アラブ連盟のアラビー事務局長は、10日シリアを訪問して、アサドと会談した後カイロに帰任したが、カイロでアサド大統領とシリアの改革を加速することで合意したと発表したとのことです。
これは10日付のal jazeerah net の記事が伝えるところですが、事務局長はアサドに対して、アラブ連盟外相会議の調停案を伝えるとともに、政治的な立場に関係なくすべての政治勢力との開かれた対話を始めるように勧奨し、特に工程表を有する改革を積極的に進め、すべ他のシリア国民が改革の実現を実感できるようにすることが重要だと指摘したとのことです。
また、ダマスカスにおける会談内容につては13日のアラブ連盟外相会議で報告することになっているとのことです。
他方、この訪問についてシリアの国営通信は、アサドがアラビーに対して、シリアを誹謗しようとする宣伝に惑わされてはいけないと指摘したと報じているとのことです。
http://www.aljazeera.net/NR/exeres/CDD72FCD-3787-429D-A81A-90ECF848E91C.htm?GoogleStatID=1

いずれにしてもアラビー事務局長の訪問の結果については、アラブ連盟の会合でより明確になると思いますが、これまでもアサドは何度も改革を口にしながら、実行面ではむしろ武力行使を強めており(下記ご参照)、抽象的な改革の実行に合意などということが、現実のシリアの政治でいかなる意味を有するか、はなはだ疑問なところです。

他方同じく10日付のal jazeerah net の別の記事は、10日シリア各所での軍等の弾圧活動の結果、15名が死亡したが、うち12名はホムスでの砲撃の結果だと伝えています。
同じ日付のal qods al arabi net の方では死者数を7名と報じています。
http://www.aljazeera.net/NR/exeres/CCFE28B9-AE12-4B65-A104-E25AEEF1C367.htm?GoogleStatID=1
http://www.aljazeera.net/NR/exeres/CCFE28B9-AE12-4B65-A104-E25AEEF1C367.htm?GoogleStatID=1

何しろ、これがアラブ連盟の事務局長訪問の当日のシリア軍の行為ですから、シリア政府のアラブ連盟事務局長に対する本音での回答は明確なような気がします(要するに建前の改革実施はともかく、軍事作戦の中止は全く考えていない、ということ)