シリア北西部の非戦闘地域での戦いが、最近はイドリブの南に位置するkhan shikhon の町を巡り、激しくたたかわれてきたことは、何度か報告した通りです。

このkhan shikhon の戦いについて、al arabiya net は、シリア人権網等の情報から、政府軍とその同盟者は18日夕、激しい戦闘の中同市に北部から突入したが、市の中では依然激しい戦闘が続いていると報じています。
この町に政府軍が入るのは2014年にこれを喪失して以来、初めての由。
なお、南部からの攻撃は、これまでも報告したところですが、失敗し、反政府軍の中
の最強力部隊の旧ヌスラ戦線は自殺攻撃を試みている由。また政府軍側ではロシア軍も戦っている由。
17〜18日にかけての戦闘で、反政府側では43名を失い、政府軍側では28名を失った由。

このkhan shikhon の町は、アレッポからハマ、さらにダマスに通じる高速道路を抑える戦略的な要点の由にて、政府側ではその奪還に全力を挙げ、いわゆる焦土作戦を展開し、猛烈な砲爆撃をしてきた由にて、そのためにこれまで民間人の死者860名、双方の戦闘員1400名の死者が出ている由
https://www.alarabiya.net/ar/arab-and-world/syria/2019/08/19/خان-شيخون-عقدة-الأسد-والحل-تفاصيل-ما-يحدث-في-ادلب-.html
https://www.alarabiya.net/ar/arab-and-world/syria/2019/08/18/سوريا-قوات-النظام-تدخل-خان-شيخون-وسط-معارك-عنيفة-.html
上記の通り、戦闘は未だ続いている模様ですので、今後どうなるか予断はできないかと思いますが、とにかく戦略的要地に対して、政府軍、ロシア機が民間人の被害を顧みずに猛烈な攻撃をしてきたということは、今後その優勢の余波をかってイドリブ全域の制圧に向かうのではないでしょうか?
尤もロシアはこれまでも旧ヌスラ戦線の排除が目的としているだけに、シリア政府との間で齟齬が生じる可能性もあるかもしれません。もっともヌスラ戦線なしの反政府派と言うのは弱いのでしょうね