中東の窓

長年、日本の外交官として中東に深く関与。中東から見た国際関係を日々発信するブログ。

中国

ウイグル族のアルカイダとISへの参戦

これまでもシリア等で、中国のウイグル人がアルカイダやISに参加しているという話は流れてきていますが、y net news は数千人のウイグル人が過激派に交じって戦っていると報じています。
記事によると、イスラエル筋によれば3000名がシャム・ファタハ戦線(旧名ヌスラ戦線でアルカイダ系)に参加し、500名がISに参加している由。
他方、中国筋によると5000名がシリアの農村に住み着き、過激派の拠点を固守しようとしている由。
記事は中国はウイグル人の過激派への参加を危惧して、国境警備や彼らの出国を厳しく取り締まっているが、それでもすでに数万人が外国に流出したよし。

中国としては、これまでシリア問題には基本的に大きな関心を示さなかったものの、このように大量のウイグル人がシリア島で参戦しているので、、彼らが将来中国へ帰ってくると、治安上大きな問題となるとして、現地で消すeliminateする必要があるとして、アサド政権に近づいている由。
特にロシアの参戦以降、アサド政権が安定化してきたとして、情報等の分野での協力関係を深めている由。
ただし、消息筋は、これらウイグル人の中国にとっての真の脅威は、中国に帰国してからではなく、彼らが海外で中国の権益を狙うことであろうとしている
http://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4941411,00.html
これまで中東以外からの過激派への参戦といえば欧州、ロシアのチェチェン等が注目されていましたが、中国のウイグル人がこれほど多数参戦しているとは思いませんでした。












イスラム国軍事同盟(中国の積極的評価)

サウディ系のal atabiya net は、中国がサウディの主導した、イスラム諸国の対テロ軍事同盟を高く評価し、中国としての協力姿勢を示したと報じています。
これは、NYでシリア問題に関する国際会議が開かれた際に、中国とサウディの外相が会議した時の中国の反応について、サウディ外相が記者会見で紹介したものの由。
それによると、中国外相は軍事同盟設立に関するサウディのイニシアティブを高く評価し、これと協力したいとの中国の姿勢を示したとのことです。
他方、中国外相は、中国外相は、すべての分野におけるサウディとの関係強化への願望を表明したとのことです。
http://www.alarabiya.net/ar/saudi-today/2015/12/19/الصين-تعلن-عن-رغبتها-في-التعاون-مع-التحالف-الإسلامي.html
短い記事で、両者の会談で、どこまで突っ込んだ話があったのか不明で、もしかすると中国外相は、対テロ闘争におけるサウディの努力を評価しているという程度の話であった可能性もありますが、とにかく報道のまま
もっとも、新疆におけるウイグル問題を抱えている中国としても、イスラム諸国による対テロ軍事同盟が、その問題についても良い方向に左右すると考えている可能性があると思います。

トルコ・中国関係

ウイグル問題に関係したトルコでの騒擾については、2度ほどお伝えしましたが、どうやらトルコ政府は事態の鎮静化に躍起の様です。
トルコとしても、経済大国中国との関係緊密化に努めている時に、この問題で騒ぎが大きくなったり、対外イメージが下がることは避けたいところでしょう。

エルドアン大統領は、外国大使とのイフタールの席上、ウイグル人に対しトルコ人が民族的、宗教駅に同胞意識を有するのは当然だが、最近のトルコの反応は誇大な報道に影響された可能性が強いとして、自重を求めるとともに、このような報道がされたのが、大統領の中国訪問直前であることに意図的なものを感じると述べた。

又暫定首相も、ウイグル問題で挑発に載って、外国公館(タイ総領事館、なおタイ大使館及び総領事館は10日一時j閉鎖された)を襲ったり、外国人観光客は国の客でこれを襲うべきではない(東アジアの女性観光客が9日アンカラで襲われた模様。国籍やけがの有無等は不明)と語った。
http://www.hurriyetdailynews.com/reports-on-chinese-practices-in-xinjiang-largely-inaccurate-says-turkeys-erdogan.aspx?pageID=238&nID=85247&NewsCatID=510
http://www.todayszaman.com/anasayfa_davutoglu-warns-against-provocations-in-pro-uighur-protests_393371.html

ムルシー大統領の中国訪問

25日付al arabiya net はムルシー大統領が26日夕中国訪問に出発するが、同訪問には7名の大臣の他75名のエジプト人実業家が同行すると報じています。
同行する大臣は通商大臣、工業大臣、投資大臣、通信大臣、運輸大臣、観光大臣、国際協力・計画大臣とのことで、実業家は石油化学、エネルギー分野、代替エネルギー分野、医薬品、観光、農業、繊維、通信、中小企業の分野とのことです。
また、大統領の訪問中にこれら大臣が政府間協定(具体的分野等は不明)に署名するほか、多くの通商、投資案件の署名があると期待されている由。

記事の要点は以上で、エジプト大統領が実業界とも緊密に協力しようとしていることが注目されますが(トルコのエルドアン政府と似ているか?)、また中国訪問に、7名の閣僚に加え、これだけ多数の実業家が同行することは国際経済における中国の影響力の反映だと思いますが、その昔の経済大国で中国の隣国としては、種々感慨を禁じえないところです。
http://www.alarabiya.net/articles/2012/08/25/234213.html

ノーベル平和賞の受賞(中東諸国の欠席)

10日行われたノーベル平和賞の受賞式に、受賞した中国の人権活動家もその家族も出席できなかったことは11日の日本の朝刊でも大きく取り上げられていますが、その式典に欠席した各国の国名も報じられています。

中東で欠席した国は下記の通りですが、(勿論その理由は明らかではありませんが)その背景を推測してみると、なかなか面白いことに気がつきます。

矢張り中東では人権などまだまだ先のことなのでしょうかね?

また、結局は日本も出席したようですが、かなり長いこと返事をしなかったようで、もしそれが政府内で中国配慮(政治的考慮)とかでもめていたのであれば、現内閣の定見の無いご都合主義、中国恐怖症の表れとして、まことにみっともないことです。

アフガニスタン、アルジェリア、イラン、イラク、エジプト、サウディ、スーダン、チュニジア、モロッコ

まず第1に目につくのは、いずれの国も人権問題で何がしかの問題を抱え、国際的に問題とされている国と言うことです。これらの国の中で人権問題でクリーンと言える国はなさそうです。
明日は我が身と言うことでしょうか?

次に中国との関係からの配慮と思われる国が目につきます。
イランは中国と兵器、経済等で関係が深いし、安保理の制裁問題で中国を刺激したくない。

安保理との関係で刺激したくない国の中には、アフガニスタン、イラク、アルジェリア、スーダン、モロッコも入って来るでしょう。
このうちモロッコとアルジェリアは西サハラ問題で争っている国です。
スーダンはダルフール問題等重大な人権問題を抱えていますが、その他南部の石油利権等で中国と緊密な関係にあります。

これらの国の中で、直接、安保理で中国の鼻息をうかがわなければならない問題を現在抱えていない国は、サウディの他チュニジア、エジプトの3国ですが、このうちエジプトとチュニジアは不正選挙の常習国であり、サウディに至っては人権では極めて多くの問題を抱えています。

なにしろ中国は「俺様大国」で、よく安保理などでも、安保理が取り上げている問題とは全く無関係の、台湾承認問題などでの態度を問題にしてPKOに拒否権を使ったりする、要するに『江戸の敵を長崎で取ることをしかねない国で、中東の国が気を使うのも解らないではないが、どうも嫌な世界になりつつありますね。
無理が通れば道理が引っ込むと言うではないですか!
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