16日付のal sharq al awsat net は、抗議運動の高まりとこれに対する政府の弾圧で、シリアのモスクが新しい役割を果たしつつあるという興味深い記事を載せているので、その要点のみ次の通り。

先日シリア軍の接近に伴いmaarat al naaman (注:アラビア語からの音訳。シリアの北にある町でつい2日ほど前からシリア軍が攻撃している)のモスクが、備え付けのスピーカーで、住民に一刻も早く町を離れて避難するように警告したことが象徴しているように、抗議運動の開始以来モスクの役割も変わった。
シリアでは長いこと住民が(如何なる理由であるにせよ)集会することを禁止されていた。祈りの場所であるモスクはこの禁止令の例外であった。
このため抗議の民衆はモスクで集合し、そこから抗議デモに出ることになった。勿論、政府の方でもモスクを警戒し、必ずスパイを貼り付けておいた。彼らの通報で関係者が逮捕されたことも多かった。
しかし、ダラアのomawiモスクが抗議デモ参加者の出発点となってから、他の多くの町でモスクがこのような目的で使用されることとなった。また、モスクは政治、社会問題等についての議論の場ともなったし、また政府の弾圧が厳しくなってからは[野戦病院」としての役割も果たしている。
と言うのは政府軍が無差別に発砲し、救急車も通行できない上に、怪我人が病院へ行くと治安部隊に逮捕される危険が強いからである。
これに気がついた政府軍は多くの町でモスクを封鎖し、またダラアの例ように戦車でモスクを攻撃した。また政府軍は欺瞞作戦も駆使し、ホムスでは私服の扇動者がモスクなどを占領して、聖戦を呼び掛け、イスラム原理主義者が抗議運動の中心だと言う噂を流そうとした。この扇動はすぐばれてしまったg。
このような状況に鑑み、最近は抗議運動はモスク自治を利用することは止め、その付近を活動の起点とするとすることにしたが、これは軍に対してモスクを攻撃する口実を与えず、またモスク関係者の逮捕を防ぐためである。

記事は以上ですが、明らかに抗議運動及びモスクに好意を有する者の記事と見てとれますが、このような記事はめったに見ないので、極めて興味があります。それにしても、これだけ長いこと抗議運動が続いていますが、ムスリム同胞団の話は、トルコの亡命同胞団の話くらいしか聞きません。矢張りハマの事件以来徹底的に弾圧され、組織は潰されていたのでしょうかね?
http://www.aawsat.com//details.asp?section=4&article=626752&issueno=11888