al qods al arabi net は、間近に迫っていたイドリブ攻略作戦を遅延させることにトルコが成功したと報じています。

それによると、トルコは軍事的な圧力と、外交努力を総合しての、ロシア、アサドに対する働きかけを通じて、ロシアに対してこのままで攻略作戦を始めることは、トルコとの関係の重大な悪化を招き、折角これまでロシアがシリア問題の政治的解決のために築き上げてきた外交、軍事的努力を無にすると説得してきた由。

その結果、数日間または数週間の攻略戦開始延期を獲得したが、ロシアが作戦を延期したことは、最近ロシア軍機と政府軍機のイドリブに対する空爆の激しさが大幅に低下していることに示されているとしています。

トルコは(これまでこのブログでも報告してきた通り)大量の増派部隊を国境地域に送り込んでいるがそれのみならず、最近イドリブにトルコが有する12ヵ所の監視所(要塞化している由)に戦車、装甲車、大砲等を含む大規模な部隊を派遣し、ロシアに対してイドリブに対する大規模攻撃が行われれば、これらのトルコ軍と衝突する可能性があることを示した由。
(トルコ軍のイドリブへの増派問題については、本日のal jazeera net が、トルコは戦車等を含む大規模な増援部隊をイドリブに送り込んでいると報じています)

軍事的にはロシア軍の方が圧倒的に優位にあるが、ロシアとしてもトルコ軍との衝突の可能性については真剣に考えざるを得ない状況の由。

トルコ側では、参謀総長が前線を視察して、トルコ軍としては、トルコの安全保障を守るために陸、海、空の全ての兵力を使用する考えであると発言している由。

外交面では、トルコの最重要な働きかけは、ロシアに対して攻略作戦を始めないことを説得することにあり、そのためにイランでの3首脳会議に出席したほか、外相、国防相、その他のレベルを通じてロシアに対する働きかけを強めてきた。

しかし、テヘランの首脳会議で、ロシアにイドリブ攻略を思いとどまることの説得に失敗してからは、更にその範囲を広げて、国際的なキャンペーンを張っている。

その最大の言い分は、イドリブ攻撃は最大規模の人道危機をもたらすというものであるが、攻撃は更に人道危機だけにとどまらず、シリア問題をめぐるこれまでの政治的解決の枠組みを破壊し、重大な国際問題に発展するであろうというものである。

その一つが化学兵器使用可能性に対する欧米の注意を喚起することで、特に独を含む欧州への働きかけを強化してきた。
また欧州に対しては、イドリブ攻撃は大量の難民を発生させるが、彼らはトルコにとどまるだけではなく、さらにその先に渡ろうとするとして、欧州に恐怖感を植え付けようとしている

このような情勢を受け、この17日、ロシアのソチで急遽両首脳会議が開かれることとなり、また外交軍事当事者の接触も頻繁になっている。
またトルコは、ロシアのテロとの戦いとの言い分に対して、ヌスラ戦線(アルカイダ系)を他の反政府グループと区別するためのメカニズムについて提案している模様である。