中東の窓

長年、日本の外交官として中東に深く関与。中東から見た国際関係を日々発信するブログ。

国際機関

エチオピア・エリトリア友好条約の締結

エリトリアと言えば、長年エチオピアからの独立を求め、紛争が続いてきましたが、確か1993年ww後のアフリカで最初に分離独立を認められた国として独立しました(それまではアフリカ統一機構でも、西欧植民地主義者がかってに引いた国境線の変更をいったん認め出すと、アフリカの安定が損なわれるとして、分離独立には一切反対してきた。その次の分離独立がスーダンからの南スーダンの独立だったと思います)
それにもかかわらず、その後も両国間では国境地帯等を巡り、紛争が絶えず、確か国連PKOも展開していたかと思います。

その両国が要約のこと和解し、ことし戦争状態の終結、外交関係の再開等で合意したことは方々で報じられていました。
その背景等の詳しい事情も知らないために、あえて報告しませんでしたが、al arabiya net によれば、16日サウディでサウディ国王隣席の下で、両国大統領間で友好条約が署名されたとのことです。
署名式には国連事務総長も出席したとのことですから、かなり重要な事件かとも思いましたが、その他の外国からの出席者は例のUAE、の外相位の模様で、どうやらサウディとしては、イエメン介入で落ちたイメージを回復するために仕組んだ舞台に、箔付けのために事務総長のご臨席を要望したということのようです
サウディとしては精々その見返りとして国連への拠出金を増額したりしたのでしょうかね?
https://www.alarabiya.net/ar/saudi-today/2018/09/16/الملك-سلمان-يرعى-اتفاقية-السلام-بين-إريتريا-وإثيوبيا.html


イエメン情勢(ホデイダの戦闘激化)

イエメンについては、国連主催のジュネーブ会議が開催されずに終わった(その理由は、hothy代表団が到着しなかったためだが、この問題について、hothyの報道官は、アラブ連合が代表団のメンバーに対して、帰国の保証をしなかったからとしている由・・・・サナア空港がアラブ連合軍により封鎖されているため、空港からの航空機の離着陸に当たっては、乗客リストをアラブ連合軍に提出して、その許可を取る必要がある由)ことは報告しましたが、アラビア語メディアによると、この失敗の直後から、ホデイダの周辺で激しい戦闘が再開された由。

ホデイダは北部イエメンへの主要な港のあるところで、現在までhothy軍が支配しているところ、その奪還を目指してアラブ連合空軍の援護下に、政府軍が攻撃を始めたところ、空港を攻略したとのニュースがあったのち、国際的な圧力もあり、戦闘が下火になっていたのが、政治的解決のとん挫で、再燃した模様。

アラビア語メディアによると、政府軍は、ホデイダから16kmの地点で、ホデイダからサナアその他へ通じる道路を切断した とのことです
8日〜9日にかけての戦闘で、双方に90名の死者(政府軍17名、hothy軍73名)と多数の負傷者が出たとの報道がありますが、死者の数については双方合わせて84名との報道もあります。

今後のイエメン内戦で、ホデイダを巡る攻防が大きな焦点になることは間違いなさそうですが、他方政府軍支配地域では南部分離主義者の活動も活発になってきていて、アラブ連合の中でもサウディとUAEの思惑の違いも目立ってきていて、イエメン内戦の泥沼は、今後さらに深まりそうです。

安保理欧州メンバーのロシアとシリア政府に対する声明(イドリブ)

al qods al arabi net は、安保理メンバーの西欧8ヵ国が、6日声明を発して、イドリブに対する武力攻撃に重大な懸念を表明し、ロシアとアサド政府軍に対して、イドリブでの停戦を守るように呼びかけたと報じています。

記事はさらにこの声明は、その数時間前に安保理の非常任理事国メンバーが出した声明とほぼ同じであるとして、声明は武力攻撃は300万人の市民の生命を危うくすると警告したとしています。
声明はさらに、政府軍の攻撃は、大量の難民の流出をまねく可能性が強いと警告した由。

声明を出した8国とは、英、仏、独、ベルギー、ポーランド、スウェーデン、オランダ、イタリアの由。

http://www.alquds.co.uk/?p=1011504

これら西欧諸国及び非常任理事国は、ロシアが攻撃の一つの当事者であるために、安保理として如何なる決議も議長声明も出せないことに、フラストしているとみられるところ、本来ならばこれら西側諸国を取りまとめるべき米国が参加していないことは、最近のトランプ政権が、伝統的な同盟国との関係を悪化させ、またトランプが国内的に大きな問題を抱えて、西側の指導者としての指導力を失っていることを示すように思われます。

バスラ騒擾(国連代表の呼びかけ)

バスラでは複数の死者が出ていることは既にお伝えしましたが、al qods al arabi netとal arabiya net は、国連の駐イラク代表が、イラク政府に対して4日、抗議者に対して暴力を使わないこと等を呼び掛けたと報じています。

その要点は次の通りですが、ご覧の通り、かなりきつい内容で、流石の国連もイラクの状況には黙ってはおれないということのようです。
国連の代表がここまで踏み込んだ批判をすることは珍しいと思います

  • 国連代表は4日、イラク政府に対して、バスラの抗議者に暴力を使うことを差し控えることを呼びかけ、法律を守り人権を守ることを呼びかけた。
  • 代表はこれまでの状況を早急に調査することを求め、バスラにおけるインフラの欠如に対する抗議から犠牲者が生じることに重大な懸念を表明した。
  • 代表は至急住民に清潔な飲み水と電力を供給する必要性を指摘した。
  • 代表はさらに政治家、さらに新しく選挙された議員が、その責任の重さに応じた行動をすることを要望し、住民の必要を満たすための改革政府を至急樹立するように呼びかけた。
https://www.alarabiya.net/ar/arab-and-world/iraq/2018/09/05/الأمم-المتحدة-تدعو-للتهدئة-بعد-يوم-دام-في-البصرة-.html
http://www.alquds.co.uk/?p=1010460

ISの勢力図(国連の報告書)

al qods al arabi net とal arabiya net は、13日発表された国連の報告書(半年ごとにISに関し報告することになっている由)によれば、イラクとシリアでの敗北にも拘らず、両国には未だ2〜3万人のIS戦闘員が存在していると報じています。
記事の要点のみ次の通りですが、このISと言う存在はしぶといですね。

・シリアとイラクにいるIS戦闘員は2〜3万人で、両国にほぼ同数が存在する。
外国からの戦闘員の流入は止まったが、未だ数千人の外国人戦闘員が滞在している。
シリアでは、彼らは小さなポケットに押し込められているが、未だ攻撃する能力を維持している。東部での方が活動が活発である。
イラクでも支配地域を失ったが、砂漠地帯に休眠細胞として、活動を続けている。
外国人戦闘員の流出は現在も続いているが、何処か特定の地域に向かっているわけではない。その中でアフガニスタンへの流出が若干目立っている。

・アフガニスタンでは3500〜4500の外国人戦闘員がいるが、その数は増え続けている。

・リビアには3〜4000名の戦闘員がいる

・サヘル地域では、マリからニジェールにかけての砂漠地帯で、IS戦闘員が増加しているが、アルカイダ系統に比したら未だ少数派である。

・イエメンのISは250〜500で、アルカイダの6〜7000名に比して少数である。

・ソマリアではいまだにアルカイダと関係のあるal shababの勢力が支配的であるが、ISもその影響を拡大する意図を有し、特に中部及び南部で活発である

・ISに対する資金の流れも細っていて一部の推計では其の予備資金は1000億ドルに減少した。
また北東部の油田からの資金は未だISに流入している
http://www.alquds.co.uk/?p=994272
https://www.alarabiya.net/ar/arab-and-world/syria/2018/08/14/تقرير-نحو-30-ألف-عنصر-لداعش-لا-يزالون-بالعراق-وسوريا.html







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