中東の窓

長年、日本の外交官として中東に深く関与。中東から見た国際関係を日々発信するブログ。

2015年09月

イラン・サウディ関係

メッカのミナでの大惨事で最大の死者がイラン人だったろうと推測されていることもあり(現在、イラン巡礼者の死者は228名、負傷者27名となっているところ、さらに246名が行方不明とのこと)、巡礼の安全を巡り、イランとサウディとの間が緊張していて、イラン大統領が国連総会で、サウディを批判するとともに、その謝罪を求めたことは既に報告しました。
これに対して、サウディ外相は、イランこそ過去巡礼が安全にハッジを行うことを阻害し、80年代には政治的スローガンを叫ぶデモを組織し、大惨事を巻き起こした張本人であると、非難し返しています。
このような状況をアラブメディアは「口による戦争」と呼んでいるが、サウディはイランがこの事件を利用して、ハッジ行事を取り仕切る国際機関設立の口実にしようとしていると疑っている由。
al qods al arabi net は、今後行方不明者の中からイラン人巡礼者の死亡がさらに確認されれば、両者の緊張はさらに高まるであろうと予測しています。
http://www.alquds.co.uk/?p=410610
このような時に、さらに両者の緊張を高めそうな事件が起きました。
事件はイエメン内戦との関係ですが、al arabiya net は26日サラ―ラ(オマーンの最西端の町、ドファール州の州都)から南東150マイル(海里のことか?)の地点でサウディ連合軍(海軍?)が武器を満載したイラン船を捕獲したと報じています。
恐らくその地点は連合軍が発表したイエメン周辺の航行禁止海域なのだろうと思いますが、記事によると多数の弾薬、ミサイルが積まれていて、その中には18発の対装甲車用コンコルス・ミサイル(アラビア文字からの訳)、54発の対戦車ミサイル、15基のロケット発射台等が含まれていた由。
また乗組員14名はイラン人で、連合軍により拘束されている由。
(この報道は26日の事件のはずなのに、先ほど突然速報ベースで出てきましたが今のところ他に類似の報道は見当たりません。
報道の通りであれば、イラン人乗組員がつかまっていることもあり、イラン―サウディ間の緊張に油を注ぐことになりそうです。なお、オマーンはGCCのメンバーですが、連合軍には参加しておらず、今回もある意味でとばっちりを受けた形となったが、恐らくオマーンが両者の仲裁に入ることになるのではないでしょうか?)
http://www.alarabiya.net/ar/arab-and-world/yemen/2015/09/30/التحالف-يضبط-زورقاً-إيرانياً-محملاً-بالأسلحة-.html
pS先ほど、うっかりうえの記事で150kmと書いてしまったが、見直したところマイルだったので、訂正しておきました。

イエメン情勢

イエメン情勢についてとりまとめてみたところ次の通りです

・サウディ系のl arabiya net は、hothtyーサーレエハ連合軍は、方々で失地を重ねており、特に首都の攻防に直接つながるマアレブ及びジャウフで次々と戦略拠点を失っているので、10月初めにはホデイダに駐留していた兵力を大挙サナアに送ろうとしたが、途中で連合空軍の攻撃で手痛い損害を出したと報じています。
又同ネットの別の記事は、政府軍及び連合軍が、マアレブのダムを占領して、連合軍旗(そんなものがあったのですかね?)を掲げたとも報じています。
28日同じくホデイダから大量の兵力をラハジェ県(アデンのある所)に送ろうとしたが、地元抵抗組織等の抵抗で、大損害を被ったとも報じています

・この点についてはal qods al arabi et は、hothy―サーレハ軍はサナアに対する圧力を削減するために、南部に新戦線を開こうとしているとして、先に政府軍が奪還したアデンに再侵入する作戦をたて、ホデイダ及びモカ(先日誤爆があったと思われる所)さらにバーブルマンデブから兵力をラハジェ県に移そうとしていると報じています。
兵力としてはモカの第35旅団とバーブルマンデブの第17旅団が主力の由。
この点に関し、hothy−サーレレハ軍は、29日タエズ県の海岸の都市を占拠し、彼らが選挙中のモカからの補給路を確保したとしています。このため、hothy−サーレエハ軍はホデイダ及びモカからの海岸道路を通じての補給路を抑えている由。
又上記al arabiya の報じたラハジェでの戦闘については、サウディ連合空軍が猛烈な空爆で、大きな損害を与えたと報じています。
・他方、タエズに関しては、政府軍では戦略拠点を徐々に回復しつつあり、タエズダッカの計画はできているとしているが、現地民兵・抵抗組織は、hothy軍の包囲で、武器弾薬を含め総てが不足しているとして、迅速な補給を要求している由。
(タエズは長期間の包囲に耐えてきていますが、上記al qods  al arabiya の記事はかなり、何故政府軍等がなかなかタエズを奪還できす、hothyグループが空爆下で頑張れるのかをかなり説明しているように思われます。
好き嫌いと言ってもやはりサウディ系のマスコミには、サウディ政府の色がついているようです
それにしても、あれだけ空中からたたかれているhothy−サーレハ軍に新戦線を開く力が残っているとは、少々驚きました)

・他方サウディ・イエメン国境方面でも、al arabiy net は、サウディ軍は国境地帯でhothy軍の浸透を阻止して、大きな損害を与えつつあると報じていますが、同時に殆ど連日サウディ兵士のしも伝えられており、けこう激しい戦闘が行われていることをうかがわせます
http://www.alarabiya.net/ar/arab-and-world/yemen/2015/09/30/اليمن-هزائم-متتالية-تتعرض-لها-ميليشيات-الانقلابيين.html
http://www.alquds.co.uk/?p=410889
http://www.alarabiya.net/ar/saudi-today/2015/09/29/قصف-حوثي-يطال-مناطق-سعودية-حدودية.html

イスラエル機のガザ空爆

イスラエル空軍機は30日早朝ガザに対して一連の空爆を行いました。
アラビア語メディアによると、その一つはガザ市の西方の海軍?基地に対し、もう一つはハマスの軍事部門の訓練基地の空き地、さらにガザ市南部の軍事部門の基地に対して攻撃をしたとのことです。
イスラエル機の攻撃で物理的損害はあったが、人的損害はなかったとのことです。
なお、IDF機はその後もガザ上空を飛行している由。
なお、今回のIDFの攻撃の背景としては、29日ガザから南部イスラエルに対してミサイルが1発発射された(ただし、イスラエル軍の短距離地対空ミサイルiron dome で補足された由)とされているが、たった1発でしかも途中で補足されたミサイルのために、これだけ大規模な作戦を行う裏にはもう少し込み入った事情がある可能性がありそうです。
確かゴラン高原でもシリア方面から砲弾が飛来したかと思いますが、今回は報復攻撃はなかったようです。
http://www.alquds.co.uk/?p=410864
http://aljazeera.net/news/arabic/2015/9/30/غارات-إسرائيلية-على-مواقع-للمقاومة-بغزة

イラクのミスコンテスト

何かのジョークかと思ったのですが、どうやらあの戦乱の地イラクで、ミスイラクコンテストが計画されているとのことです。
これに対しては宗教界、部族等から反対の声が上がり、また参加者に対しては殺害するとの脅迫もあり、参加予定者2名が辞退したため、水着での審査は取りやめ、最終戦の模様のTV放映を遅らせることにしたが、その他の参加者も組織にかかわっている団体も、多くのイラク人も、このコンテストがイラクの日常性を取り戻すきっかけになるとして、その開催を支持しているとのことです。
http://www.alquds.co.uk/?p=410061
まあ、人さまの国のことだからどうでも良いことではありますが、未だ首都からそれほど遠くないところが戦場になっていて、毎日人が死んでいて、首都バグダッドでもテロや治安の悪化が深刻化している時に、美人コンテストですかね!!と言う気はしますが、取り敢えず

ロシアと西側の中東に関する対話(風刺漫画)

32a2ad12-3052-4d50-b91d-e0911a2074ca_4x3_296x222[1]対話、と題する風刺漫画です。
どうもうな熊(ロシアの象徴)にはロシアと書かれてあり、クマにでも引っかかれたのか傷だらけの男には西側諸国と書いてあり、2人が対峙しているチェス盤には中東と書いてあります。
ロシアの脅威と西側の弱さを風刺した漫画でしょうか?
http://www.alarabiya.net/
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