昨年のカイロのコプト大聖堂に対するテロ事件に関し、今頃になって何故ISが首謀者のビデオなど流したのか?と訝しかったものですから、勝手な個人的憶測を書いておきましたが、al arabiya net は大法官事務所やイスラム運動の研究家たちの意見を掲載しています。
もちろん、これらの意見はあくまでも意見で、どこまで真実性があるのかはわかりませんが、少なくとも今後ISがさらにエジプト本土でのテロを活発化させようとすること、およびキリスト教徒(コプト教徒)が一つの大きな標的となる可能性があることはまず間違いないところかと思います。
記事の要点のみ

・このビデオで、エジプトのISがこれまで使ってきた「ISのシナイ州」という呼称に代え、「IS−エジプト」という呼称を使ったことは、今後エジプト本土でのテロ活動をさらに活発化させるとの、意思表示であろう
・またビデオの中身から見ても、キリスト教徒、コプトを敵とみなして、彼らに対するテロ、流血を行うとの意思表示で、キリスト教徒に対する警告であろう
・このようなビデオを現在流して理由については、最近のISの相次ぐ敗北にもかかわらず、ISは相変わらず健在で、ジハードを行うつもりであるとして、エジプトの過激派を鼓舞し、新しい分子を引き込むためのプロパガンダである
・ISが、最近敗北したというのはシリア及びイラクでの対IS戦闘の激化とISの大きな損害があるが、さらにリビアでの敗北(シルトの失陥)もある
・さらに、エジプトでは、これまでシナイ半島でエジプト軍、治安当局と熾烈な戦いを続けてきたが、政府軍の攻撃が激しくなり、多くの隠れ家や根拠地が摘発、破壊され、今やシナイ半島ではその存在も危なくなり、その意味でも本土へ拠点を移したり、活動を移さざるを得ない状態に立ち至っている
https://www.alarabiya.net/ar/arab-and-world/egypt/2017/02/20/ماهي-رسائل-داعش-من-بث-فيديو-تفجير-الكنيسة-المصرية؟-.html