中東の窓

長年、日本の外交官として中東に深く関与。中東から見た国際関係を日々発信するブログ。

モロッコ

アフリカからの難民(不法移民)のスペインの選択

アフリカからの欧州を目指す難民のルートとしては、これまではリビアからイタリアを目指すルートが最大のものでしたが、最近リビアでは難民を食い物にする密輸業者が目立ち、またリビア政府の取り締まりも強化され、これにEU諸国も協力する等の事情が出てきていました。
このような状況を反映してか、(別に新しいルートという訳ではなく、これまでも利用されてきたが)このところ、モロッコ経由でスペインを目指す難民が増えてきている模様です。
この点に関し、al arabiya net は、スペイン内相が、昨年同時期に比し、本年スペインに入った難民は88%増であると12日語ったと報じています。
それによると11日までにスペインに入った数は15473名で、そのうち11000名が陸路とのことです。
なお、今年は121名が密航の途次死亡している由
(スペインは欧州にあり、モロッコはアフリカ大陸にあり、陸路モロッコ経由スペインに入るというのは、一見奇妙に聞こえますが、実はスペインはモロッコに2か所の飛び地を有していて(セプタとメリリア)、そこはスペイン本国と同じ取扱いになるので、一旦国境を越えれば、スペインに入ったわけで、あとはそこからスペインへは、国内航路で渡れるわけです)
このため、これまでもアフリカ難民は、これら飛び地を経由してスペインに入ろうとして、これを防ごうとする、スペイン当局とモロッコ当局とのいたちごっこを繰り返してきて、スペインは国境沿いに高さ3mの壁(と言っても金網のようなもの)を築き、これをさらに6mにかさ上げしたが、難民たちは種々の道具を使い、これを乗り越えているので、スペイン政府はさらに壁の強化を図る由
https://www.alarabiya.net/ar/arab-and-world/2017/09/12/تضاعف-أعداد-المهاجرين-الوافدين-إلى-إسبانيا-.html
EUにとって、現在抱えている最大の問題がイスラム過激派のテロと合わせて、難民問題であることはよく知られていますが、難民たちはトルコーギリシャのルートがふさがれると、リビアのルートを使い、さらにはスペインルートを選択する等、まさしくいたちごっこの感があり、、今後ともEUにとっては重大な問題であり続けると思われます。




























恐竜化石の密輸取り締まり(モロッコ)

9191cc06-5e79-417d-8cf1-1ac220e2610b[1]何時も殺伐としたニュースが多いので、若干趣を変えて、化石の話など・・・
モロッコは化石が至る所で取れることで有名ですが、al arabiya net は、モロッコ当局が、恐竜の化石を外国に売ろうとする密売人を取り締まるために、調査を始めたと報じています。
それによると、アイルランド人の男が、モロッコ以外では見つからない、ティラノザウルスの珍しい化石(写真)をネット上でオークションにかけたのが、目に留まったとのことです。
確か多くの国では、恐竜等の貴重な化石は、関係当局の許可がないと、外国には持ち出せないことになっているはずで、モロッコも同じだろうと思います。
https://www.alarabiya.net/ar/north-africa/2017/09/06/المغرب-يفتح-تحقيقا-بسبب-إعلان-بيع-ديناصور-على-الإنترنت-.html
私もモロッコが化石王国であることは、ごく一部の地域を旅行しただけでも、道端や土産物店等いたるところで、巨大なアンモナイトの化石(自信はないが、多分そうでしょう)から始まって、多種多様の貝等の化石を売っているのを目撃しました。
そこで買い求めた化石は今でも保存してあります。









バルセローナのテロ(モロッコ・コネクション)

先日のスペインのバルセローナでのテロを行ったグループは、今のところ全員スペインに住むモロッコ人青年たちとされていますが、al qods al arabi net はモロッコ当局は、スペイン当局に全面的に協力しているとして、モロッコ国営TVによると、事件に関係した容疑で2名が逮捕されたと報じています。
逮捕されたうちの1名は28歳の青年で、スペインの飛び地メリリャ付近で逮捕されたが、バルセローナに12年居住していて、ISとの関係が疑われていて、ラバト(モロッコ)のスペイン大使館の爆破を計画したことがある由。
もう1名はモロッコとアルジェリアの国境近くのwajdaで逮捕されたが、彼は多くの今回のテロメンバーが住んでいるバルセローナ近くのrivolに住んでいる由
TVによると彼らは20日に逮捕されたとのことであるが、モロッコ当局はコメントしていない由
http://www.alquds.co.uk/?p=777038
http://www.alquds.co.uk/?p=776787
取り敢えずは以上で、特段の情報ではないも、どうもこの記事から見ると、モロッコからスペインに渡ったモロッコ系の中には、かなり頻繁に両国間を往来して、過激な計画を練っているものが居そうな気がします




モロッコの抗議運動

今から、かれこれ8月前頃になるかと思いますが、モロッコの北部の町haceimaで、警察が魚行商人の魚を没収して、これを取り戻そうとした男がゴミ収集車だったかに挟まれて死亡した事件から、その町及びその他のモロッコの多くの町で、政府の腐敗、人権無視、開発の遅れ、失業問題等に対して広範な抗議行動が起きましたが、その事件のことは報告したような気もしますが、自信はありません。
その後もモロッコでは、この事件に関連した抗議活動が続いてきた模様ですが、特段大きな暴力事件に発展することもなかったようで、またイスラム過激派等が政治的に利用しているという話も流れておらず、また2011年の「アラブの春」の時のように、連鎖反応的に他の近隣諸国に波及するという模様も見られなかったように思われたので、時々散発的に出る報道も、報告はしてきませんでした。
しかし、本日のal qods al arabi net では21日の夜間外出禁止にもかかわらず、同市では多数の抗議者が町に出て、警官と対峙し、警官隊は催涙ガスや放水等で、解散させようとしたと報じています。
その結果多数の市民が逮捕されたとの数ですが、治安当局はその数は公表していない由。
またこの抗議活動にはモロッコの他の都市からも参加するものが少なくなかった由
http://www.alquds.co.uk/?p=757592

今後この事件がさらに拡大するのか、国王等の調停で鎮静化するのかわかりませんが、取りあえず報告しておきます。
何しろ、中東では事件山積で、この種の事件まで真面目にフォローしていくのはむつかしいのですが、矢張り時々は報道に目を通しておかないと、事件が大きくなったときに、どういう事件で背景は何かというのが良く解らなくなりますので、今後必要に応じてフォローしていきます。
















IS細胞の摘発(モロッコ)

対IS戦争で、一番弱い輪がリビアで、リビアがテロリストや武器の周辺国への輸出基地になっていることは何度も報じられていますが、今度はモロッコで、ISの細胞が摘発されたところ、彼らは武器をアルジェリアを通過して、リビアからモロッコに密輸し、各種のテロを計画していたとのことです。
リビアについてはチュニジアが音頭を取って、近くアルジェリアとエジプトの3国首脳会議開かれることになっていますが、不思議なことにスヘイラート合意のできたモロッコが入っていません。
おそらくは西サハラをめぐるモロッコとアルジェリアの対立が、まだ尾を引いているのかと思いますが、伝統的にモロッコは最も親欧米の「頼りになる国」で、米国の共和党大統領の時にはいつも軍事協力などをしていた関係にあり、おそらくトランプ政権の策定している今後の対IS作戦にはモロッコの役割が含まれる可能性も強いかと思います。
もちろん最大の対象はリビアになりますが、リビアに関しては、あの3国(チュニジア、エジプト、アルジェリアだったかと思う)は、外部の介入反対などと表明していましたが、トランプ大統領は必要と考えれば、そんな声は無視しそうですね。
これから北アフリカもきな臭くなるのでしょうか?

al qods al arabi net の記事の要点、次の通り
モロッコの情報局長官が、29日の記者会見で、最近モロッコで摘発され、そのメンバー7名が逮捕されたISの細胞は、アルジェリアを経由してリビアから武器を密輸していたと語った。
同長官は、彼らは外交使節団、観光地帯、要人の暗殺等のテロを計画していたと語った。
彼によると、この組織の指導者はIS内のモロッコ人(複数)と連絡し、これらモロッコ人はテロのための武器の供与を約していた由。
押収された武器等は、夜間用眼鏡月の軽機関銃、けん銃、爆薬その他の化学薬品、爆弾製造手引き等であったよし。
またモロッコ内務大臣によれば、彼らはさらなるメンバーの勧誘も計画していた由
また2016年にモロッコで摘発された過激派の細胞は199にのぼり、そのうち1を除いてはいずれもISと関係がある由
http://www.alquds.co.uk/?p=666885




























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