トランプと国務長官の不仲は外部から見ても。あまりに見え見えでしたが、トランプはついに国務長官を13日罷免しました。
これまでもトランプ政権内部の確執は激しく、特に彼のエゴとしょうとつしたものが随分辞めていきましたが、北朝鮮との首脳会議を目前に控え、外交の要の国務長官を首にし、駐韓国大使さえ未だ任命していない、トランプの外交政策はどうなっていくのでしょうか?
もっとも、このブログは中東の諸問題を扱う趣旨で、米国の外交政策やトランプのひどさをあげつらうことは、趣旨ではありませんが、何しろ中東における米国の役割が伝統的に大きかったので、必然的に米国の動きを無視するわけにはいきません

前置きが長くなりましたが、トランプが国務長官を罷免したその日に、そのイラン核政策に関し、米国の現地司令官が異論を米議会で述べたとのことです。
これは、al arabiya net とy net news が報じているところですが、米中央軍(中東の管轄)司令官が、米上院の公聴会で、極めて明確にイランの核合意を支持すると発言し、仮にこの合意を破棄するならば、問題に対処するための別の政策を検討する(軍事行動という意味か?)必要があると語ったとのことです。
この記事を掲げるal arabiya net は、よほど興奮したのか「米国の半クーデター」」などと言う表題を掲げています。
まあ、さもありなんでこのメディアはサウディ系ですが、サウディとイスラエルは中東の諸国の中でも最もイラン核合意に反対してきた国です。
同司令官は、議会で国防長官と統合参謀長官のイラン核合意に関する評価(イランの核開発を抑止するうえで、一定の大きな役割を果たしているというもの)に同意するか、と問われyes と答えた由。
https://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-5163430,00.html
https://www.alarabiya.net/ar/arab-and-world/american-elections-2016/2018/03/14/نصف-انقلاب-أميركي-قائد-القيادة-المركزية-يؤيد-نووي-إيران.html
トランプの性格からすると,これまでウマが合ってきた国防長官等の罷免や、倒産議長中央軍司令官の罷免などと言う方向にまで行くのでしょうか?
いずれにしても、トランプ政権の迷走は激しくなるばかりで、我々は傍からハラハラして見守るばかりなのでしょうか?
因みにこの記事の表題に異論のある方もいるかとは思いますが、これは先日のIAEAの天野事務局長が、イランは核合意での義務を守っているとの声明を基にしていますので、念のため