先ほどシリアの情勢について、特に英sunday times の不思議な記事をご紹介しましたが、別のアラビア語のネットを読んでいたら、若干疑問が解けました。
先の記事でもつい最近シリア政府が外国メディの入国を認めたばかりだと書きましたが、27日付のal sharq al awsat net の記事は、シリア政府が遅まきながら情宣活動を始めたとして、つい最近CNN、sunday times ,
NY times ,sky newsの特派員に入国を認め、現地視察旅行をアレンジし始めたと伝えています。
これでかなり謎が解けた感じです。sunday times の記者も招待されて、視察旅行に加わり、得た情報を元にして記事を書いたものでしょう。
記事は視察旅行では、シリア政府と地元メディア{政府の代弁)の関係者がぴったり寄り添って、行動を共にしたとのことで、何処やらリビアのやり口に似ていますね。
記事はまた、一部のメディアはシリアで聞かされたことだけで報道する事は潔しとせず、トルコからの報道を合わせて伝えているとも報じています。

と言うことで、このsharq al awsatの記事も、シリア発の報道は信用できないと言うトーンで報じていますが、その背景にはアラブの報道関係者が認められずに、英米のメディアだけが入国できたことに対する反発もありそうです。但し、このネットにしろ、al jazeerah にしろ始めからシリア政府に対しては極めて厳しく、またシリア政府の発表に対しては懐疑的でしたから、シリア政府としてはアラビア語のできるアラブ・メディアの特派員を入れることは危険{随行のシリア関係者から本音を聞き出す可能性もあり、また現地で上手くエスコートをまいて、現地民から本当のところを聞きだす可能性もある)と感じたのでしょう。
http://www.aawsat.com//details.asp?section=4&article=628480&issueno=11899

上記の情宣の結果が早速現れ、26日付のal qods al arabi net の記事は、シリア当局者がCNNに語ったところでは、武装勢力により殺害された治安部隊関係者は1300名に上ると報じています。
但し、記事は同時に反政府団体によれば、治安部隊に殺された市民の数は1600名に上るとも付け加えています。
それにしても、アラブの国の問題を、アラブのメディアが現地から報道できず、英米のメディアの報道を伝えるという不思議な構図が、シリア問題の一つの側面を表しているようです。
http://www.alquds.co.uk/index.asp?fname=latest\data\2011-06-26-13-02-08.htm