トルコのエルドアン首相の対シリア強硬態度に対して、アサドはクルドのpKKを利用しようとしていると言うニュースを時々見かけますが、シリアのクルド人(190万人)とアサド政権との関係等については報道も少なく、実態はなかなか良く解りません。
この点に関して7日付のle figaro international et の記事は『アサドは西クルデスタン・・シリア内のクルド地区のこと・・問題をもてあそんでいる」と題して、アサド政権がPKKと同じくテロ組織と認定されている民主統一党(PYD)を利用しようとしているとの記事を載せています。
記事によれば、これに対してトルコも軍を国境地帯に配備しているとのことで、シリア情勢からの地域の不安定化の可能性を示唆しています。
興味ある記事と思われるので、とり急ぎ、記事の要点のみ

トルコのエルドアン首相の強硬な立場に対抗して、アサド政権はこの4月にPYDの指導者Mohammed Saleh Mouslimの亡命先からの帰国を許した。
この組織はトルコのPKKと同じ類のもので、トルコでは禁止されており、欧米ではテロ組織として認定されている。
アサドは自己の立場のためにこの地域が昔から悩んできたクルド問題を再開させたのである。クルド勢力を利用するためにアサドは過激派のPYDを選び、エルドアンを罰しようとしている。
現在PYDはシリア・クルド地域で政治活動を許されている。クルド地域では2011年6校以上のクルド人学校が開かれ、クルド国旗を掲げ、クルド国家を歌っている。
それのみならずPYDは同地区で、数週間前から市民委員会の設置を目指す地方選挙の準備を始めている。
彼らh西クルデスタン(シリア・クルド地域)の自治地域樹立を目指している。
しかし、クルド人の多くがこのような過激派のPYDの支配を歓迎している訳でHなく、アラブ人同胞との決別も望んでいない。このためにシリア政府は10月7日「クルドの未来潮流」指導者Mechaal Tammoを暗殺したのである。
シリア政府にとって「良いクルド人」とはシリア政府の意向に従うクルド人だけなのである。
PYDはアサド政権に従う彼ら自身の理由を有している。
そもそもシリアの国民評議会がイスタンブールで設立されたことが、クルド人の天敵であるトルコとの関係を想起させる。またムスリム同胞団に対しても友好的な感じは有していない。
更に言えば、自治選挙を行え、市民委員会を設立できれば、仮にアサド政権が潰れた場合でも、将来のクルド自治地域の赤ん坊はすでに生まれていると言う訳である。
このようなアサドとPYDの癒着に対してトルコ政府は既に国境地帯に軍を集結させている。
何しろ1998年シリア政府がPKKの指導者オジャランを追放して、トルコに逮捕させるに任せたのも、トルコが国境に軍を集結し、シリア侵攻を仄めかしたからであったことが想起される。
http://www.lefigaro.fr/international/2011/11/07/01003-20111107ARTFIG00716-el-assad-joue-avec-la-question-du-kurdistan-occidental.php