中東の窓

長年、日本の外交官として中東に深く関与。中東から見た国際関係を日々発信するブログ。

2013年06月

シリア情勢(29日)

29日のシリア情勢とりまとめたところ次の通りです。
政府軍はホムスの反政府軍制圧地域に対し「前例のない」ほど激しい攻撃をかけているとのことですが、これはおそらくal qseerでの勝利の余勢をかって中部シリアでの支配権を確立するためと思われます。
他方自由シリア軍はダラアで制圧地を広めており、ヨルダンとの国境の検問所の大半を制圧したとのことですが、こちらの方は米国との武器供与との関連での作戦でしょうか?(要するに武器供与するとすれば、トルコ経由かヨルダン経由にになるだろうから)

・29日シリアでの死者は人権団体によれば47名で、その大部分がアレッポ、ダマスと周辺であった。
http://www.aljazeera.net/news/pages/f2465e14-9dfb-4af5-b1ba-927629cbd9e3
・政府軍はホムスで「前例のないような」激しい攻撃を仕掛けている。
空爆や大砲やミサイルの攻撃に合わせて、政府軍とヒズボッラーが地上攻撃を仕掛けている。
・他方自由シリア軍はダラアで地歩を固めており、特にヨルダンとの国境地帯で第35、第36検問所を制圧し、その支配下にある検問所は18となった。
また国境地帯で政府軍4個大隊を制圧した。
このため政府軍支配下には3の検問所しか残っていない。
・ダマスではal qaboun やヤルム―クキャンプ、市の南部が政府軍の攻撃にさらされている。
また周辺地域では、ダリヤ、maadhamiya 等が激しく攻撃されている。
http://www.aljazeera.net/news/pages/f2465e14-9dfb-4af5-b1ba-927629cbd9e3
http://www.alquds.co.uk/?p=58640

エジプト情勢(29日)

エジプトでは本30日のムルシ―就任1周年に彼の退陣を求める大規模集会と、これに反対する支持者の集会が予定されていますが、アラビア語メディアはいずれも、その前日から双方の支持者が多数集まり、規制を上げており、エジプトは異常な緊張に包まれていると報じています(中には内戦前夜の雰囲気と形容するものもある)。
日本時間本日夜から明日にかければ状況は少しづつ明らかになると思われますが、反ムルシ―側ではその退陣と早期選挙と市民的不服従運動を呼び掛けているとのことです。
又反ムルシ―陣営では、その信認撤回の要求に2200万以上(22,134、465)の署名を集めたとのことです。
他方親ムルシ―陣営は2600万の支持署名を集めたとのことです。
なお米大使館では館員45名の家族を引き上げたとのことです(通常どこの国の大使館でも、非常に緊張がと即されている時には先ず家族を引き上げ、次いで最小必要な館員を残して館員を引き上げ、最後には全員引き上げると言う措置を取るが、今回米大使館が家族引き上げの措置を取ったのは、エジプトの緊張が相当期間深刻であろうと見ているということでしょうか?)

取り敢えずの状況は以上で、先ずは30日の状況を見る必要がありますが、上記署名の状況を見ても(おそらく双方とも相当水増しした数字と思うが)双方の勢力はほぼ拮抗しており、エジプト社会の意見が真っ二つに割れていることを示唆しているようです。
http://www.aljazeera.net/news/pages/34016c8e-e2b6-4227-81ea-cbbf3ef4cbba
http://www.alquds.co.uk/?p=58652
http://www.alarabiya.net/ar/arab-and-world/egypt/2013/06/30/حركة-تجرد-تجمع-26-مليون-توقيع-تأييدا-لمرسي.html
http://www.alarabiya.net/ar/arab-and-world/egypt/2013/06/29/تمرد-تجمع-22-مليون-و134-ألف-توقيع-لسحب-الثقة-مرسي-.html

ロシア、イラン、中国のシリア支援

シリア政府がこれまで何とか難局を切り抜けてきた背景には、特にイランの支援があると見られていますが、29日付のal arabiya net はシリア経済次官の言として、これら3国が毎月約5億ドルもの資金援助で、政権を支えているとと報じています。

記事の要点のみ次の通り
シリアの経済次官の言によれば、ロシア、イラン、中国の3国は、政治的、軍事的、経済的にアサド政権を支えているが、資金面ではその額は毎月五億ドルに上っている。具体的には燃料の供給、無制限の債務保証等を通じてである。
このため、シリア政府は最近西側諸国の制裁を避けるために、従来のドル及びユーロを使っての決済に代えて、ルーブル、イラン・リヤル、元を使用している。
また彼によれば、これら3国はシリア・リラを崩壊させようとの西側諸国の陰謀から、アサド政権を守ってくれる由。
特にロシアの支援は重要で、ロシアからの船舶は政府支配の港について物資を陸揚げしている由。
他方シリア原油の輸出だけで月五億ドルに上るが、派政府派の油田支配が、悪影響を与えている由。このためシリア経済は非常な困難に面しているが、未だ崩壊するという事態には至っていない由。
http://www.alarabiya.net/ar/aswaq/economy/2013/06/29/إيران-وروسيا-والصين-تدعم-سوريا-بـ500-مليون-دولار-شهريا.html

イランの対イエメン干渉

イエメン政府はこれまでもイランがイエメンの反政府派を支援したり、武器供与したりして、イエメンの内政に干渉してきたと非難してきましたが、29日付のal arabiya net はイエメン政府筋の話として、いらんはhothy  部族と南部の分離主義者に対して軍事訓練をしていると報じています。
真偽のほどは不明ですが、これまでたびたび報じられてきたイランのイエメンに対する干渉がでっち上げでなければ、十分あり得る話ではないでしょうか?

記事の要点のみ
イエメンの政府筋によればイランはhothy族および南部の分離主義者を数百名軍事訓練している。また彼らは地対空ミサイル等の近代兵器も供与されている。
尤も南の分離主義者の間では分裂もあり、元大統領のal beidhの指揮する武装兵力が支援を受けていると言う。
南の分離主義の幹部の一部は、青年たちが訓練のためにイランに赴いていることを認めて、彼らは武器のためにhothy族とも接触しているが、自分たちはこれを止めるように忠告していると話している。
また彼らによれば、ヒズボッラーが分離主義者に資金的支援をするとともに、レバノン内のTV局を通じて情報面でも支援しているとのことである。
又イエメン情報大臣も、革命防衛隊がイエメン人に対する訓練を監督しており、その下で一部はレバノンでヒズボッラーにより訓練されていると話している。
また今月イエメン政府は、スパイ等を使ったイランの干渉に対応するために、治安当局の対応体制をオレンジ(上から2番目と言う意味か?)に上げたとのことである。
この動きは一つは情報に基づくが、さらには現地でのhothy属及びal beidh の手先の蠢動に対応するものの由で、彼らは送電線、油送管の破壊等の破壊工作を実施している。
http://www.alarabiya.net/ar/arab-and-world/yemen/2013/06/29/إيران-تدرب-مئات-من-عناصر-الحوثي-والحراك-الجنوبي-باليمن.html

チュニジア人過激派問題

チュニジアの過激派についてはこれまでも何度か書いてきましたが、27日付のal arabiya net が欧州等海外における過激派の動向について書いていますので、記事の要点のみ。

・ドイツ警察は26日、4人からなるチュニジア人テロリスト細胞の2名を逮捕したことを明らかにした。彼らはテロのための資金洗浄に携わるとともに、航空機を使ったテロを計画していた。
この逮捕はドイツ国内における長期間の監視の末行われたものである。
・先月末イタリア当局は南のプリエでチュニジアのテロ組織を摘発していた。
彼らは自爆攻撃を計画し、そのためのリクルートを行っていた。
・チュニジアのイスラム過激派研究の専門家によれば、最近アラブ世界の緊張地のほか欧州、米国等でのsleeper 等チュニジア過激派の活動が活発になっている。
・又チュニジア内務省が本年5月に発表した報告によれば、海外で活動するチュニジア人過激派の数は1094名で、25名がイスラム・マグレブ諸国のアルカイダのメンバーとしてアルジェリアに居り、30名が過激派(複数)のメンバーとしてマリに居り(6名は死亡)、24名がアルカイダメンバーとしてイエメンに居り、40名がイラクに居るが大半は当局に逮捕されている。
http://www.alarabiya.net/ar/north-africa/tunisia/2013/06/27/إيقاف-عناصر-تونسية-في-ألمانيا-بتهم-تتعلق-بالإرهاب.html
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