中東の窓

長年、日本の外交官として中東に深く関与。中東から見た国際関係を日々発信するブログ。

アルカエダ

シリア情勢(イドリブ方面)

このところシリアでは、ダマス近郊(ゴータ地方)及びイドリブに向けての、政府軍の攻勢と激しい空爆が報じられていますが、al sharq al awsat net は、政府軍がイドリブ地方で、ほとんど抵抗も受けずに地歩を拡大していると報じています。
記事の要点は次の通りですが、イドリブは反政府軍に残された最後の拠点で、トルコに近いために政府軍も慎重になるかと思っていましたが、どうやらトルコもロシアやイランとのアスタナ合意、さらに昔からシリアに関しての最大関心は対クルドであったことなどから、動く気配を見せていないようで、このままでいけば、アサドの意図した武力によるシリア全土再統一もそう遠くないかもしれません。
なお、先日はラタキアのhamimim ロシア空軍基地に対するドローンの攻撃を、特段の背景もなしに報告しましたが、矢張りこのような北西部シリアの情勢との関連なのでしょうね(ただし、ドローンの攻撃の事実関係も含めて、今のところ良く分からない事件です)

「・ロシア空軍のhamimim 基地では、ドローンの攻撃とされる数時間後に、基地に動員令が下された。ドローンは基地から近い政府軍支配地域から飛来したとされる(本当ですかね?)

・他方7日夕、イドリブの「コーカサスの兵士たち」(旧ヌスラ戦線に近いコーカサスからの過激派のグループ)の拠点で、大きな爆発があり、シリア人権監視官によると、民間人を含め18名が死亡した。
爆発のf原因は特定されていないが、地元筋は自動車爆弾と見ている由。
シリア人権監視官にょれば、同グループの拠点はほぼ完全に破壊された由。
彼らの勢力は数百名で、最近旧ヌスラ戦線と対政府軍戦闘で協力している由
シリアでは欧州系の他、中央アジア等からの過激派がヌスラ戦線と共闘しているが、中には中国の新疆地方のウイグル族もいる由。

・政府軍はイドリブ県の南東部で前進を続け、sinjar を占拠し、アレッポ県との境にある空軍基地abu aldhhourまで14劼涼賄世棒楸瓩靴拭
反政府軍によると、政府軍は過去2週間で、イドリブの60の村を占拠した由。
政府軍がこの空軍基地を喪失してから2年になるが、自由シリア軍は、政府軍は焦土作戦を用いていると主張している。
自由シリア軍は、アスタナ合意でトルコがafrin (クルド勢力の支配する飛び地)の支配と引き換えに、ヌスラ戦線等に対する支援を取りやめたために、政府軍は大きな抵抗を受けていないとしている。
人権監視官は、近くabu dhhour 基地を巡り、激しい戦闘がおこることは必至であるとしている。

・イドリブでは旧ヌスラ戦線が、その大部分を支配し、他の反政府軍が残りの地域を支配している由。
また最近他の地域から追い出された多数の戦闘員やその家族が、イドリブに集合している

・国連人道援助事務所は、引き続く戦闘と空爆のために、6万人が避難を余儀なくされているが、彼らの状況は悲惨だとしrている由」
https://aawsat.com/home/article/1136716/14-%D9%83%D9%8A%D9%84%D9%88%D9%85%D8%AA%D8%B1%D8%A7%D9%8B-%D8%AA%D9%81%D8%B5%D9%84-%D9%82%D9%88%D8%A7%D8%AA-%D8%A7%D9%84%D9%86%D8%B8%D8%A7%D9%85-%D8%B9%D9%86-%C2%AB%D8%A3%D8%A8%D9%88-%D8%A7%D9%84%D8%B6%D9%87%D9%88%D8%B1%C2%BB








アルカイダとISの闘争(シナイ半島)

過激派イスラム勢力間の関係は微妙なものがあるようで、特にISとアルカイダは対立抗争しているかと思うと、場合によっては協力することもあるようですが、シナイ半島では両者の対立が戦闘にまで広がっている模様です。

al qods al arabi net は、シナイ半島ではアルカイダに忠誠を誓う「イスラム戦士たち」がISに宣戦を布告した模様で、音声のsnsで、同組織が10月にISの幹部を襲撃し4名を殺害したと表明し、その他のメンバーに対して投降するように呼びかけたと報じています。
それによると、アルカイダの一つの細胞が10月11日、ISの車両に対してシナイ半島で待ち伏せ攻撃を掛け、その幹部4名を殺害したとのことです。
http://www.alquds.co.uk/?p=825214

取りあえずのところは以上で、組織としての2の過激派組織がどの程度対立、衝突しているのか、これだけの情報では不明ですが、過激派組織の対立抗争が事実ならば、エジプト政府にとっては大歓迎でしょうね









旧ヌスラ戦線指導者の動静(シリア)

ISの指導者al baghdadiがロシア軍機により空爆され死亡したとの説が、ロシア軍から流され、その後どうやらこれは間違いで、彼はユーフラティス警告の何処かに潜伏しているという説が有力となり、彼の音声と称するものも流されたが、その後も彼の動静は不明です・
(音声は彼のものだと専門家は考えているようですが、彼の画像は全く流れていない)

それと似たような話が、シリアの旧ヌスラ戦線(シャム解放機構)の指導者abu muhammad al joulaniについてもあり、彼についてはロシア軍がイドリブで、解放機構の会議中を空爆し、彼は重傷を負って(意識不明とか)多数の幹部が死亡したとしていましたが、その後解放機構の方では、彼はぴんぴんしており、この銃小説は誤りであると主張しました。
所がロシア軍はその後も、さらに彼が重傷を負って意識不明なことは確実だと表明しましたが、今度も解放機構は彼が元気でチェスをしている映像を流して、重症説を否定したとのことです。
http://www.alarabiya.net/ar/arab-and-world/syria/2017/10/19/فيديو-للجولاني-غير-مصاب-فهل-أخفقت-ضربة-روسيا؟.html

過激派のグループでは、往々にしてカリスマ性のある指導者に、、メンバーが忠誠を誓うことになるので、その存否が重要になりますが、ISに次いでヌスラ戦線の方でも、指導者の存否が不明というのは、偶然の一致でしょうか?







オサマビンラーデンの影?

アルカイダを創設したオサマビンラーデンはパキスタンで米特殊部隊に殺害されました(殺害を信じない人もいるようですが、マスは間違いなさそうです)、彼の息子hamzaは生存していて、欧米で新たなテロを計画しているとされているようで、英国がその有名な特殊部隊SASで追跡しているとの報道がある模様です。

実はそのような報道は、若干前に、アラビア語メディアでも流れていたのですが、そもそもアルカイダの2代目統領はアイマンザワヒリになっており、その影響力も落ちている上に、hamzaも特に指導的立場にあるとのニュースもなかったように思われ、どうもスパイ小説の類の話かと思い、特に紹介もしませんでした。
然るに、al arabiya net が、自由シリア軍東部軍幹部の話として、hamzaがシリアに居るという話に疑問を挟んだとの報道と合わせて、英dayly mail の記事を再度報じているので、信頼度はともかく、取りあえず記事の要点、下記の通り、ご参考まで

・自由シリア軍の北部報道官はal arabiya net に対して、hamzaがシリアに来ているとの報道は正確ではないと語った。彼によると、この説は2か月前に、彼がイドリブに来ているとされ、その後デリゾル地域に移ったとされる由。
かれはhamzaのシリア滞在は、噂の類で、情報とまでは行っていないとしつつも、その可能性が皆無ではないとしている。
というのは、彼は10年ほどイランに滞在していたので、イランがパキスタン経由等で彼をシリアに移すことは、容易だからとしている。
・英dayly mail 紙が、英国のSASのコマンドが、彼を殺害または逮捕しようとしたと報じていた。これは、hamazaがその支持者向けのビデオで、西側諸国で個人による激しいテロを呼びかけたからである。
・英紙のえた英当局からの情報では、hamzaはシリアに潜伏しているとされていて、SASは生死にかかわらず彼を捕捉することを重要な任務とされた由。
・英国は米とも協力し、現地勢力とも協力し、彼の追跡に全力をが得ているので、遅かれ早かれ、彼が何らかの間違いを起こせば、これを捕捉するであろうとしている由。
情報収集には偵察機とドローンも使われ、また自由シリア軍の2のソースも協力している由
http://www.alarabiya.net/ar/arab-and-world/syria/2017/10/02/مصدر-وجود-حمزة-بن-لادن-في-سوريا-غير-مؤكد-.html
















ヨーロッパでのイスラム過激派のプレゼンス

イスラム過激派のヨーロッパにおけるプレゼンスについて、2つのアラビア語メディアの報じるところ、次の通り。
それぞれは独立の情報ですが、やはり欧州におけるイスラム過激派の脅威は未だに深刻なようです。

一つはal arabiya netの報じるところで、EUのテロ対応最高調整官の報告によると、欧州には約5万人のイスラム過激派(主としてIS関連)が存在する由。
そのうち70%が英国在住の由。さらにそのうち3000名が、対内情報機関MI5の関心の対象で、その他500名が常時追跡されている由。
英政府も2013年以降18のテロを阻止し、3月のウェストミンスターのテロ後も5件を阻止したとしている由
英国の次に来るのが仏で、17000名の過激派が居住している由
その次は、数はずっと減ってスペインで、5000名の過激派がいる由。
ベルギーからは500名がシリアに向かったが、今でも1000名の過激派がいる由
これらの過激派の脅威は深刻で、今後5年間にハッキングを使い、原子力発電所や航空管制などを攻撃する可能性がある由。更に彼らはロシアのハッカー等を利用すると見られている由。

もう一つの記事はal qods al arabi net のもので、そちらは1日発行の独シュピーゲル誌が、シリアのヌスラ戦線の過激派50名が独国内にいると報じていると伝えています
彼らはauis al qarni部隊(アラビア文字からの訳)に属し、難民として独に入った由。
この部隊は当初al amr渓谷で自由シリア軍とともに戦っていたが、その後過激派のアルカイダ系のヌスラ戦線に合流した由。
独当局は現在そのうち29名を調査している由。またそのほか30名のヌスラ戦線の戦闘員が存在するとみているが、未だその人物の身元等を確認していない由。
独憲法擁護庁(対内情報機関)は、彼らをフォローする部門を設置したよし
http://www.alquds.co.uk/?p=782736
https://www.alarabiya.net/ar/arab-and-world/2017/09/02/تقرير-يحذر-50-ألف-متطرف-بأوروبا-معظمهم-في-بريطانيا.html




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