中東の窓

長年、日本の外交官として中東に深く関与。中東から見た国際関係を日々発信するブログ。

南スーダン

南スーダンのPKO任期延長

今朝方、南スーダンのPKO(UNMISS)は、その任期延長問題で米ロの対立に挟まれたと報告しましたが、どうやら、この争いも両国の駆け引きだった模様で、取りあえず1日延長して、時間を稼いだうえで、話をまとめ、16日安保理は全会一致で、来年12月までの任期延長を認めたとのことです。
認められた兵力は17000名で、その中にはアフリカ地域からの地域防衛部隊4000を含んでいる由。
なお、その任務は、これで同様、市民の保護、人権防衛、人道援助の輸送確保等の由
また朝方お伝えした米ロの対立点がどうなったのか不明ですが、おそらくこれまでと同様のマンデートということは、その中にはそれらの点は触れられていないのではないかと思われます。
やれやれと言う所ですが、この種猿芝居は国連では珍しくありません
取り敢えず
http://www.alquds.co.uk/?p=646605










南スーダンPKOの任務延長問題

先日南スーダンについて、我が自衛隊が派遣されていることもあり、少しはフォローしましょうと書いておきましたが、早速そのPKOのトラブルです(別に自衛隊等が戦闘に巻き込まれた訳ではないので、その点は心配なく)

問題は国連PKOの任務延長問題です(国連のPKOはすべて、安保理で、活動期間とその任務が特定されていて、任期の場合には、その都度安保理の決議で決められることになっている)
この問題について、米国とロシアが対立しているとのことで、シリア問題やウクライナ問題ほど深刻な対立ではないとは思うが、両者の思惑の違いということで、何やらここでも冷戦の再来を感じます。

南スーダンのPKO(UNMISS)の任期は15日で終了したところ、米ロが任期延長の決議案について合意できず、取りあえず24時間延長して協議し、16日に延長を決めることになったとのことですが、場合によっては1月暫定延長し、その間協議を続けることもあり得る由。
延長決議案に関し、米国は当初1年間の延長(2017年12月15日まで)する決議案を用意していたが、ロシア代表が決議案には  停戦合意に違反した当事者に対する安保理制裁の可能性の言及  UNMISSにドローンを与えて運用する等の問題があり、これらは南スーダン政府と合意したところではないとして反対を表明した由。

UNMISSの延長問題は取りあえず以上のところ(何故ロシアが米決議案に反対したか、その真意は不明、上記2点が反対の理由とされるが、国連等での常識では、真の理由は、もう少し別の政治問題だろうと思われる…おそらくは両国の主導権争いとか‥‥だろうと想像される)ですが、他方国連児童基金UNICEFは、今年南スーダンで争っている勢力が徴発した児童兵士の数は1300名で、内戦以来双方が徴発した児童兵士の数は17000名に上ると警鐘を鳴らしている
http://www.aljazeera.net/news/international/2016/12/16/
取り敢えずのところ以上ですが、このような状況を見ると、わが国で一部が大問題にしている、駆けつけ警護や宿営地の防衛がどうの、とかいう議論は、殆ど国際社会の実態とは無関係の、一国平和主義の殻の中の議論であると益々思われます。 

南スーダン情勢

南スーダンというと、そもそも中東ではなくアフリカ(ブラックアフリカというかサハラ以南アフリカというか)の国だし、そこの情勢が中東情勢一般には、ほとんど影響しなそうなので、またtくフォローしていませんでしたが、我が自衛隊のPKOも新任務を与えられたらしいし、時にはあそこの情勢もフォローしようかと思っています。
取り敢えず、2の記事を紹介しますが、何しろこれまで全くフォローしていないので、無知そのままだと思うが、その辺はご寛恕を・・・

一つはal qods al arabi net が報じるところで、南スーダンのサルバ・キール・マヤルディ大統領が、激化している暴力行為を治め、国家の統一を確認するための、国民和解の対話を宣言したとのことです。
彼は14日議会に対して、この対話を大統領として主催したい(確か内戦の一方の当事者が彼の部族のはず!)として、南スーダン政府はすべての会議参加者の安全を保障するとした由。
大統領は対話集会の時期や参加者については明らかにしなかった由

もう一つは、大統領派と争っている第1副大統領に関する、al jazeera netの記事ですが、それによると彼は現在南アフリカにいるところ、彼がゲスト(要するに自由意志で滞在し自由に行動できるのか)それとも軟禁状態にあるのかについて議論があるとのことです(もちろん南アフリカ政府は彼はゲストであるとしている!)。
記事によると、彼は内戦が激しくなったころに、今後に逃れ、現在は南アフリカに滞在しているが、東アフリカ開発機構は、南アフリカに対して、彼の出国を認めないように要請している由。
しかし、彼は出国し、帰国するために運動していて、2週間前にはエチオピア(アフリカ連合の本部のあるところ)に到着したが、エチオピア政府は彼の受け入れを拒否し、彼に対して飛行場で「ここに2機の航空機があるが、一機はジュバ・・南スーダンの首都・・行きで、もう1機は南アフリカ行だ。10分以内にどちらを選ぶかを決めろ」といかにももっともらしいことを書いています。
但し、南アフリカ政府報道官は、彼がその意思に反して、南アフリカに留め置かれていることを否定している由
http://www.alquds.co.uk/?p=644931
http://www.aljazeera.net/news/international/2016/12/14/مشار-ضيفا-محتجزا-في-جنوب-أفريقيا
取り敢えず、以上の通り、南スーダンの取り扱いはアフリカ連合でも悩みの種のようで、現在南スーダンに居る副大統領が帰国でもしたら、再度内戦が再発する可能性もあり、おそらく我が防衛大臣もかなりの綱渡りをしているのではないかという気がします。
















南スーダンでの自衛隊の新任務(アラビア語メディアの報道)

9ipj11[1]al qods al arabi netは写真(左)入りで、南スーダンのPKOに参加している自衛隊の新しい部隊が前任者から任務を引き継いだと報じています。
記事は共同を引用しながら、この部隊は新しい安保法制に基づいて、国連職員等の駆けつけ警備やPKO部隊の基地の防衛等の新しい任務も与えられたが、その基本的な任務はこれまで通り、道路建設であると報じています。
ごく短い記事で、事実関係を報じているだけですが、何しろ写真入りでの自衛隊のPKO任務の紹介ですから、読者にどのような印象を与えるか、興味のあるところです。
http://www.alquds.co.uk/?p=643819






南スーダン情勢

南スーダンと言えば、先日同地派遣の自衛隊に対して、初めて駆けつけ警護の任務も付与されたところですが、そこの情勢は極めて深刻になりつつある模様です。
al qods al arabi net とal jazeer netは、同地に派遣された国連人権理事会の調査団の報告を紹介していますが、同地では民族浄化が頻繁かつ広範囲に行われていて、1994年のルワンダの状況に似てきているとして、至急国連部隊の増派の必要性があるとしている由。

国内では、自衛隊が武器を行使するのが良いか悪いか等の議論が未だに行われ、政府もPKO5原則を守として、少なくとも首都ジュバの状況は安定しているとの議論を繰り返しています。
このような我が国の状況は、国連PKOが国対国の正規軍同士の戦いの間に入り、停戦を守らせるという当初の状況から、現在では主としてアフリカ等で国内の内戦で、一般民衆を暴力集団(政府を含む)の暴虐から守る任務を含むものに代わったという現実からあまりに遊離した、夢想社会の議論ではないかと思っています。
因みに朝日新聞のインタビューに応じた中国軍の国連PKO司令官代理は、南スーダンの状況は、ジュバはともかく、全体として停戦が守られているとは到底言えないという、率直な意見を述べていました(もっとも、朝日がこのインタビューを掲載した理由は、南スーダンの深刻な状況を伝えようとの真面目な態度ではなく、自衛隊に新しい任務を付与するtことが危険だという主張に利用したと思われるが)
上に書いたルワンダと言わず、ソマリア内戦の時から、すでに国連PKOは必要があれば、武器も使用して一般の民衆を暴力集団の暴虐から守ることを大きな任務としている、という国際情勢の変化に目をつむり、一人優雅に安逸を楽しもうという一国平和主義の亡霊から、まだまだ抜け出していないと思います。

実は私は、1973年当時、国連のPKO特別委員会の日本代表の一員でしたが、当時のPKOは正しく日本のPKO5原則が普遍的な原則だった時代のことだと思います。
その後のソマリアやルワンダその他アフリカ等での悲惨な事件の続発を考え、今後とも国連PKOの主たる任務が、その様な地での無辜の民を守ることにあるとすることを考えると、日本国の状況は、世界というか国連の直面する現実から2〜30年は遅れているという気がしています。
そのような客観情勢に照らすと、このような国内の状況で送り出される自衛隊は、世界の現実とPKO5原則の矛盾に苦しむという事態が早晩起こることは避けがたいという気がします。
そんな話はともかく、南スーダンの状況に関し、記事の要点のみ

国連人権理の南スーダン調査団長は、南スーダンでは多くの地域で組織的な民族浄化が行われていると警告した。
さらにこの状況をほおっておけば、1994年のルワンダと同じ状況が起きうるとして、国際社会がその防止のために早急に動くことを求めた。
人権理の専門家調査団の10日間の調査後出された、声明で団長は、南スーダンの多くの地域で、民族浄化が行われ、その手段として、殺人、集団強姦、家屋の焼き払い等が行われているとした。
このため110万人が国外難民となり、180万人が国内避難民になっているとした。
調査団は、南スーダンは現在悲劇の入り口にあるとした。
そして大至急4000人のアフリカ諸国PKOの派遣を求めた(この点に関しては、安保理も先にPKOの増派を認めている)
この調査報告は3月の人権理事会に提出される。
南スーダン政府も、ジュバが再度内戦の舞台とならないためにも、PKOの増派を認めるとしたが、大統領(現在の内戦の一方の当事者、もう一方は副大統領派)は、南スーダンには、調査団の言うような深刻な状況は存在せず、民族浄化もないとして、その結論を拒否した。
http://www.alquds.co.uk/?p=638783
http://www.aljazeera.net/news/international/2016/12/1/تحذير-أممي-من-تطهير-عرقي-بجنوب-السودان














livedoor プロフィール
最新コメント
記事検索
  • ライブドアブログ