中東の窓

長年、日本の外交官として中東に深く関与。中東から見た国際関係を日々発信するブログ。

EU

トルコ・オランダ関係

トルコとオランダとの関係は、さらに悪化しつつある模様です。
エルドアンが感情的な禁句を使うことは慣れてきました(その意味ではトランプに似ているか!!)が、先のドイツの例と同じく、今回もナチスを比較に持ち出し、おまけに欧州ではナチズムが消えていなかった、と一般化する様子さえ見せています、
さらに、もう一つの禁句(これは中南米等の国に対してだと思うが)である、バナナ共和国という言葉まで持ち出して非難しているようです。
さらに、トルコの外務大臣は、今回の事件ではオランダの謝罪だけでは済まず、トルコはオランダに対して報復措置をとるであろう(すでに駐トルコ大使の帰任は当面禁止しており、大使館と総領事館周辺の道路は閉鎖されており、これ以上何らかの措置となると、オランダ製品不買とか、経済制裁とかになるのでしょうか)として、オランダはそうなれば謝罪せざるを得なくなると警告した由
またオランダ政府の措置に抗議するオランダ在住のトルコ人と警官隊が衝突した模様。
またトルコでも抗議のデモが広がり、イスタンブールの総領事館では、何者かにより、オランダ国旗が降ろされて
トルコ国旗が掲げられた由(警官隊は阻止しなかった模様)
http://www.hurriyetdailynews.com/turkish-dutch-tension-rises-over-minister-ban.aspx?pageID=238&nID=110704&NewsCatID=510
どうも、コップの中の嵐のような話かと思っていたら、どうも状況は深刻化してきて、このままでいけばオランダでトルコやイスラムに対する反感がさらに広まり、来る選挙では極右の勢力が勝利する可能性も出てくるのではないでしょうか?
ということは、治安上の理由で、トルコの2大臣の演説を阻止したオランダ政府にとっては、かえって逆効果になりそうですが、オランダ選挙及びほかのEU諸国の選挙への影響が懸念されます。









英国のEU離脱(アラビア語メディアの風刺画)

24qpt777[1]先ほど英国の離脱と中東に関し、取りあえずの感想を書いておきましたが、アラブメディアの反応も早いですね。
表題は[英国が離脱を決定]というもので、英国とEUの間の壁は、エルサレム等における分離壁をもじったものでしょう
http://www.alquds.co.uk/

リビア情勢(独仏外相の訪問等)

リビア情勢に関しとるまとめたところ、断片的ですが、次の通り
このところイタリア外相の訪問に続き、欧州各国の要人のリビア訪問が続き、新統一政府に対する欧州諸国の支持の象徴となっていますが、トリポリではその直後に武力衝突が発生する等、リビアの治安問題は依然最重要課題ですね。

・独仏の外相は16日トリポリを訪問し、seraj 首相らと会談したが、同首相はこの会談で、欧州諸国がリビア軍を訓練することを求めた由。
この問題に関して、仏外相は欧州諸国としては、そのためにはリビア政府からの正式な要請が必要だが、そのような要請はまだ受け取っていないと語った(もしこの留保が新統一政府が正式に議会で承認されたうえでの、政府からの要請…論理的にはそうなるだろうが…ということであれば、今後のリビアの政治状況如何で大幅に遅れる可能性もある)。
独外相は、訓練をする場合には、まずはリビア外で行い、その後治安状況の改善に伴い、リビア国内で行うこととなろうと語った。
いずれにしても18日夕EUの外相及び国防相会議が開かれることとなっていて、この問題はその場で議論されることとなる由。
http://www.alarabiya.net/ar/north-africa/libya/2016/04/16/وزيرا-خارجية-فرنسا-وألمانيا-في-ليبيا-دعما-لحكومة-الوفاق.html
・しかるに両外相の出発後数時間して、トリポリで軍事衝突があり、銃声、爆発音等がこだましたが、どのような勢力が衝突しているのか、死傷者の有無等は不明の由。
衝突の場所は市の高級住宅地で、外国大使館や新統一政府の閣僚を含む政治家等の家がある地域とのこと。
新統一政府閣僚は全員未だ海軍基地に滞在している由。
新統一政府が帰還した直後には、トリポリでも軍事衝突があったが、その後平静になっていたのが、16日再び衝突があったよし。
また治安部隊の展開にもかかわらず、各派民兵は未だ武器を保持している由。
http://www.aljazeera.net/news/arabic/2016/4/17/اشتباكات-بطرابلس-بعد-مغادرة-وزراء-أوروبيين
・他方ベンガジ(リビアの東部)では、特殊部隊がISの占拠する大学構内を攻撃した。
これに対してISは自爆車で対抗し、政府軍1名死亡、2名が負傷した由。
・イタリア紙は、米国がシチリアのNATO軍基地からのリビアの空中偵察を始めたが、これは無人機MQ9によるもので、米国はさらに複数の無人機black hawkも搬入する予定としていると報じている。
同紙はさらに、シチリアの基地ではさらに多くの航空機を受け入れ、運用ができるように、滑走路の拡張と延長が行われていると報じています。
http://www.alarabiya.net/ar/north-africa/libya/2016/04/16/طائرات-أميركية-في-مهام-استطلاعية-بسماء-ليبيا-.html
http://www.alarabiya.net/ar/north-africa/libya/2016/04/16/ليبيا-الجيش-يقتحم-جامعة-بنغازي-لتحريرها-من-داعش-.html

リビア情勢

リビアでは統一政府が受け入れられそうな動きが昨日は多く見られましたが、本日のアラビア語メディアの記事では、相変わらず2つの議会は、このままでの新政府の受け入れを拒否しているようで、矢張りリビアは一筋縄の国ではありません。
他方ISが石油地帯に攻撃をかけている模様です。

・トブルク議会(モロッコでの国連傘下の諸派会議で、大統領評議会等を承認する議会とされた方の議会)の議長は、2日alhadath紙とのインタビューで、ある者たちは議会外で新政府を通そうとしているとして、一部の議員が議会の決定なしに、新政府支持を表明していることは受け入れられないと発言した。
また議長は、一部民兵が新政府を警備しているのはモロッコ合意に反しているとも指摘した由。
また議長は(トブルク)議会と大統領評議会は、協力者であるとして、大統領評議会に議会への出席を要請し、seraj 首相は議会に閣僚名簿を提出する必要があるとした由
(何しろリビアの話はごちゃごちゃしていて、記憶も曖昧ですが、確か大統領評議会が議会に出席しようとして、邪魔されたか、議会の開催そのものが阻止された経緯があったと思います・・・・)
http://www.alarabiya.net/ar/north-africa/libya/2016/04/02/عقيلة-صالح-البعض-يخطط-لتمرير-الحكومة-خارج-البرلمان.html
・他方トリポリ議会は、EUの首相2人及びトリポリ議会議長に対する制裁は、一方にくみする不当なものであるとして、これを拒否するとともに、リビアのムフティ(大法官?)がトリポリ議会だけが正統性を代表しているとした通り自分たちだけが、リビアの正当性の代表であるとした由。
http://www.aljazeera.net/news/arabic/2016/4/3/المؤتمر-الوطني-بليبيا-يجدد-تحفظه-على-حكومة-الوفاق
・産油地帯警備隊は、ISがリビア東部の産油地帯を攻撃し、そのため警備隊兵士2名が死亡したと発表した。
それによると、ISはシドラ港とras lanouf港から南へ250kmのal beidha 油田を攻撃してきたが、撃退された由。
http://www.alarabiya.net/ar/north-africa/libya/2016/04/03/قتيلان-بهجوم-لداعش-على-حقل-للنفط-شرق-ليبيا.html

EUの難民危機(トルコとの合意の実施問題)

トルコからギリシャ経由の難民に対する対応が、EUで重大問題になっていて、この問題についてはトルコとEUの首脳会議で海上で救助した難民はトルコに全員送還し、その代わりにトルコで登録された難民を1対1でEUが引き取るとの「取引」ができましたが(人権団体等は厳しく非難している)、現在でもギリシャとその他の加盟国との国境などで、重大な人道問題が生じている模様です。
この件についてトルコの関連等について中東のメディアから取りまとめたところ次の通りです。

・欧州国境監視機関(どこの機関か知らないが)の10日の報告書によると、2015年第4四半期(10〜12月9だけで、トルコ経由でギリシャにたどり着いた難民の数は48万4000名に上った。
このうち46%がシリアから来たとしており、28%がアフガニスタンからとしている。
それに対して西地中海を渡ったものは2800名であった。
・トルコのEU大臣は、トルコとEUとの難民引き取り合意については、一般的に大きな誤解があああり、トルコが100万人もの難民を引き取るとの理解があるが、そんなことは問題外であると語った。
彼によると、トルコが引き取るのは今後ギリシャに渡ろうとした難民だけで、既にギリシャにわたっている難民に対しては適用されない由。
従って、その数は数千、または数万の規模となる由。
またトルコは、EU側が医者とか技術者とか彼らに都合のよいものだけを受け取り、技能のないものだけを送り返すことは、国連の監視があり、できないことだと語った由。
・NATO事務局長は、NATOはトルコとギリシャの間のエーゲ海での活動を拡大しており、5隻のNATO艦船を配置しているが、これらの船はトルコ及びギリシャ領海内でも活動していると語った。
http://www.hurriyetdailynews.com/eu-minister-turkey-wont-take-back-migrants-already-on-greek-islands.aspx?pageID=238&nID=96265&NewsCatID=510
http://www.aljazeera.net/news/international/2016/3/10/نصف-مليون-لاجئ-وصلوا-اليونان-أواخر-2015
http://www.aljazeera.net/news/international/2016/3/10/الناتو-ينشر-خمس-بوارج-لمراقبة-مهربي-المهاجرين
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