14日のシリア情勢al jazeera net ,al qods al arabi net ,al arabiya net より取りまとめたところ次の通りです。

なお、記事にもありますが、シリア軍はホムスに次いで、イドリブの町も攻略したようで、更にダラアに対しても大規模攻撃をかけているとのことで、こちらの方も装備等の点からアサド軍が制圧するだろうと思われます。
他方、反政府派の方では、軍事組織も含めて、それでなくとも無力な組織が更に内部で分裂する、と言うシリア政治の最も悪い面を露出しており、反政府派の統一を呼びかける國際社会、アラブ社会ん期待とは逆の方向に進みつつ ある模様です。
このままでいけば、各個撃破で反政府派の拠点を力づくで制圧して、国民の血で安定を回復する、と言うアサド政権の戦略が成功しそうな状況を呈しています。
但し、ここまで政府が事態を悪化させてしまった以上、主要都市は制圧しても、ゲリラ活動やテロ活動を阻止するのは不可能と思われ、今後はむしろ、すでに浸透しているアルカイダやその他の過激派のテロを中心にしてシリアの不安定が続くと言う、アラブ諸国(特に湾岸諸国)が危惧していた最悪のシナリオに向かう可能性が強そうです。と言うことは、今後かなりの長期間シリアがアラブ社会、中東の不安定要因発信の源になると言う可能性が出てきたということをも意味すると思います。
またイランはシリアを全面支持し、武器、資金のみならず人員や情報面でも支援してきましたが、どうも死者が出た後の葬列を武力で鎮圧するというアサドのやり口は、79年のイラン革命の際に、死者の葬列を契機に更に反政府デモが拡大すると言う循環を作り出して、シャーの政府をひっくり返した、イランの現革命政権が自らの経験を元に、同じことがシリアでも起きないように指導していた可能性が強いような気がします。
勿論これは特段の根拠もない私の直感に過ぎませんが、どうもイランの関与と聞くと79年のイラン革命の時のことを思い出してしまいます。

・14日のシリアでの死者は85名に上った。その多くはイドリブで、イドリブ市の陥落直前にアサド軍は青年40名を集団処刑した。
ダラアでは11名、アレッポでは3名が殺された。
・アサド軍はイドリブ市を完全に制圧した。またダラアには戦車を含む多数の政府軍等が各方面から攻撃をかけている。
アレッポの大学町も引き続き攻撃を受けている。
http://www.aljazeera.net/news/pages/89b3ac4d-191b-459e-8269-5c2a167389c4?GoogleStatID=1
・アナン国連特使は16日安保理に対してシリア訪問の結果について報告するが、関係者はこの報告が、今後の安保理決議作成の上で決定的な重要性を有するだろうと見ている。
なお、彼の補佐官はアサドのアナン提案に対する回答は不十分であると語っている・
http://www.aljazeera.net/news/pages/4895a95a-45d2-412f-bb8b-d4c65e478b42?GoogleStatID=1
・シリア国民評議会を辞任したシリアの政治家kamal al lubwaniは、AFPに対して、国民評議会の議長は自己の利得にしか関心が無く、アサドと同様に独裁的で自己に反対する者は政権の同調者と非難する等全く民主主義に欠けると非難した。
彼はまた、ムスリム同胞団は、自己の任期を高めるために、武器供与及び人道援助を独占しようとしているとも非難した。
http://www.alquds.co.uk/index.asp?fname=latest\data\2012-03-14-18-00-22.htm
・他方、もう一人の辞任者haitham al malihahは、辞任の理由として、シリア国民評議会の透明性の欠如と組織の無さを挙げている。
http://www.alarabiya.net/articles/2012/03/14/200566.html
・多くのシリア難民がトルコへの非難を求めて、国境の柵の前に列を作っている。
(その数等は不明ですが、アサド軍のイドリブ県での作戦拡大に伴い、トルコへの難民がこのところ増大していることH、トルコ紙のネット及びBBC放送等も報じています)
http://www.alquds.co.uk/index.asp?fname=latest\data\2012-03-14-14-23-02.htm
・キリスト教徒のシリア女性は、国連人権委員会で、アサド政権は国民の宗派に関係なく、キリスト教徒であろうとアラウィ派であろうとバース党に反対する者は片端から逮捕して拷問していると証言した。
彼女及び他の女性も、逮捕された女性は例外なく強姦されていると語った。
(勿論この話の真相は今のところ不明ですが、リビアでもカッダーフィ軍が組織的に強姦をしたとして、確か国際刑事裁判所の訴因の一つに挙げられていると思います。勇気のあるリビア女性がマスコミに対して証言していました。どうもボスニア・ヘルツェゴビア以来、政権軍が強姦と言う卑怯な手段を戦術的に使いだしたような気がします)
http://www.alarabiya.net/articles/2012/03/14/200601.html