シリアの情勢については、それぞれ13日付のal jzeerah net 及びal qods al arabi netがほぼ同じ様な記事を載せていますので、とりまとめると、要点は次の通りです。
・シリア軍はjisr al sheghour 及び近辺の農村を占拠し、広範な範囲で住民の逮捕を行っている。
・トルコへの難民の数は7000人に上ったが、その他数千人が田園地帯に隠れている。
・トルコへ逃れてきた難民及び元兵士などは、いずれもシリア軍が同士撃ちをやっていると証言している。戦車同士の撃ち合いを見たという証言も少なくない。
・アサドの甥でダラア地区の治安責任者であった男とダラアの知事がダラアでの事件に関連して、出国禁止の命令を受けた(確か彼らはダラア事件についての調査を受けていたはずですが、調査の主眼が事件の発生を抑えられなかったこと・・要するに治安政策の手抜かり・・か、住民の虐殺の責任追及かは不明です)
・アレッポで100人程度の女性実業家がトルコ総領事館の前で、トルコの政策変更に抗議し、ロシア総領事館に対して謝意を表明した(このデモは間違いなく政府、またはバース党の意向を受けてのものと思われますが、最近のトルコ・シリア関係を如実に示す出来事でしょう)

記事の要点は以上ですが、不思議なことは、シリア政府が発表したjisr al sheghourで大量の死体を埋葬した場所が見つかったと言う件に関して殆ど報道がないことです(al jzeerah の方はシリアのTVか新聞からかの軍服を着た死骸を兵士が掘り出している写真を掲載しているが)。
仮にこれが前に政府が非難した120名の兵士殺害の証拠であれば、政府はもっと積極的に宣伝に使うはずです。
しかし、仮に政府の言うことが正しいとしても、多くの疑問が残ります。と言うのはイエメンの部族兵のような精悍な山岳兵と政府との戦いであっても、一挙に100名もの兵士が死亡すると言うことはありません。おまけにイエメンでは大砲や重機関銃やロケットなども使用しての話です。
シリアも確か徴兵制度があった(昔は女子高校生もごく簡単な軍事教練を受けた)ので、市民も銃の使用には習熟しているとは思うが、イエメンのように国中に兵器が氾濫している国ではありません。
それが一度に政府軍の兵士120名を殺せるほどの訓練と規律を有する団体とは、一体どの団体、組織なのでしょうか?そんな報道はこれまで一度もなかったと思います。
と言うことは、多くの噂、証言の通りに、シリア軍同士の撃ち合い、または命令に反抗して処刑されたと解するか、シリア軍と言うのはとんでもない弱体の軍隊で、そもそも軍としての体をなしていないと考えるかのどちらかでしかないと思います。
http://www.alquds.co.uk/index.asp?fname=today\13z499.htm&arc=data\2011\06\06-13\13z499.htm
http://www.aljazeera.net/NR/exeres/57A6D4E9-3811-4910-8462-059C78673DAC.htm?GoogleStatID=1