ガザでの死傷者については先ほども報告しましたが、al qods al arabi net は、国連事務総長が17日、パレスチナ人保護強化のための4項目からなる提案を提出したと報じています。

これはガザでのパレスチナ人殺傷の増加に対して、国連総会が事務総長に提案を求めたことに対するものだが、特に軍事的オブザーバー(要するにPKO)は安保理の決定を必要とし、米国が拒否権を有しているので、実現は難しかろうとコメントしています。

記事の要点は次の通り。

事務総長が提案した4項目は、
  • 現地における国連のプレゼンスの強化。その中には人権監視団及び現地情勢の監視をする政治専門家のミッションも含む。
  • 住民の福祉強化のための人道的援助、開発援助の増大。
  • 国境検問所、域内検問所、入植地の近く等への文民監視ミッションの展開。
  • パレスチナ文民保護のための警察または軍事ミッションの展開。
であるが、これら実現にはイスラエルの協力が必要であるが、それは困難であろう。
特に国連PKOのごとき性格のミッション設立には安保理の決議が必要だが、拒否権を有している米国が賛成するとは思われない。
1994年には、西岸のヘブロン(パレスチナ人の居住地だが、ユダヤ人の中には、ユダヤの土地だとして、居住する者が出てきて緊張が高まっていた)に、EUを含む小規模の監視団が派遣されたことがあったが、イスラエルはその後、機微な地域への国際ミッションの受入れは拒否している。

http://www.alquds.co.uk/?p=997786


国連では、本来この種の国連としての政治的、軍事的具体的行動を伴う問題は安保理の管掌するところですが、安保理では常任理事国に拒否権があり、パレスチナ問題については米国が、極めてイスラエル寄りの立場を堅持してきているために、総会に付託することが増えています。
ガザ問題から生じたパレスチナ人の保護問題もその一例ですが、おそらくこの報告書は総会に送られ、そのまま国連の「パレスチナ問題の重要な文書として保管される」と言う運命をたどるのではないかと思います。