中東の窓

長年、日本の外交官として中東に深く関与。中東から見た国際関係を日々発信するブログ。

2017年10月

パレスチナの和解の動き(風刺画)

29qpt777[1]「パレスチナの和解の動き」と題する風刺画です。
カメを押している2人はファタハとハマスでしょうか?
要するに和解の動きは亀のように鈍いということでしょうか?
http://www.alquds.co.uk/?p=817026

IS戦闘員の脅威(リビア等)

シリアとイラクでのISの敗色が濃厚になるにつれ、リビア等でのISの脅威が高まっているということは良く言われていることで、特に事新しいことではないが、al qods al arabi net はワシントンの安全保障アドバイスに特化したsufa ghoroub(アラビア文字からの訳)が、リビアは近隣諸国からの過激派を引き付け、ISの大きな脅威を形成しているとの報告書を10月に出したと報じています。
どの程度信頼できる機関か不明で、これまで種々報じられた数字よりは若干高い数字のようにも思われますが、取りあえず記事の要点のみ、次の通り

「このセンターの報告書は、シリア及びイラクのIS戦闘員は、リビア等における新しい脅威を形成しているが、リビアはISの心臓部より要員を注入された数少ない国として、リビア自身のみならず近隣の国に対する脅威となっているとしている。
リビアでは昨年末にISはシルトを失ったが、IS戦闘員は砂漠地帯に広がり、リビアの治安の空白は、彼らの掃討を困難なものにしている。
米報告書は、リビアのIS戦闘員数を600と推定しているが、このうち何名がリビアに戻ったかは情報がない由。
シリアとイラクではチュニジア人が2962名と大きな比重を占めていたが、そのうち800名が帰国した由。
その他では、サウディから3000名、ヨルダンから3244名、モロッコから1623名、エジプトから600名、アルジェリアから193名、となっているが、欧州からはロシアからが3417名、仏が1910名、ドイツが915名となっている。
なお、これまで110国から40000名がISに参加したが、そのうち5600名が帰国し、それぞれの国にとっての重大な脅威になっている由
http://www.alquds.co.uk/?p=817693
ご覧になればわかる通り、上記の数字には一桁までの数字が出ているものと、割と大雑把なものがあるところ、一桁までの数字がどこから出たのか、不明です(欧米の情報機関か?)
ということで信憑性は不明なるもとりあえず

















クルド問題(米国のバルザニ辞任歓迎等)

米国は国務省の声明で、バルザニクルド自治区議長の辞任を歓迎しました。
国務省は30日の声明で、バルザニの辞任を評価し、またクルド議会が議長の権限を関係機関で分担すると決定したことも評価し、イラク政府とクルド新政府が、イラクの憲法の枠内で、問題解決のために対話をすることを慫慂しました。
(クルドの独立問題で、米国が(少なくとも現時点で一方的な行為としての)独立反対の立場をとるだろうことは、当然予測されていたところで、練達の政治家のバルザーニが住民投票を強行した背景が不明です。誰か米国の政治家等から内々の黙認でも得たと思い込んでいたのでしょうか?)
http://www.aljazeera.net/news/arabic/2017/10/30/واشنطن-ترحب-بتنحي-البارزاني-عن-رئاسة-كردستان
http://www.alquds.co.uk/?p=817370

また、ニノワ県軍事筋は、トルコとの国境のfishkhabour 検問所を、イラク軍が戦闘なしで、制圧したと発表しました。
先にキルクークを制圧したイラク軍は、クルド自治区の主要資金源の油田地帯を抑え、またクルド自治区のトルコとの貿易の重要地点である、この検問所を抑えたことで、経済的にもほゞクルドを制圧した事ことになるのでしょうか。
今後の交渉は、イラク政府主導で進められそうですね。アバーディがどれくらい柔軟に立ち回るかが注目されます。

イスラエルのトンネル攻撃(ガザ)

このところ、イスラエルのシリア領ゴラン高地への報復砲撃とかシナイ半島からイスラエルへのロケット攻撃等がありましたが、ガザは比較的平静であったかと思います。
然るに、30日イスラエル軍が、ガザからイスラエル内への地下トンネルを爆破(アラビア語メディアでは空爆かその他の方法での爆破かは不明)し、パレスチナ人6名(8名との報道もある)が死亡したことから、にわかにイスラエルとガザの間での緊張が高まりそうです。
アラビア語メディアは、イスラエル軍が30日ガザからの地下トンネルを爆破したと発表したが、この爆破でハマスの軍事部門の現地指揮官(報道では指揮官レベル3名というのもある)を含む6名または8名が死亡し、これに対してハマスの軍事部門やイスラム・ジハード等が復讐を誓ったと報じています。
http://www.alquds.co.uk/?p=817594
http://www.aljazeera.net/news/arabic/2017/10/30/المقاومة-بغزة-تتوعد-بالرد-على-القصف-الإسرائيلي
http://www.alarabiya.net/ar/arab-and-world/2017/10/30/إسرائيل-تفجر-نفقا-ممتدا-من-قطاع-غزة-وتتهم-حماس.html

取りあえずのところ以上ですが、アラビア語メディアは死者の数は増えたと報じており、さらに増加する可能性もありそうです。
al arabiya net は、周囲(イスラエルとエジプトにより)を包囲されたガザのパレスチナ人にとって、境界の壁の下を通る地下トンネルは重要な兵器である(確か、ガザに対するイスラエルの攻撃で、トンネルを使ったパレスチナの攻撃でイスラエル兵が複数死亡したこともあったと思う)としており、イスラエルのみならずエジプトも、せっせと地下トンネルを破壊してきています。
今回は、パレスチナ要員の死者が多いことや、中に指揮官クラスが含まれていることから、ロケット攻撃等の報復がある可能性が強く、今後のガザ情勢は要注意でしょう









食料は武器?(イエメン)

al qods al arabi net は、国連の「世界食糧計画」事務局長補が、サナアで、イエメンでは食料が空爆や地上戦と同様に、武器として使われていて、イエメンは飢餓線上にあると警告したと報じています。
国連は2700万人の人口のうち、700万人が飢餓に瀕しているとし、コレラの死者も2100名を超えたとしている。
また国連人道支援調整官事務所は、すべての当事者が援助物資の到着を助けるべきであるとしているよし。
他方、記事は主要な物資の輸入口であるサナア空港とホデイダ港が、アラブ連合軍の封鎖下にあるとしている。
http://www.aljazeera.net/news/arabic/2017/10/29/الأمم-المتحدة-الغذاء-أصبح-سلاحا-في-حرب-اليمن

食料を武器として使っているという非難は、シリアのアサド政権軍のゴータとか億の地域での包囲、封鎖に対して向けられる非難の言葉であるが、国連の発言は、国際機関としての立場からか、勿論だれの責任かは明示していない。
因みに国連特使はサナアとホデイダの封鎖解除を求め、アラブ連合はそれらの空港、港の管理が国連等の第3者の手に移されるのなら、解除の用意ありとしているが、hothy連合が管理権を手放すことに反対していると伝えられている。
要するに双方が、駆け引きの材料として、住民の命をもてあそんでいるということか?



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