中東の窓

長年、日本の外交官として中東に深く関与。中東から見た国際関係を日々発信するブログ。

2014年10月

オバマ政策(風刺漫画)

3da6fe0f-a3c3-4ab9-95c3-187d81a534e5_4x3_296x222[1]先ほど米国の対シリア政策について書きましたが、al arabiy net はオバマの政策に関する風刺漫画を載せています。
確か、これはオバマが当選した時の彼の合言葉であったYes  we can をもじったもので、オバマはcanをがかたつむりの中に書いています。
説明は不要と思います。
http://www.alarabiya.net/

大統領府と国防総省との相違

al arabiya net は、シリア政策に関して大統領府と国防総省に明らかな相違が生じていると報じています。
本件のニュースソースはNYtimes のようですが、事柄の性質上、真偽のほどは判り兼ねます。
しかし、クリントン国務長官時代からオバマと、国務長官と国防長官との間で反政府軍への武器供与について意見の対立があったことは、クリントンが自著で明らかにしたところで、この報道も何処となく信憑性があるように見えるので、記事の要点のみ次の通り。
なお、同ネットの別の記事では国防長官が記者会見で、ISに対する攻撃はアサド政権を利しているかもしれないと発言したと報じています。
いずれにしても米国が、IS攻撃のために穏健反政府軍を訓練、装備するとしているが、彼らの最大の目的はアサド政権打倒にあり、彼らの協力を得るためにはアサドに対する何らかの手を打つ必要があることを現場で働く制服組が強く感じるのはよく理解しうる所です。


「シリア政策について大統領府と国防総省との間に相違があり、制服組はシリアでの動きについて大統領府に同意していないとのニュースが漏れ出している。
制服組が特に批判するのは、オバマがアサド政権打倒ととその軍隊を攻撃する計画とか戦略を有していないことである。
ヘーゲル長官は、大統領の安保顧問に先週送った公式の覚え書きで、米国はアサド政権に対する立場を明確にする必要があると指摘した。覚え書きは、米国のアサド政権に対する政策の矛盾のために、米国のシリア政策はよろめいていると指摘した。
オバマ政権は、当面IS攻撃に集中するとして、空爆はISがその支配地気を拡大するのを防ぐうえで効果を上げているといている。また反政府穏健派に武器供与、訓練するとしているが、政府軍の反政府軍攻撃に対しては沈黙を守っている。
他方米議会の一部の議員も、退役軍人やアラブの専門家等と並んで、オバマがIS攻撃を通じてアサド政権を支援していると非難している。
国防総省に助言している国際問題の専門家も、オバマの政策は戦略不在であると批判している。」
http://www.alarabiya.net/ar/arab-and-world/syria/2014/10/31/خلاف-واضح-بين-البنتاغون-والبيت-الأبيض-حول-سوريا.html
 ・ヘーゲル国防長官は30日の記者会見で、ISに対する米連合の攻撃はアサド政権を利しているかもしれないと認めた。
しかし、彼はそれにもかかわらず、米国はアサド退陣を主張して行くと述べた。
http://www.alarabiya.net/ar/arab-and-world/syria/2014/10/31/وزير-الدفاع-الأميركي-الضربات-ضد-داعش-قد-تفيد-الأسد.html

kobaneとアレッポ

kobaneを巡る一連の報道では、本当に何が問題で、何がどう動いているのか、良く判りませんでしたが(今でも良く判らないことは多い。特にエルドアン等トルコ政府の本心と言うか戦略など)、この点についてhurryiet netの2の記事がかなり背景を説明してくれそうで、興味があるので、要点のみ書いておきます。
要するにトルコの対クルド問題、クルド内政治等の問題が背後にありそうですが、仮にkobaneの情勢がアレッポに波及するようだと、トルコ政府にとっても深刻な問題になることは避けられないと思います・

・トルコ政府にとって北シリアで最大の関心の地域はアレッポである。
アレッポは現在、北部は自由シリア軍が支配しているが、南は政府軍とヌスラ戦線が分け合っている。ヌスラ戦線はISと対立していたが、最近は仲直りの兆候が見られる。
・トルコ政府はISがアレッポを掌握した場合には、大量の難民(現在トルコに居る難民と同じ規模の150万とも言われる)が流入する上に深刻な治安上の問題も生じると見ている。
・これがトルコ政府が飛行禁止地帯の設立を要求する理由で、シリア空軍の援護なしには、ISのアレッポ攻略は成功しないと見ている。(この部分報道のまま)
・kobane に対する救援部隊については、当初PYDが要求したのはトルコが武器を供給するか、pKK/pYD兵員であった。これはトルコが長年PKKと戦って来て、現にkobane の指揮官が悪名高いPKKのFehman Hussein (aka Bahoz Erdal)であるにもかかわらずであった。
・これに対してエルドアンは18〜19日の電話会談で、オバマに対して自由シリア軍かペッシュメルガであればトルコ領の通過を認めると回答した。
・PYDはこれを受け入れざるをえなかったが、当初提示されたペッシュメルガ2000名が、1500名に、さらに1350へ、500へ、200へと削減され、最終的には150となった。
これはPYDがその政治的指導権を失うことを恐れたからである。
・これに対して、アレッポの自由シリア軍によれば、既に200名の自由シリア軍がkobaneで戦っていて、更に200名が参加したとのことである。
・しかし、この点について30日イスタンブールで記者会見した、kobaneで戦闘している自由シリア軍の指揮官
は、新たに自由シリア軍を送る決定は間違いであると語った。
彼は現在アレッポ市は政府軍に包囲されており、その状況は危機的であると語った。
またkobaneでは(空中投下にもかかわらず)未だ新式の武器は受け取っていないとして、武器援助を要請した。
http://www.hurriyetdailynews.com/fall-of-aleppo-is-ankaras-real-concern.aspx?PageID=238&NID=73691&NewsCatID=409
http://www.hurriyetdailynews.com/aleppo-at-risk-after-fsa-fighters-were-sent-to-kobane-commander.aspx?pageID=238&nID=73683&NewsCatID=352

50人の子供!

195897_newsdetail[1]少子高齢化の日本から見たら驚くようなニュースを。
today's zaman net はhataiの54歳の男が4人の妻を持って、32人の子供を持っているが、50人の子供は欲しいとして今後も頑張ると報じています。
余りに感心したので、つい写真を借用しておきました。
http://www.todayszaman.com/national_man-who-fathered-32-children-sets-sight-on-50_363021.html

チュニジア選挙

30日チュニジア選管は次のような第1次選挙結果を発表しました。
     「チュニジアの声」nidaah tunis 党        85議席
     ナハダ党                           69議席
     自由国民戦線党                      16議席
     人民戦線                          15議席
     チュニジア地平線党                    8議席
     小政党(複数)及び独立                  24議席
http://www.alarabiya.net/ar/north-africa/2014/10/30/الانتخابات-التونسية-نداء-تونس-في-الصدارة-بـ85-مقعدا.html
この結果を受けて、「チュニジアの声」は他の政党との対話を重視しており、相互理解に努めるとの声明を葉しました。
他方第2党となったナハダは、党首が1党独裁性と1党による政治、行政の独占を危惧していると表明しました。
http://www.aljazeera.net/news/arabic/2014/10/30/نداء-تونس-يعد-بالتوافق-والنهضة-تتخوف-من-الحزب-الواحد
取りあえずの状況は以上で、先日誠意観測筋の今後のチュニジ政治の予測記事をご紹介しましたが、これから来月の大統領選挙にかけて、連立政府のための交渉、駆け引きが始まるのでしょう。
最近チュニジア国内の、例えばナハダ内での議論の様子等が紹介されていないので、単なる憶測ですが、ナハダとしては議会選挙で第1党となることを期待して(予想して)、議会と大統領の双方を独占して、国民からすべての問題の責任を負わされることになる、要するにエジプトのムスリム同胞団のの2の舞になる、ことを避けるために大統領選挙には、党から立候補者を立てなかったのではないだろうかと想像しています。
ところが、議会選挙で「チュニジアの声」に大きく水をあけられて、第2党となったことは、非常なショックで、それがあのようなガンヌーシの表明になったのではないかと想像しています。
特に「チュニジアの声」が、左派及び労働組合の他に多数の旧与党の人間も含んでいることから、権力独占の危惧と言うのはレトリックではなく、恐らく本心そう思っているのだろうと思われます。
いずれにしても、問題は今後の連立交渉にかかる訳で、その中でナハダを含む大連立ではなく、ナハダが反対勢力として、大統領及び政府から外される結果となる場合には、今後のチュニジア政治の安定の問題も生じrてきそうです。
特にナハダが議会内で十分な反対勢力を結集できないときの対応が気になります。
いずれにしても、次は大統領選挙と連立政府の結成問題です。

    
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