中東の窓

長年、日本の外交官として中東に深く関与。中東から見た国際関係を日々発信するブログ。

クウェイト

イラクの抗議運動

イラクにおける水、電気、失業、腐敗問題等に対する抗議活動はまだ続いている模様で、23日もバグダッドのタハリール広場周辺には群衆及び治安部隊が多数集結している模様です。
抗議の大きな理由である対重なる停電問題については、クウェイトが救いの手を伸ばしているとal arabiya net が報じているところ、記事の要点次の通り。

イラクにおける電力問題は、400億ドルを費やした(報道のまま)にもかかわらず、電力庁の無能の故に今でも、毎日停電が起きている。
特に南部では、イランが電力の供給を停止したために悪化した(イラン電力庁は、電力の提供に関する合意は、イラン国内の需要にこたえたうえでの提供となっていると説明していたこと報告済み。おそらくイランでも異常な暑さや経済制裁による部品の高騰等で、電力をイラクに回す余力がなくなっていると思われる)

この問題に対して、クウェートが救いの手を差し伸べようと、イラクとン国境検問所に17台の大型発電機を届けた由。
これらの発電機の能力は合わせると34メガワットに達する由。
但し、今後その通関のためには複雑な手続きが必要であろうとしています。

https://www.alarabiya.net/ar/arab-and-world/iraq/2018/07/24/الكويت-تدخل-على-خط-حل-أزمة-كهرباء-العراق-.html

確か、イラン電力庁は救いを求めてサウディに2の政府使節団を送ったはずですが、サウディの方はどうなっているのでしょうか?
こういうことになると、図体の小さなクウェートの方が小回りが利くということでしょうか?
それにしても、湾岸戦争の引き金になったイラクのクウェート征服の犠牲者が、イラクを助けようというのですから、国際政治は面白いものです。

ガザのイチゴのクウェイト向け初輸出

strawberries[1]ガザ情勢については、最近イスラエルとの間でロケット攻撃と空爆の応酬が続いていて、また失業の増大等厳しい状況で、爆発寸前とのイスラエル紙の報道(後でもう一度見直して、必要があれば報告します)もありますが、少しは良いニュースを。

これはal qods al arabi net の報じるところですが、ガザ農業省によると、今回初めてガザ産のイチゴがクウェイト向けに輸出されたとのことです。
未だ数量は1トンと少ないようですが、少しでもガザの経済に貢献すると良いですね・ 

http://www.alquds.co.uk/?p=874482

GCC首脳会議の失敗(クウェイト)

クウェイトの主催になる湾岸諸国会議(GCC)は、当初2日間の予定だったとおもいますが、5日、1日間だけで終了しました。
おまけに、al jazeera net によると、首脳会議は開会式と閉会式の2つのセッションを行ったとのことですから、要するに実質的な会議はなかったということのようです。

そもそもこの会議は、カタール対サウディ等のGCC諸国の対立を仲裁しようとのクウェイト首長の試みであったが、おそらくは根回し不足というか、首脳会議で何を議論し、どういう合意を得られるか、ということについて十分な事前協議もなしに開催を決めたものの如くで、カタール首長は出席したものの、ほかの国からは首脳の出席はなかった由。
(サウディからは外相、UAEは外務担当国務相、副首相が出席し、オマーンからは副首相が出席した由。このうちオマーンの副首相…首相は依然としてスルタンが兼務…はスルタンの名代としてよく会議に出席する人物なので、明白な会議ボイコットではないと思われるも、その他の3国は明らかに「首脳」会議のボイコットと評されるのではないかと思われる)

これを報じるalqods al arabi net は、このような湾岸諸国の態度に対して、クウェイトでは、首長に対する冒涜だとして不満が高まっていて、逆に首長が出席したカタールに対する評価が高まっていると報じています。

http://www.alquds.co.uk/?p=839277
http://www.aljazeera.net/news/arabic/2017/12/5/اختتام-القمة-الخليجية-بتأكيد-التمسك-بمجلس-التعاون

メンツを重んじるアラブ、特に湾岸諸国で、このような不手際な会議が行われるのは珍しく、中身のない会議でも、日本の国会などと同じように、シャンシャンと多数で決まることが普通なのですが今回はどうした事か、おそらく直接的にはクウェイト外交の不手際、要するに妥協ができていないにもかかわらず、首脳会議の開催を強行した事、にあると思われますが、その他クウェイトが何故そんなに事を焦ったのか等、どうも不思議な点が少なくありませんが、取りあえず。

湾岸首脳会議の開催

al qods al arabi net は、クウェイト紙を引用して、湾岸首脳会議が来月5,6日クウェイトで開かれるとの、ハイレベル外交筋の話を伝えています。
記事は更に、カタールとエジプトを含めたアラブ4国の対立以来、クウェイトはその間で調停工作を行ってきたが、この首脳会議は最初の緊張緩和の兆しであるとしています。
http://www.alquds.co.uk/?p=835774

今のところ類似の報道は見当たりませんが、仮にこの報道が事実であれば、クウェイトの首長が威信をかけて首脳会議をするというのですから、関係者の間でも、カタール首長の傘下につき了解ができているのではないでしょうか?
まだ1週間弱ありますが、興味津々です。

クウェイトの対レバノン抗議

先ほどは2つほどヒズボッラー関係の記事を書きましたが、これもヒズボッラー関連です(特にヒズボッラーを目の敵にしている訳ではないが、どうしたことか、本日は彼らの活動が報道されるのが多いだけのこと)。

al  qods al arabi net は、クウェイトがレバノン政府に対して、ヒズボッラーの活動に関して、公式の抗議をしたと報じています。
それによるとレバノンのクウェイト大使が21日、レバノン政府に対して、ヒズボッラーの無責任な活動に対する抗議の口上書を手交したと確認したとのことです。
この抗議は、先にクウェイトがイラン外交官15名を国外追放にした事件と関連しており、ヒズボッラーはクウェイト内でイラン革命防衛隊の指示と資金等で、UAEで破壊活動をするためにシーア派活動家の軍事訓練をし、武器を供与したとのことです。
そして事件の首謀者に対しては18日無期懲役、その他のものに対しては5〜15年の懲役刑が言い渡された由(確か彼らはイランに逃亡していて、欠席裁判のはず)
http://www.alquds.co.uk/?p=757895











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