中東の窓

長年、日本の外交官として中東に深く関与。中東から見た国際関係を日々発信するブログ。

2016年07月

テロ容疑者の大量逮捕(サウディ)

最近サウディでもリヤド、東部州その他で、かなりの数のテロ事件があったように記憶するところ、al qods al arabi net はサウディ当局が22〜28日の1週間で、サウディ各地で新たなテロ容疑者24名を逮捕したと報じています。
そのうち14名はサウディ人で、残りの10名はイエメン人、エジプト人、シリア人、パキスタン人、ヨルダン人、パレスチナ人等の由。
その中の一人は少女を誘拐し強姦した容疑とのことで、彼らテロ関係者かどうかは若干疑問です。
http://www.alquds.co.uk/?p=574047
サウディはよくイスラム過激派との関係を疑われますが、アルカイダの活動の当初はサウディ内が主たる目標になっていた(ジェッダの金持ちのコンパウンド、同じく米総領事館,ホバートだったかの米軍宿舎等)し、サウディの王政と言うか体制は腐敗したイスラムの敵として、攻撃の対象とされてきました。
また9:11の多くの犯行メンバーや現在シリアやイラクに行っているISの外国人戦闘員の中ではサウディ人は、チュニジア人と並んで最も多い外国人だったかと思います。
その意味でサウディにとって、イスラム過激派のテロは、これまでも深刻な問題だったと思います。
今回逮捕された連中がどの程度の重要なテロリストあは不明ですが、取り敢えず

チュニジア政府の不信任

チュニジアでは、サイイド首相は30日、圧倒的な反対で、議会の信任を得ることに失敗し、内閣は辞職し、後継内閣の決定までの事務処理内閣となりました。
30日の議会での信任投票は、出席者143名中118名が信任反対の投票をしたとのことです。
サイイド内閣については、現在の難局に十分対応していないとして、政界、特に大統領からの不信を受け、大統領が能力に基づく実務家内閣の樹立を唱えて以来、孤立していたが(与党の4政党も実務家内閣を支持した由)、首相は自ら辞職することをを拒み、かって自分の内閣を信任した議会に判断を任せたいとして、信任投票を求めた結果とのことです。
チュニジア憲法では不信任決議から10日以内に大統領が、新首相を選任することになっている由。
http://www.aljazeera.net/news/arabic/2016/7/30/برلمان-تونس-يستعد-لسحب-الثقة-من-حكومة-الصيد
https://www.alarabiya.net/ar/north-africa/tunisia/2016/07/30/تونس-جلسة-برلمانية-للنظر-في-تجديد-الثقة-للحكومة.html
取り敢えず、首相の不信任で、大統領の意向が通った形になったところ、現地紙等では、チュニジアの抱える問題(テロ問題、経済状況、失業問題等)はいずれも深刻で、政府の交替で、改善される種類の物ではなく、チュニジアの政治は今後ますます難しい局面に入るとしている者が少なくない赴き。

イエメン情勢(和平会議の1週間延長)

流石イエメンと言うべきか、下手な田舎芝居、と言ったら怒られるが、はまだしばらく続きそうです。
クウェイト和平会議は30日で、終了し、政府代表団も同日出発するはずでしたが、国連特別代表の必死の努力の甲斐あって、会議は1週間延長されることになったとのことです。
国連特別代表は、30日夕刻、会議の1週間延長およびhothy連合が設立した政治評議会の取り消しを含む、内戦解決の枠組み5項目案を提示し、政府がこれを受諾したとのことです。
但しhothy連合側は提案そのものは拒否したが、会議の延長については拒否していない模様です
https://www.alarabiya.net/ar/arab-and-world/yemen/2016/07/30/الحكومة-اليمنية-تبحث-مقترح-ولد-الشيخ-تمديد-المفاوضات.html
http://www.aljazeera.net/news/arabic/2016/7/30/الحكومة-اليمنية-تقبل-تمديد-التفاوض-مع-الحوثيين
http://www.alquds.co.uk/?p=574085
ということで、コロコロと事情の代わるイエメンの政治解決の中身を詳しくフォローする気にもなれませんが(この調子で行けば,またどうなるか解らないし、仮に合意ができても、どの程度真剣なものかもわからない)、無責任な第3者の目からすればイエメン情勢は、政府側もhothy連合側も、決め手を欠いた手詰まり状況で、仮に本格内戦が再開しても、どちらも勝つ見通しは立てがたく、その間アルカイダやISの勢力が伸びるのは必至の状況で、両当事者のみならず、サウディ等のGCC諸国、米欧等にも打つ手がなく、ここはとにかく形だけでも交渉(の真似事…などと言ったら失礼で、国連特使は30日も双方と個別会談を重ねている)を続けることが得策と言うことに相成ったのではないでしょうか?
サウディ等GCCにしても、あれだけ空軍力で支援した他一部地上部隊(主として治安維持だが)も送ったにもかかわらず、政府軍がこの体たらくでは、本格的な参戦でもしない限り、打つ手がないということでしょう。
他方hothy連合も、すでにサウディ空軍等の空爆で相当の被害を受けており、今後イエメン全土を再掌握する力は残っていないのではないでしょうか?

クーデター未遂(米将軍の関与否定)

トルコのクーデター未遂の後、nY在留のギュレン師との関係で、米国の関与の噂が立血、一部には米軍の関与の噂さえあッ田ように記憶しますが、al qrfabiya net は米中東軍司令官が、彼のクーデター関与の噂は何であれえ事実に反すると声明したと報じています。
中東軍の声明で、同将軍は、如何なる形であれ彼がクーデターに関与したとの示唆は、事実に反し、極めて遺憾であるとしたよし。
同将軍は、更にトルコは長年にわたる米国の最も重要な同盟国の一つであり、今後とも対IS戦争での同盟であることを高く評価しているとしたよし
https://www.alarabiya.net/ar/arab-and-world/2016/07/30/جنرال-أميركي-ينفي-تورطه-في-محاولة-الانقلاب-بتركيا.html
中東軍と言えばトルコもその対象で、当然米軍司令官は多くのトルコ軍幹部と親しかったと思いますし、逮捕された軍人が報道されたように拷問されたとすれば、その中で米司令官の名前を出した可能性もあるかと思います。
しかし、米軍(に限らず先進国の軍隊は総て)一国のクーデターの支持のような重大事項を、本国政府の意向と関係なしにやるとは考えられず、オバマ政権がクーデターを支援したなどと言う消化は今のところ皆無です。
まあ、クーデター直後の流言飛語の時ですから、このような話が出てきても驚かない、と言えば嘘になり、最重要の同盟国の間でさえ、このような疑心暗鬼が生じることに驚いています

シリア情勢(CIA長官の発言)

午後無事に?妻恋村につきました。
それにしても涼しさもさることながら湿度が低くさらっとしているのに驚きました。
パソコンも何とか使えそうです。
まあ、本日は驚くようなニュースでもあれば別ですが、取り敢えずひとつくらいにしておきます」。

al jazeera net は米国のCIA長官がアスペンの安保セミナーで、今後シリアが一つの国として残るのは難しかろうと語ったが、これは米国高官が公然とシリアの将来につき悲観的な発言をした最初のケースであると報じています。
彼の発言を読むと、これまでの米国のロシアとのやり取りや対シリア政策について報道されてきたことが、そうであったのかとわかるような気がします。
記事の要点のみ

ブレナン長官は、シリアが今後統一国家としてやっていけるか否かはわからないが、個人的には悲観的であると語った。
このCIA長官の発言は、米国要人がシリアが将来統一国家として存続できない可能性について、公に発言した最初のケースである。
同長官はまた、ロシアは、アサドの存在はシリア問題の解決を不可能にすることを理解すべきであるとして、アサドは、シリア人民の目からすれば、正統性と正義を失っており、彼が退陣して初めて政治解決が始まるとも語った。
しかし、同長官は同時に米国は、アサドの即時退陣を要求しているわけではなく、シリア国家が存続できるように、また将来再建可能な形で退陣すべきと考えていると語った
(おそらく、この最後の所がこれまでの米とロシアのシリアに関する話し合いの焦点ではないかと思われる。その意味では反政府派が米国の真意について疑念を抱くのも無理ないかと思われます)
http://www.aljazeera.net/news/arabic/2016/7/30/مدير-الاستخبارات-الأميركية-يرجح-تقسيم-سوريا
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