحزب-الله.html

駐米サウディ大使暗殺計画者に25年の懲役

若干前だったと思いますが、イラン系米国人がイランのコドス部隊の指令で、サウディ大使の暗殺を計画しているとして逮捕された事件がありました。
この事件に関し、アラビア語メディアのネットは、マンハッタン連邦裁判所が25年の懲役刑の判決をしたと報じています。
記事によると、この男mansur albab siyar(アラビア語からの音訳)はイラン生まれの57歳で、彼の告白によると、彼は革命防衛隊のコドス部隊の指令で、駐米サウディ大使の暗殺を計画し、2011年春から秋にかけて、計画、打ち合わせのために数度メキシコを訪問しているとのことです。
また彼は報酬として100万ドルを要求し、そのうち25000ドルはコドス部隊より既に入手していた由。

罪名は陰謀と暗殺未遂、とのことですが、それでも未遂で25年の懲役とは日本では考えにくい重い罰則ではないかという気がします。控訴の有無等は不明です。
http://www.alarabiya.net/ar/saudi-today/2013/05/30/السجن-25-عاما-للمتهم-بمحاولة-اغتيال-السفير-السعودي-بواشنطن.html
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