中東の窓

長年、日本の外交官として中東に深く関与。中東から見た国際関係を日々発信するブログ。

2016年02月

シリア停戦(風刺漫画)

28qpt777[1]シリアの停戦に関する風刺漫画を一つ。
題は「停戦」とあるだけですが、意味は停戦の期間を利用して、戦闘機(ロシア機か?)とミサイルに充電して、出番に備えての用意をしているというところでしょうか?
皮肉は効いていますが、出番が来ないと良いのですがね
http://www.alquds.co.uk/?p=490538

国連の緊急人道援助(シリア)

シリアでは若干の違反はあるが、停戦はおおむね守られているようで、久しぶりに良いニュースをお届けします。

国連のシリア駐在調整官は、28〜29日の夜出された声明で、国連及び関連人道支援機関は、今後5日間で包囲下の町に住む15万4000人に対する緊急援助を届けると発表しました。
国連としては、29日マアダミヤに対して、2日にザバダニ、カフリヤー、al faua,madayaの4の町に対して、kafr batanaに対して、3日に支援物資を届ける由。
しかし、最も人口の多いデリゾル(人口20万の由)は、ISに包囲されていて、今回の停戦の範囲外なので、救援物資を送ることはできない由(確か国連は、先日、初めて空中投下で援助物資を届けた)
国連によれば、シリアでは50万人が包囲下の町に住み、460万人が援助物資を届けるのが困難な地域に居住しているが、国連としては関係当事者が合意すれば、本年第1四半期に、到達困難な個所に住む170万人に援助物資を届けたい意向の由。
http://www.alarabiya.net/ar/arab-and-world/syria/2016/02/29/مساعدات-أممية-لـ154-ألف-سوري-محاصر-خلال-5-أيام.html
取り敢えず

イエメン空爆(国連事務総長の非難)

イエメンではアラブ連合の空爆が民間人を巻き込むことについての批判(中には意図的に民間目標を攻撃していrとの非難もある)はよく聞きますが、これほど国連事務総長が厳しい言葉で、空爆を非難したことはなかったと思います。

国連事務総長は、サナア県のnaham(サナア攻防の前哨戦として激しい戦闘が続いている)の庶民のバザールkharqaに対する空爆(いつのことか日時は不明)を厳しく非難しました。
この空爆では、民間人32名が死亡し、412名が負傷したとのことですが、事務総長は一回の爆撃での被害者の数としてはこれまでにない、多くの犠牲者であるとして、このような民間目標に対する攻撃は戦争法の違反で、国際法を無視した行為であると非難するとともに、全ての当事者に対して人道法を守ることを呼びかけた。
また関係国に対して、迅速かつ透明性のある公正な調査を要求した。
http://www.alquds.co.uk/?p=490753
国連は、人道法違反の行為に対しては、たびたび注意喚起、非難声明等を出してきましたが、事務総長自らがここまで厳しい非難声明を出したのは初めてではないでしょうか?

難民の新しいルート(エジプト)?

トルコを経由する難民の大波が欧州諸国の大きな問題になっているところ、al jazeera net は、リビア、トルコ経由の人間密輸が難しくなったので、密輸業者はエジプトを難民密輸の主要基地にしようとしている、と欧州諸国が危惧していると報じています。
密輸専門家は、抜け穴を見つけられると、別の抜け穴を見つけ出すと言われていますが、人間の密輸でも同じことが起きるのでしょうか?
al jazeera netの記事の要点のみ次の通り

EUの責任筋は、難民の、密輸業者は、トルコとリビア経由が難しくなったので、、エジプトからのルートを活性化させようとしていると危惧している。
EUの責任筋はロイターに対して、アレキサンドリア等の密輸が1年間は下火だったのが、活性化する可能性があると打ち明けている。
このルートでは、特にシナイ半島の過激派が難民を利用して、欧州に潜入しようとする危険性が強い由。
昨年海を渡って欧州についた難民のうちで、エジプトルートを使ったのはごくわずかで、全体の80%がトルコ経由、残りの大部分はリビア経由でイタリアに向かった由。エジプトルートの難民の数等についての資料はない模様。
リビアの治安の大幅悪化に伴い、密輸業者はエジプト海岸を狙っている由。エジプトの場合、距離が長くなる問題はあるが、、難民は紅海に出れば(EU海軍により)救助されると考えている由。
エジプトは警備が比較的厳しいが、場所等を選べば密輸はそう難しくなく、EU責任者はエジプト当局が難民の密輸業者の取り締まりに熱心にはならないことを危惧している。
事実エジプト当局者はエジプトはほかにも緊急の問題を多く抱えていて、この問題に割ける資源には限りがあるとと語っている。
この点で、EU関係者は、エジプトは同盟国でもあり、援助、貿易等の面で深い関係にある、エジプトに協力を求めることは可能だろうとみている由。
http://www.aljazeera.net/news/arabic/2016/2/28/مخاوف-من-تزايد-اللاجئين-لأوروبا-عبر-مصر

イエメン情勢(サナア攻防戦とアデン情勢)

イエメン情勢につき、アラビア語メディアから取りまとめたところ次の通りですが、報道の通りならば、サナア周辺では政府軍が攻勢をかけ、hothy−サーレハ連合は防戦に必死だが、他方アデンでは相変わらず治安が悪く、政府軍、抵抗組織の衝突等、相変わらずの混乱状態の様です。

・サナア方面では、政府軍、抵抗組織がサナア周辺の包囲を徐々に狭めている模様ですが、同時並ぶ連合空軍はサナア等の空爆の他、アムラン、サアダ等のhothy連合の本拠地に対する空爆も強化している模様
・これに対して、hothy連合の方では、敗勢をひっくり返すべく必死の努力をしており、サーレハ陣営では、エリート部隊の共和国警備隊の士官、兵士を、ベイダ、ザンマール、イブ等の地方から首都防衛のために、サナアに呼び返している由
さらに、イエメン副参謀長によれば、hothyグループは、その兵士の損失を補うためにアフリカ人の傭兵を多数利用し始めたよし。
(この情報の真偽のほどは不明だが、空海上から封鎖をしているイエメンに外国からの傭兵部隊を招き入れることは困難と思われる。但し、イエメンには90年代から多数のソマリア人、エチオピア人、スーダン人等が出稼ぎに来ており、彼らを徴兵というか、徴募することは可能と思われる。しかし、もともとが出稼ぎの彼らは傭兵という種類ではなく、仮に徴募してもどの程度の実戦力になるかは不明)
http://www.alarabiya.net/ar/arab-and-world/yemen/2016/02/28/اليمن-الميليشيات-تستنجد-بمرتزقة-أفارقة-للدفاع-عن-صنعاء.html
http://www.aljazeera.net/news/arabic/2016/2/29/المقاومة-تتقدم-شرق-صنعاء-وغارة-للتحالف-بالجوف
(他方アデン方面では、治安の悪さをうかがわせる3の事件が起きた)
・一つは、アデンの隣のラハジェ県で、高名なサラフィー主義指導者が、礼拝に赴くとこ炉を何者かに襲われ、、暗殺された。
班員は逃亡したよし。
・アデンでは、クレイターの大統領宮殿で、衝突があり、死傷者が生じた。
これは先に同じ宮殿が襲われた際に、死傷した抵抗勢力の同僚等が、遺族に対する弔慰金、負傷者に対する治療費を求めて、大統領官邸に押しかけ、責任者との面会を要求したのに対して、警備兵が拒否し、衝突となったよし。
一部の戦闘員は官邸内にまで入り込んだが、警備兵により排除された由
・3つ目の事件は、同じくアデンの中心街のホルマクサルの第39装甲旅団基地で、治安部隊と軍との衝突があった。
その発端は、基地を共有していた治安部隊司令官が、基地を治安部隊が独占して使おうとして、基地警備隊等をアデンの外に移そうとしたが、警備隊の方ではそちらの方は治安が悪く危険であるとして抵抗した由。
http://www.alquds.co.uk/?p=490472
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