16日のシリア情勢について、al jazeerah net 及びal qods al arabi net の報じるところ取りまとめると、次の通り。
シリア情勢は手詰まりの中で、連日政権が市民を殺傷する状況が続いていますが、国連事務総長がシリアの状況は看過できないとして安保理が動かない事に焦燥感を表明したのが印象的です。
しかし、仮にアラブ連盟でいくらアラブ軍派遣が議論されても、シリア政府が合意しない限り、派遣は不可能(まさかシリア軍と戦うことはしないでしょう!)ですから、この問題も当面アサドに対する心理的圧力程度の話でしょうか?
なお、国連が、と言うか米欧が真剣に国連平和軍の介入等を考えるのであれば、ロシア、中国の拒否権の使えない総会で「平和のための結集決議」に基づいてPKOを派遣することも可能ですが(スエズ戦争の時の先例あり)、あの決議はそれなりの問題があり、またそうでなくとも多事多難な欧米がそこまでして、シリア問題に関与するとは思われません。
中東の問題であれば、おそらく彼等にとってイラン問題、ホルムズ海峡問題等の方の優先度が高いのではないでしょうか?
シリアの市民には申し訳ないが、正直なところ、今の手詰まりがそう急に解決する見通しは見えてきません。

・16日シリア各地でアサド軍の銃撃で市民21名が殺された。9名がホムスで、4名がal haska で殺害されたが、アレッポでも1名死亡した(アレッポはこれまで静穏だったのですが、最近逮捕や殺害のニュースが出てきました)
・国連事務総長は、シリアにおける死亡者の数は看過できない数に達しているとして、安保理がこの問題に真剣に取り組み、一つの声で国際社会の意思を表明することを期待する(このまま聞けばロシア、中国に対する批判の声と思われ、事務総長が常任理事国に対してこのような批判的発言をすることは珍しい)と語った。
・212日アラブ連盟のシリア委員会が開かれ、アラブ軍の派遣についても議論される由、またそこでの監視団からの報告書の議論を待って、新たな団員の派遣は凍結されている。
・シリアの有名な反政府者のnawwaf al bashirは15日、トルコに亡命して、シリア国民評議会に加わったと声明した。
・シリア外務省は16日声明にて、国連のイラン制裁専門家によれば、イランはこれまで何度も制裁決議に違反して、シリアに武器等を供給したと非難した。

http://www.aljazeera.net/NR/exeres/8F159D9E-79D0-41D1-B4B7-4BFF3BE3496A.htm?GoogleStatID=1
http://www.aljazeera.net/NR/exeres/3459A4BD-EF61-4BE7-B8BC-FC5E77BE2EC5.htm?GoogleStatID=1
http://www.alquds.co.uk/index.asp?fname=latest\data\2012-01-16-15-30-32.htm
http://www.alquds.co.uk/index.asp?fname=latest\data\2012-01-16-13-33-23.htm