9日のシリア情勢について、アラビア語メディアのネットから取りまとめたところ、次の通りです。
邦字紙も伝えていましたが24時間以内に国外に逃れた難民が11000人に上るとのことで、戦闘が激化していることを物語っていると思います。
またシリア国民評議会は新議長として、joji sabara(アラビア語からの音訳)を選びましたが、彼はキリスト教徒で、元共産主党員とのことで、興味のある選択です。それにしても国民評議会は会議がずるずると延びる上に、会議からの引き上げも続いており、統一戦線の樹立には程遠いのではないでしょうか?

・9日シリア地では少なくとも80名が死亡した。
その大部分はダマスとその近郊及びdir al zur であった。
http://www.aljazeera.net/news/pages/7833f12e-72b7-40bf-b99d-f8a09feb2d8b?GoogleStatID=1
・ダマスでは市の西部のkafar susah からdariya周辺の果樹園地帯で激しい戦闘が行われ、政府軍は砲爆撃を続けた。
ダマス南部のhajar al aswad でも激しい砲爆撃が続いている。
・dir al zur のal qauriya 市のスーク(市場9に砲弾が落下し、18名が死亡した。
・トルコ国境に近いハスカ県のraas al ain 市では、自由シリア軍が軍治安本部を占拠し、政府軍兵士20名が死亡し、多数が負傷した他、多数の武器弾薬が自由シリア軍の手に落ちた
http://www.aljazeera.net/news/pages/7833f12e-72b7-40bf-b99d-f8a09feb2d8b?GoogleStatID=1
・政府軍将校26名が離反してトルコに逃れた。そのうち2名は将軍である。
http://www.aljazeera.net/news/pages/7833f12e-72b7-40bf-b99d-f8a09feb2d8b?GoogleStatID=1
・国連によると24時間以内に11000名が難民として周辺国に逃れた。
うち9000名がトルコへ、1000名がヨルダンへ、1000名がレバノンである。
トルコ、ヨルダン、レバノン、イラクへの難民の数は408000名に達した。
http://www.aljazeera.net/news/pages/7833f12e-72b7-40bf-b99d-f8a09feb2d8b?GoogleStatID=1
・シリア国民評議会はjoji sabraを新議長に選出し、また11名からなる執行委員会(その中に女性は含まれていない)も選出した。
新議長は28票を獲得し、対立候補は13票であった。
国民評議会は移行政府を樹立する統一反対戦線の結成については、さらに議論を続けている。
地方調整委員会(複数)は評議会のあり方が不満であるとして退席した(理由について一つの報道は実行力の不足を挙げ、もう一つはムスリム同胞団の影響力の強さを挙げている。どちらが正しいのかは不明)
http://www.aljazeera.net/news/pages/ccfc3a86-a78b-4bf8-83ea-3b79fe98c8cb?GoogleStatID=1
http://www.alquds.co.uk/index.asp?fname=latest\data\2012-11-09-19-36-57.htm
http://www.alquds.co.uk/index.asp?fname=latest\data\2012-11-09-18-24-37.htm
http://www.alquds.co.uk/index.asp?fname=latest\data\2012-11-09-16-15-45.htm
・シリア政府筋によると、先日トルコに強制着陸させられたシリア航空機は、爆発物探知機10台と、武器探知機を積載していた由。
http://www.alquds.co.uk/index.asp?fname=latest\data\2012-11-09-14-07-39.htm