6日づけの朝日新聞はギリシャの金融危機の波及で、キプロスの国債の格付けが2段階引きき下げられて、Baa3になり、さらに引き下げの可能性があると報じています。
「中東の窓」で中東ではないキプロスの国債問題に触れるのは、最近キプロス問題の平和的解決を目指す両キプロス政府間の交渉が、国連の仲介の下で行われていて、また来年1月に交渉が再開されることになっているのですが、キプロス、更にはその後ろのギリシャの抱えている重大な経済的な困難が、もしかしたらこの長い問題の解決に影響するのではないかと言う気がするからです。
ご存じの通り、キプロス問題とは(長い歴史的経緯は別として)、1974年キプロスでギリシャとの統合を求めるクーデターが起きたことに反発して、島の少数民族の保護者としての立場にあるトルコが軍事介入し、島の北半分を占拠して、そこにトルコ・キプロス共和国を設立したことに始まり、それ以来島は分割され、国連PKOが駐留しています。
このうち国際的に承認されているのはギリシャ系の方で、トルコ・キプロス共和国を承認したのはトルコだけと言う状況ですが、問題の平和的解決を目指して、国連仲介の下で両者の交渉が行われてきました。
その結果2004年にはアナン事務総長が双方の意見をまとめた和平案を提示し、トルコ側はこれを受け入れたものの、ギリシャ側が当初の約束に反して、これを拒否し、今日に至っていますが、国際的注目度は高くないものの、その後も事務総長の下で双方の交渉が断続的に行われていて、つい最近2日間の交渉が終わったものです。
交渉の成果としては、統一国家の下院の議員数をギリシャ対トルコを4対1とする、上院は双方同数、中央銀行総裁は双方の持ち回りとする等についての合意があったが、重要問題(領域、財産、中央政府と地方政府の権限等)については全く進展がなかったとのことです。
交渉について、観測筋は、キプロス側は経済も良く、国際的承認を独占し、欧州連合のメンバーにもなっているので、全く現状で不都合はなく、妥協をする要因はないとする一方、トルコ系は国際的承認は得られず、経済的にも疲弊し、トルコのEU加盟問題hの足枷ともなっていて、特に2012年7月にキプロスが回り持ちのEU議長国になるまでに解決しない場合には、EUとの関係を凍結するとしています。
要するにこれまでギリシャ側の交渉上の立場が強かったと言う訳ですが、親分のギリシャは債務救済がどうなろうとも今後かなりの長期間苦しい状況が続くと見られています。
これに対してトルコはG20のメンバーであるばかりか、最近国際外交面での活動が注目されており、可なり両者のバランスに変化が見られます。
このような変化が交渉促進の方向に左右するのではないかと言う見方は甘いでしょうか?
http://www.todayszaman.com/news-262011-end-of-road-in-sight-in-decades-old-cyprus-dispute.html
「中東の窓」で中東ではないキプロスの国債問題に触れるのは、最近キプロス問題の平和的解決を目指す両キプロス政府間の交渉が、国連の仲介の下で行われていて、また来年1月に交渉が再開されることになっているのですが、キプロス、更にはその後ろのギリシャの抱えている重大な経済的な困難が、もしかしたらこの長い問題の解決に影響するのではないかと言う気がするからです。
ご存じの通り、キプロス問題とは(長い歴史的経緯は別として)、1974年キプロスでギリシャとの統合を求めるクーデターが起きたことに反発して、島の少数民族の保護者としての立場にあるトルコが軍事介入し、島の北半分を占拠して、そこにトルコ・キプロス共和国を設立したことに始まり、それ以来島は分割され、国連PKOが駐留しています。
このうち国際的に承認されているのはギリシャ系の方で、トルコ・キプロス共和国を承認したのはトルコだけと言う状況ですが、問題の平和的解決を目指して、国連仲介の下で両者の交渉が行われてきました。
その結果2004年にはアナン事務総長が双方の意見をまとめた和平案を提示し、トルコ側はこれを受け入れたものの、ギリシャ側が当初の約束に反して、これを拒否し、今日に至っていますが、国際的注目度は高くないものの、その後も事務総長の下で双方の交渉が断続的に行われていて、つい最近2日間の交渉が終わったものです。
交渉の成果としては、統一国家の下院の議員数をギリシャ対トルコを4対1とする、上院は双方同数、中央銀行総裁は双方の持ち回りとする等についての合意があったが、重要問題(領域、財産、中央政府と地方政府の権限等)については全く進展がなかったとのことです。
交渉について、観測筋は、キプロス側は経済も良く、国際的承認を独占し、欧州連合のメンバーにもなっているので、全く現状で不都合はなく、妥協をする要因はないとする一方、トルコ系は国際的承認は得られず、経済的にも疲弊し、トルコのEU加盟問題hの足枷ともなっていて、特に2012年7月にキプロスが回り持ちのEU議長国になるまでに解決しない場合には、EUとの関係を凍結するとしています。
要するにこれまでギリシャ側の交渉上の立場が強かったと言う訳ですが、親分のギリシャは債務救済がどうなろうとも今後かなりの長期間苦しい状況が続くと見られています。
これに対してトルコはG20のメンバーであるばかりか、最近国際外交面での活動が注目されており、可なり両者のバランスに変化が見られます。
このような変化が交渉促進の方向に左右するのではないかと言う見方は甘いでしょうか?
http://www.todayszaman.com/news-262011-end-of-road-in-sight-in-decades-old-cyprus-dispute.html

そうですね。
何しろキプロスはギリシャ神話のビーナス(アフロダイテと書くべきか?)が生まれたという伝説の島ですからね。
但し、昔カイロの大使館にキプロス出身のギリシャ人の秘書がいましたが、彼女もトルコ人に対しては厳しいことを言っていましたね。どうもトルコ、ギリシャの反感と言うのは相当なものですね。