中東の窓

長年、日本の外交官として中東に深く関与。中東から見た国際関係を日々発信するブログ。

2016年12月

シリア情勢(ロシア・トルコの監視体制等)

シリア情勢については朝方お伝えしましたが、hurryiet net は、トルコ政府高官の話として、ロシアとトルコが、ロシアはシリアのHmeimim空軍基地に、トルコはEskişehir空軍基地に、合同停戦監視本部を設置し、共同して停戦尾監視にあたることになったと語ったと報じています。
更に双方の地上部隊も停戦監視にあたり、情報を密に交換する由

更に両国のイニシアティブの第2段階の和平交渉については、カザフスタンのアスタナで、両国及びイランにシリア政府と反政府派を含めた協議を行うことで合意しているが、現在のところその日時としては来年1月23日を予定し、その前に1月8〜9日頃に、双方の関係者が集まって、状況分析を行うことになった由。
また協議は当初は首脳レベルではなく、場合によっては余りハイレベルでないところで、状況の分析から始める可能性もある由。
トルコはこの協議に国連の参加も希望している由
(ロシアとトルコが停戦をモニターすることは伝えられていたが、双方の空軍基地に合同監視本部が設置されるということは、両国が本腰を入れて停戦を監視するつもりであることをうかがわせる。トルコが、この停戦合意が内戦開始以来最も重要な動きと自賛するのも無理はないかもしれない)

さらに両者の協力はトルコの「ユーフラティスの盾」作戦にも及んでいるようで、トルコ空軍は30日、ロシア機が、トルコの情報に基づいてal bab とその北のISの拠点を3回爆撃したと報じています。
なお、このトルコと自由シリア軍の作戦は、かなり強力に進められている模様で、トルコ軍によれば、これまで約1600名の過激派が無害化された由。
そのうち1294名がIS戦闘員で、1171名が殺害され、177名が負傷し、6名が捕虜となった由。
他方PKK及びPYGの戦闘員は306名で、うち291名が殺害され、4名が負傷し、11名が投降した由。
またトルコ空軍は965の爆弾を投じ、883の目標を破壊した由
http://www.hurriyetdailynews.com/russia-hits-isil-in-al-bab-on-turkish-military-intelligence.aspx?pageID=238&nID=107968&NewsCatID=352
http://www.hurriyetdailynews.com/turkey-will-monitor-truce-from-eskisehir-russia-from-hmeimim-air-bases-.aspx?pageID=238&nID=107950&NewsCatID=352
上記報道を確認するすべはないが、事実とすれば、確かに米ロの協議というか、交渉に比したら、トルコ―ロシアの協議は実質的で、効果的なフォローアップを含んでいるように思われ、質的にかなり異なっていると思われる。
プーチンやエルドアンがレームダックのオバマに愛想をつかしたのもむべなるかなと思わせるとことがあります













テロの新年(風刺画)

30qpt777[1]この風刺画が、本年最後の記事にならないと良いのですが。
題名は「新年のテロの継続に対する警告」というものです・
本当に嫌な時代になったものです。
http://www.alquds.co.uk/?p=652699



イエメン情勢

確実に越年しそうなのがイエメン内戦です。
但し、こちらの方は、次第にローカルな戦争になってきたのか、最近ではある意味では当事者の一人であるサウディ系のal arabiya net 以外は、大きな動きでもなければ、他のアラビア語メディアは報道しなくなってきた感じさえします。
確かに人道的な悲劇が起きているのは間違いないのですが、シリアとかイラクに比べたら規模が違い、かつアラビア半島の先端で、地政学的にも大きな関心を引き付けて置きにくいのかもしれません。それに何しろ、内戦そのものがチンタラチンタラで、同じ場所をとったり、取り返したりで、どちらがどうなっているのか良く解らないところもありますし。
それにしても、国連のイエメン特別代表が、仲介を再開したはずですが、こちらの方も最近はニュースがありません。
北イエメンは昔オスマン帝国の支配するところだったし、冷戦時代には南イエメンはソ連の衛星国の一つでしたが、現在ではロシアもトルコもシリア問題ほどの熱意はなさそうです。
熱心なのはサウディ等湾岸諸国とイランですが・・・・

取りあえず、本年最後のイエメン情勢を・・・・
al arabiya net に2の記事が載っているが、一つはシャブワ県とマアレブで、政府軍と抵抗組織がhothy連合軍に大きな損害を与えた問うもので、またマアレブではアラブ連合空軍が、hothy連合の拠点を空爆し、これまた大きな損害を与えたというものですが、その規模は不明です。
もう一つの記事は、マアレブとシャブワでの戦闘については、上の記事と被っていますが、その他タエズでは政府軍が30日hothy連合の攻撃を撃退し、大きな損失を与えたがhothy連合の方は住宅地を激しく砲撃したとしています。
また、ラハジェ県とタエズ県の境辺りで激しい戦闘があり、多数の住民が避難した由。
(要するに政府軍は未だ持ってタエズを奪還するどころか、一度占拠したラハジェでも再度占拠され、その反撃に忙しい模様で、要するに圧倒的な空軍の援護を受ける政府軍も目に付く戦果を挙げられず、他方hothy連合も、地上では政府軍に対し優勢を保ちつつも、空軍からの圧力で後退せざるを得ないという状況のようで、要するに手詰まり状況が変わっていないということでしょう。
本来、ここまで手詰まり状況が続けば、双方の妥協に基づく、和平実現の好機のはずですが、これもあちらへ行ったり、こちらへ行ったりで、大きな進展を見せていません)
https://www.alarabiya.net/ar/arab-and-world/yemen/2016/12/30/الميليشيات-تتكبد-خسائر-فادحة-في-مأرب-وشبوة.html
https://www.alarabiya.net/ar/arab-and-world/yemen/2016/12/31/اليمن-إحباط-هجمات-للانقلابيين-غرب-تعز.html










































シリア情勢(トルコとイランの関係)

シリアでの停戦は、若干の例外はあるが、基本的には守られているとされていますが、トルコの支持する自由シリア軍は、ダマス周辺のバルダ渓谷とゴータでの停戦違反は、停戦全体を危うくしているが、これらの違反はイランの民兵(革命防衛隊とかヒズボッラーも含むのか?)の意支配地域で起きており、イランは停戦を歓迎していないと非難した由
https://www.alarabiya.net/ar/arab-and-world/syria/2016/12/30/الحر-إيران-غير-راضية-عن-الهدنة-ومن-مصلحتها-إفشالها.html
この発言は、そもそも自由シリア軍の誰の発言かもわからず、またトルコの意を受けたものか否かは、全く解らないが、al qods al arabi net とal jazeer net は、トルコ外相が30日,イランに対してロシア―トルコ合意と停戦が守られるように要請したと報じています。

記事の要点は
・トルコとしては、停戦を破ろうとしている複数の国家とグループがあることをよく承知している
(グループとしてはYPGとかヒズボッラーかと思うが、国家としてはイランが入るとして、後どこのことか不明)
・ロシアとトルコは停戦の保障者だが、モスクワで約束した通り、イランがヒズボッラー及びシーア派民兵(革命防衛隊のことか?)等に対して、r停戦順守のために圧力をかけることを期待している
・エルドアンは停戦実現のために、プーチンと10日間で10回も電話で話をした。トルコ外相も、ロシア外相とイラン外相と、3日間で20回の電話をした。
・トルコは「ユーフラティスの盾」作戦でのYPGに対する攻撃は中止しない
http://www.aljazeera.net/news/international/2016/12/31/تركيا-تطالب-إيران-بإنجاح-هدنة-سوريا
http://www.alquds.co.uk/?p=652586
以上の通り、トルコとロシアの蜜月関係は間違いなさそうですが、トルコとイランの関係には、かなり「含んだ」ものがあり、今後の動向が注目されます。

















アルバグダーディの消息

ISの指導者アルバグダーディについては時折死亡説が聞かれますが、al arabiya net は米国防総省の報道官が30日、彼は未だ生存しており、ISを指導していると語ったと報じています。
それによると、米等有志連合は、彼を狙って多大の時間と労力をかけてきたが、彼は未だ生存していて、ISを指導しているとのことです。
但し、ISの幹部の多くが殺害され、彼も基本的に動きが取れなくなっていて、宗田にゃ協議をする幹部もおらず、孤立している状況の由。
但し彼の居場所については言及しなかった由
https://www.alarabiya.net/ar/arab-and-world/iraq/2016/12/31/البنتاغون-البغدادي-زعيم-داعش-لا-يزال-حيا-.html
オバマの功績の一つが、アルカイダの指導者オサマ・ビン・ラーデンの殺害であったとされるところ、トランプの就任までにも一仁のテロリストの親分を始末できるかどうか・・・・・
彼の越年はどうやら間違いなさそうですが・・・・





















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