中東の窓

長年、日本の外交官として中東に深く関与。中東から見た国際関係を日々発信するブログ。

国際機関

ホデイダを巡る駆け引き(イエメン)

イエメン内戦に関しては、国連のイエメン特使が政府側、hothy側と協議をして、どうやらホデイダの国連管理、政治協議をオマーン等で行う方向で動いている模様であることは報告済みですが、何しろことはイエメンという双方ともにしたたかな国ですから、そう簡単委は和平交渉さえ始まらない模様で、先ずはホデイダに関する駆け引きが始まっている模様です。

al jazeera net とal arabiya net は、イエメン政府がhothyグループがホデイダから無条件で完全に撤収しない限り、国連の停戦と政治的解決のイニシアティブは支持できないと表明したと報じています。
前者は、イエメン外相が30日、hothyグループがホデイダから完全に撤退しない限り、国連特使のイニシアティブは受け入れがたく、治安措置の前に政治的措置を講じることはできないと語ったとしています。
同ネットは、アラブ連合軍は、イエメン問題の政治的解決を支持するとしているも、そのためにはhothy側の占領地からの全面撤退が必要であるとしていると付記しています。
記事は更に、国連特使はホデイダ港の国連管理で、双方の語彙を取り付けようとしたが、その努力は躓いているとしています。
https://www.alarabiya.net/ar/arab-and-world/yemen/2018/06/30/حكومة-اليمن-لا-حل-سياسيا-إلا-بانسحاب-الحوثي-من-الحديدة.html
http://www.aljazeera.net/news/arabic/2018/6/30/الحكومة-اليمنية-لا-لمبادرة-غريفيث-دون-الانسحاب-الكامل

取りあえずのところは、どうやら双方の駆け引きの段階だろうと思いますが、問題は今後政府軍とアラブ連合が、損失が大きく、民間人い多数の被害が出て、国際的に非難を受けそうな、ホデイダ港とホデイダ市の本格的な奪還作戦に踏み切るか否かでしょう









イエメン情勢

イエメンではホデイダの攻防が焦点でしたが、ホデイダ空港をとったり奪還されたりの報道はありましたが、その後戦闘に関する報道は途絶えています。
政府軍及びアラブ連合軍が、ホデイダ攻撃に対する米国を含む外部からの批判で市の中心と港に対する攻撃を躊躇しているのか、戦闘での損失の大きさでひるんでいるのか分かりませんが、どうもよく理解できない状況です。
もしかすると国連特使の政治的解決への動きとも関連があるのかもしれません
断片的ですが、関連の情報次の通り

・国連のイエメン特使は、オマーンにて政府関係者と協議した。
オマーン外務省によれば、両者はイエメン問題の政治的解決につき協議したよしなるも、その中の一つとして紛争の双方の当事者を含む交渉の開始問題について協議した由
(オマーンは、GCCの中ではカタール以上にイランとは良好な関係にあり、これまでもイエメンお政治解決の交渉の場としてマスカットを提供しており、今回もおそらくはおまーでの交渉再開について協議されたものと思われる)

・国連特使はオマーンへの途次、短期間アデンに立ち寄り、hadi 大統領とも協議したが、特使はホデイダ問題について,hothyが港の管理を国連に移すことに同意したと伝達した由
これに対してhadiは、イエメン政府としては、政府が全面的に管理するべきと考えるとした由

・他方、これまでアラブ連合軍に参加し、その部隊をサウディに駐留させてきた、マレイシアの国防省が、マレイシアはイスラム諸国間の問題には中立との原則があり、一方に加担するとの疑いがあるイエメンへの参戦は取りやめることとし、サウディ駐留部隊を撤収させることにしたと発表した。
同省は特に、カタールとの友好関係に言及した由
http://www.aljazeera.net/news/international/2018/6/28/ماليزيا-تنسحب-من-حرب-السعودية-على-اليمن
http://www.aljazeera.net/news/arabic/2018/6/28/اليمن-مشاورات-بمسقط-واحتجاجات-في-صنعاء










アフリカ移民の悲劇(地中海)

最近欧米の報道ではイタリアの新政権の移民に対する強硬策の影響で、救出された移民(かっては難民と称されていたが、どうも最近は移民という表現が多く使われている模様)を載せた船が、行先が無くて翻弄されているという話でもちきりだが(少し前はイタリアが入港を拒否した船がはるばるスペインのバレンシアまで行ったが、現在1隻の入港を巡ってイタリアとマルタが争っている模様)、国連難民人権高等弁務官UNHCRによれば、リビア沖で舟艇が転覆したりして、溺死する移民の悲劇が増大しているとのことです。

これはal qods al arabi net がUNHCRの言として伝えるところで、この数日間でリビア沖(難民、移民船の出発場所)で220名もの移民が溺死した由。
UNHCRによると19日、転覆した舟艇に乗っていた10名のうち5名だけが救助された由
また同日130名が乗ったゴムボートが転覆し、70名が死亡した由
また別のボートでも50名が死亡した由
UNHCRは、増大する難民、移民の溺死に重大な懸念を表明して、国際社会が迅速に行動し、支援に当たるNGO等を支援するように呼びかけた由
https://www.alarabiya.net/ar/north-africa/2018/06/21/الأمم-المتحدة-غرق-220-مهاجرا-خلال-أيام-قبالة-ليبيا.html
しかし、先ほど見たBBCニュースでもイタリアの強硬派の内相は意気軒昂で、NGO等が不法に移民をイタリアに入れる場合には法的措置もあり得ると発言していたが、EUではハンガリアの強硬な反移民法の成立、ドイツ内の移民に対する反感の増加等、むしろ状況はUNHCRの呼びかけとは逆の方向に向かっているように思われます。
いずれにしても、今後夏の季節を迎え、移民、難民問題は今年もEUにとっては頭の痛い問題となりそうです


ホデイダ攻防戦(イエメン)

連日ホデイダを巡る戦闘についてお伝えしていますが、現在のところ戦闘はホデイダ港から10卉賄世離曠妊ぅ清港を巡って、激しく戦われている模様です。

なにしろ現在進行中の戦闘ですから、どの程度信頼できるか分かりませんが、アラビア語メディアはhothy側に数十名の死者が出て、政府側にも多数の死傷者が出たと報じています。
このホデイダ空港の戦闘について、サウディ系のal arabiya net は、政府軍は3方面から包囲を縮めつつあり、特に南の方からは空港の出入り口を抑え、空港内部の相当部分を制圧したとしています。

またhothy軍は空港の方々を要塞化、地雷等を埋設している由。
同ネットはさらに、この空港の隣には軍事空港があり、現在はhothy軍の拠点として使われているとし、ホデイダ空港の制圧は、サナアからの補給路を切断することになる戦力上の要地であるとしています。
(確かに、ホデイダへはサナアから昔、中国が建設した峻嶮な山道を下る道路と、モカ等に通じる海岸道路の2つの主要道路があったかと思いますが、海岸道路の方は確か政府軍が押さえているはずで…どの程度完全に制圧しているかは不明・・・・サナアからの道路が切断されれば、hothy軍は補給、増援部隊の派遣に苦労することになると思います)

他方hothyグループはサウディ、UAE,政府軍に対して、消耗戦を仕掛ける戦略を有しているとしている由。

また、国連の新イエメン特別代表(確か、前の代表はモリタニア外相になったはず)は調停のために、16日首都サナアに移動する予定の由。
(もう少し前ならばともかく、現在のところでは国連お調停努力でも、動き出した戦闘の勢いを止めることは難しそうだが、戦場に停滞や双方の犠牲者があまりに多く出る等の状況となれば、国連の出番もあるかと思います。)

https://www.alarabiya.net/ar/arab-and-world/yemen/2018/06/15/ماذا-يعني-السيطرة-على-مطار-الحديدة-استراتيجيا-وعسكريا؟.html
http://www.alquds.co.uk/?p=955563
http://www.aljazeera.net/news/arabic/2018/6/15/معارك-عند-مطار-الحديدة-والمبعوث-الأممي-يتوجه-لصنعاء

ガザ問題(国連総会決議採択)

昨日お伝えしたように国連総会は13日(現地時間)、ガザ問題に関し、パレスチナ人の保護に関する決議案を採決しましたが、トルコ(イスラム諸国代表)とアルジェリア(アラブ諸国代表)の提出した決議案は採択され、その前に採決にかけられたハマスを非難する米修正決議案は否決されました。
総会決議は拘束力を有せず、現実の中東政治ではほとんど影響もないと思われるので、詳細は省きますが(何しろ昨日と本日とも、al arabia net ,al jazeera net はこの動きを全く報じても居ない始末)、もし関心の強い方は、下記al qods al arabi netにトルコ・アリジェリア決議案の条項ごとの説明がありますので、アラビア語ではありますがご参考まで

記事によると、トルコ―アルジェリア案は、賛成120、反対8、棄権45で採択されました(加盟国は193ですから、かなりの国が投票に不参加だった模様です)
反対は予想よりも少なかったのですが、棄権は欧州、ラ米等が中心ではないでしょうか?
賛成票が全加盟国193のうち120ということを、多いと見るか少ないと見るかは意見の分かれるところでしょう

他方、ハマス非難の米修正案は賛成62、反対58、棄権42で、過半数を取れずに、否決されました。
これを報じるal qods al arabi net は、米国の修正の試みは失敗したとコメントしていますが、そもそも米案が採択されるとは思われていなかったはずで、むしろ賛成の62票が意外と多かったというのが正直なところではないでしょうか?(個人的には賛成票がもう少し少なく、棄権票がもう少し多いかと思っていた。国によっては米案が否決されるのを見越して、賛成し、更にはトルコ等の案に対しても賛成し、双方のメンツを立てた国も多かったかと思います)
http://www.alquds.co.uk/?p=954718
http://www.alquds.co.uk/?p=954651










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