シリアに関しては、27日アラブ連盟が経済制裁を決定しましたが(BBC放送はアラブ連盟として前例のない措置と解説)、現地では相変わらず大量の殺人が続いている模様です。
27日づけのal jazeerah netの記事は、速報としてアラブ連盟が次の対シリア制裁を決めたと報じています、
  アサド政権要人のアラブ諸国下の旅行(入国)禁止
  シリア資産の凍結
  シリア中央銀行との取引停止、シリア商業銀行との取引停止
  投資の停止
  シリア政府との商業取引停止
  アラブ航空機のシリアへの乗り入れ中止
なお、この決定は賛成19国、反対1(イラク)、棄権1(レバノン)での採択とのことですが、確かアラブ連盟加盟国h22のはずなので、どこか欠席したのでしょうか(アルジェリアでしょうか?)
個人的にはレバノン反対、イラク棄権かと思っていたのですが、イラクの場合長い国境線を有する関係での経済的損失の考慮とイランの影響のどちらが大きな理由か解りませんが、どうも米国が戦争までしてサッダムから解放したイラクが、ますますイランの影響かに置かれつつある気がします。
レバノンは棄権ですが、金融関係でも制裁協力は期待薄でしょう(シリアにとっては実質的に大きな抜け道になる)
また技術委員会が設立され、シリア民衆及び周辺国の被る損害の軽減等について検討し、外相会議(次は3日の予定)に報告する由。

他方シリアにおいては、27日政府軍の弾圧活動で、各地で合わせて少なくとも市民31名が死亡したとのことです(とここまで書いたら、数字が更に上がり40名となりました。今後各地の情報が更に入ってくれば、更に増加する可能性もあると思います)
またシリア政府はホムスでの武力衝突で、武装テロリスト12名が殺害されたと発表し、ダラアでは軍車列が攻撃され多数の車両が破壊されたとのことですが、人権組織によればダラアでは武装ヘリも攻撃に参加した由。
またイドリブ県でも衝突があり、政府兵士12名が死亡したとのことです。

以上の現地情勢は28日付のal jazeerah net の別の記事によるものですが、それによると先に自国民に対してシリアからの引き揚げを勧告したUAEに次いで、カタ−ル及びバハレンが自国民のシリアからの引き揚げを勧告したとのことです。

http://www.aljazeera.net/NR/exeres/D337B683-9CB5-4EBF-B45E-C95AC85BF037.htm?GoogleStatID=1
http://www.aljazeera.net/NR/exeres/E5D4D35E-D20C-4235-836F-04441B0BD8F1.htm?GoogleStatID=1

以上取りあえずのシリアに関する情勢ですが、基本的にアラウィ派を基盤とする少数政権のアサド政権は、下手に妥協したら命取り、と言うことでとにかく弾圧を継続、強化して、民衆の屈服を狙っているものと思われます。
また経済制裁と言うのは(アラブ同士の制裁が前例の無いものであるか否かとは無関係に)その効果が出るまでは長い時間がかかること、イラクや南アフリカ、南ローデシアの例で明らかで、おまけにベイルートと言う制裁の抜け道もあるので、当分制裁がシリア情勢を大きく左右することはないと思います。